ダチョウさんじゃないのよ？

爺：今日は昔話をしてしんぜよう。彼女がやってきたのは・・雪の降るさむ～い夜じゃった。



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ある寒い雪の日、わしが町へ薪を売りに出た帰りじゃった。

一羽の鶴が罠にかかっているのを見つけたんじゃ。

わしはかわいそうに思いその鶴を助けてやった。



その晩、家で夕餉をとっていると玄関の戸口を叩く音がする。

「どなたですかいのぉ～」

そう言って戸を開けてみると、雪の降る中、笠もかぶっていないわっけーおなごがたっちょったんじゃ。

「あのさ～、なんか道に迷ったみたいなんだよね～、ちょっと泊めてもらえないかなぁ～？」

まぁ、口の悪い娘っ子だなぁともおもったが、なんせ雪の降るさむ～い夜。

着物もぬれとって着替えねっとかぜっこひくべさ。

そう思っで家さいれでやったじゃ。



それから何日かたったころ、どうやら彼女には身よりも無いようだったんで

ウチの娘っ子として引き取るっちゅう話になったんだじゃ。



すっとな、彼女がこう言ってきたんよ。

「オレ機織りが得意なのさ！織ってやんよ！べ・・べつにお礼ってワケじゃないんだからね！」

言われたとおり糸さ買ってきて、

奥の物置部屋からばーさまがつかっていた織り機を引っ張りだして織物部屋として使わせてやることにしたっさ。

「じゃ！オレこれから集中して織物すっからよ、てめ～覗くんじゃねーぞｗ」

そう言われた。まあ、こったら育ちの悪そうな彼女がやること、

さして期待せず待っていたんじゃが

出来上がってきた布っこはわしが買ってきた安っこい糸に見合わない見事なものじゃった。

町に出て売りに出してみると、買ってきた糸の数十倍のねだんで飛ぶように売れたんじゃ。



次の日、また彼女に糸をわたしてやるとまた同じことをいわれ、彼女は奥の部屋で織物を始めた。

あんな安っこいいとでどうやってあんな布を織っているのだろう？

そう思うと気になって仕方がなく、ちょっとだけならばれんべ、

そう思って覗いたんじゃ。



そこで見たのは一羽の鶴が長いくちばしを使って羽根を抜いて糸に織り込んでいるところじゃった。



その夜、彼女は部屋から出てきてこういったんじゃ。



「あ～あ、覗くなっていったじゃん！あ、オレあの時の鶴ね、罠から助けてくれたのはたすかったよｗそれじゃね～～」



こうして彼女は去って行ってしまっい、わしは覗いてしまったことを後悔したのじゃった。



どんとはらい。