暑い日の革命

王

は砂地に手足を縛られた状態で埋められました。



「愚王トアールよ。われらはこれから貴方を処刑する」

「･･･」

「聞き及んでおるだろうが、貴方の息子に執行させる。当然、断れば息子から死ぬことになるだけだ。」

「わしは、息子が生きていれば･･･」

「ただし。貴方が殺してきた無実の人々の気持ちを考えれば、ただ息子に殺されるだけでは到底足りない。」

「･･･何をするのだ？」

「モーナイに目隠しを、そして貴方には猿ぐつわする。われらが言葉で剣を振り下ろす場所まで誘導する。」

「目隠しと猿ぐつわ、だと？」

「そうだ。貴方の声をよく知るモーナイが、その声にしたがって適当な場所に振り下ろされたら処刑にならないからな。」

「･･･」

「もし外れたら、命までは奪わない。好きなところへ立ち去れ。」

「逃がすというのか･･･？」

「息子に殺されなければな。貴方が処刑した人の気持ち、味わうといい。」



かくして、埋められた人間の頭で、かつ真剣で行う処刑が始まったのです。



現代で言う「スイカ割り」に酷似していて、現代人からすれば滑稽に見えるでしょうが、当事者のトアール王と息子モーナイにとっては地獄のような数分でしょう。



え？

彼らがどうなったか？

ご想像にお任せいたします･･･。