「俺は先月冒険者になったばかりの新人だ。冒険者ギルドにこまごました依頼が入ってくるから、それを請け負って何とか冒険者としてやっていけてる。
今回、とあるパーティの一人が、扱えもしないすさまじい切れ味の剣で自分を斬っちまったらしい。
その欠員を補うため、新人を何人か見繕って依頼をこなそうって言うんだが、どうやら俺は古参冒険者のお眼鏡にかなったようだ。
……え? 何だって? いや、ちょ、それは困るんだ。悪いけど他当たってくれよ。
は? 他にまともな奴がいない? そんな事言われても……
た、頼まれたってその依頼は手伝えねえよ! 金? そう言う問題じゃねえんだよ!
……冒険者ギルドに圧力かけて、俺のギルド会員登録を取り消そうってのか? ちくしょう!」
新人冒険者は欠員の出たパーティの依頼を手伝うことになりましたが、パーティのメンバーは逮捕され、結局冒険者を辞めてしまいました。なぜでしょう。
【ウミガメ】
タブーを犯した?
どういう意味かちょっと分かりかねますが……欠員の出たパーティは逮捕されるようなことをしてしまいました。新人冒険者は冒険者をやめざるを得ない状況になってしまいました。
逮捕されるような犯罪を犯した?
はい。パーティのメンバーは犯罪を犯していました。 [編集済]
すさまじい切れ味の剣は依頼に必要?
いいえ、まったく必要ではありません。むしろ扱い辛過ぎて邪魔だったので、パーティのメンバーが鍛冶屋のところに返しました。
古参冒険者は以前から同じ事をしていたのですか? [編集済]
その答えははいともいいえとも言えます。新人冒険者に脅しをかけるという意味でなら、似たようなことは何度もやっていました。依頼に関しては、依頼を請け負ってから欠員が出たため急遽新人を見繕うことにしたようです。
犯罪は誰かを傷つけるような殺人などの猟奇的なもの?
いいえ、さすがにそこまでではありません。もしそこまでしていたら、とっくに逮捕されていたでしょう。
新人はまだ冒険を続けたいという意思はありましたか?
はい。続けたくても続けられなくなりました。
他にやらなければいけない事が出来たから続けられなくなったのでしょうか?
はい。ですがやらなければいけないことができたのではなく、もともとやらなければいけないことがあったのです。
やらなければいけない事は誰かに頼まれたこと?
いいえ、頼まれたわけではありません。ですが、彼の義務でした。
新人は罪人だったのですか?
いいえ、罪人ではありませんでした
メンバーが逮捕されたのは冒険者を脅していたことが露見したからでしょうか?
はい。そうです。その後余罪が追及され、パーティ全員が逮捕されました。
同じ内容の依頼でも依頼人が別であったなら新人は嫌がる事はなかったのでしょうか?
いいえ、別の依頼人であっても依頼内容がまったく同じであれば嫌がったでしょう。
新人は男ですか?
はい。男です。ですが女でも成り立ちます。
新人は冒険に憧れて城を飛び出した王族で依頼の内容はそれを探して欲しいというものだったのでしょうか?
前半ははい、後半はいいえです。
やらなければいけない事は自分の為にやらなきゃいけないこと?
いいえ、他の人たちのためにやらなければならないことでした。 [編集済]
彼の夢は、伝説にあるような英雄たちのように剣を振るい冒険し、冒険者として名を上げること。
ある日、彼は城を抜け出し自分の夢を叶えるため、王国の端の街に身を寄せます。
小さな依頼を少しずつこなし、だんだん冒険者生活にも慣れてきた頃、とあるパーティから誘いがかかりました。
依頼は王都へ行く商隊の護衛です。もちろん王都では彼の顔を知る人は多く、もしも彼を知る騎士にでも遭遇してしまえば強制送還でしょう。
彼は欠員が出たパーティの女の冒険者ギルドの会員登録を取り消すという脅しに、仕方なくパーティを手伝うことになります。
護衛の依頼は問題なく終わりましたが、案の定自分を知る騎士に捕まってしまいます。彼の冒険者生活は終わりを告げたのでした。
彼は腹いせに自分を脅してきたパーティの女を脅迫罪で逮捕するよう指示し、もう一度城を抜け出すために計画を練り始めたのでした。
ちなみに、そのパーティは評判が悪く相応のことをしていたため、余罪が追求され全員が逮捕されてしまいましたとさ。
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