【ラテクエ８０リサ】果報は寝て待て

大富豪、ウミオ氏の孫娘にして、唯一の肉親であったカメオ。



祖父の体のことを考え、少しでも負担を減らそうと

秘書として仕事を手伝い、また、家でもできるだけ長生きが出来るようにとヘルシーな料理を作り・・

イロイロと甲斐甲斐しく祖父の面倒を見ていた・・つもりだった。



「次の経団連会長との会席ですが・・社長へ依頼しておきました」

「なんだと！？あの重要な件に会長であるわしがいかん訳にはいかないじゃろうが！！」

「でも・・もう２２時間働き詰めですし・・少しはお休みを・・」

「えーい！うるさい！」



「今日のお夕食は、玄米と鯵の干物と・・・」

「えーいそんなものを悠長に食っている時間があるか！」

「でも少しはお召し上がりにならないと・・」

「うるさいわい！！」



何をやっても、うるさい、余計なお世話だと

うまく行かず、行動は空回りして怒りを買ってしまっていた。



そうこうしているうちに、カメオのほうが体を壊してしまい、

仕事や家事を辞めて、療養という名のぐうたら生活を始ねることになった。



・・それからしばらくして、ストッパーがいなくなったのが災いしたのだろう

祖父があの世へ旅立った。



過労死だったという。



こうして、カメオは莫大な遺産を手にしたのであった。