犯罪者への制裁

３ＸＸＸ年。

科学が発展し、ＲＰＧやＳＦのような事が普通に出来る世界になっていた。

残念だが、その科学を利用した犯罪も存在した。

そんな犯罪者に対して、国が定めた「死刑」よりも重い刑罰が定められた。

その名を「懲役２４時間」。

この判決を初めて受けたのが、人を４ケタも殺した男性である。



囚人には真っ暗な部屋に閉じ込められた後、薬品が投与される。

さて、この薬品だが、この薬品はなんと時間の感覚を支配してしまう。

その効果、現実世界ではたった１秒しかたっていないのに、

薬品を投与された囚人には１０００年分の時間がたっている感覚にさせるのだ。

つまり、

１日＝２４時間＝８６４００分＝５１８４０００秒

５１８４０００×１０００＝５１８４００００００

５１億８４００万である。

つまり、薬品により、囚人は真っ暗な部屋で、５１億８４００万年過ごしたような感覚に陥る。

だが、実際はたったの２４時間。

餓死する事も無い。



囚人は、そこで自殺するか、気が狂うか、廃人になるかのどれかの末路をたどる。



国は、自分勝手な犯罪者を殺さず、永遠に苦しい思いをさせる最大の刑を定めたのだ。



さて、話を戻そう。

例の男性、どうやら廃人になったようで、もう二度と犯罪を犯すことはできない人になった。

というか、もう生きていく事は出来ないだろう。

だが、４ケタも殺した彼には生きる資格は与えられない。

男性は、最後まで苦しみながら、懲役２４時間を受け、

廃人になった後、現実世界で餓死するのだった。