家族も全員怠け者だった。
やれ食事を作るのが面倒だ、やれ掃除をするのが面倒だ。
果てには飯を食うのが面倒だ、起きるのが面倒だ、トイレに行くのが面倒だ。
子供の頃から老人になるまで、ずっとカメオは何もかもを面倒臭がっていた。
しかしいくらかの時間が過ぎて、やがてカメオはとうとう何もかもを投げ捨てたくなる出来事に出会った。
そう思ってからというもの、カメオは見違えるほどによく働き、大金を手にした。今までのカメオからは想像もつかない働きぶりである。
そしてカメオは結局、そのあとすぐに風呂どころか食事、排泄、とうとう呼吸すらもやめてしまった。
しかし、それでもカメオは生きているという。
食事も呼吸もせずに生きている、そこには一体どんなカラクリが?
【ウミガメ】
ちょっと複雑に作ったつもりだったのに…早かったです
身体をサイボーグ化したら酸素がなくても電気で動けるようになりましたか?
No!カメオは生身のままです [良い質問]
カメオはロボットになりましたか?
1同様、No
何もかも物理的に投げて捨てましたか?
No
カメオは自発的に呼吸が出来なくなったが人工呼吸器により生きながらえてますか?
Noなんですが…!! [良い質問]
最初のカメオと働き者のカメオは同一人物ですか?
Noなんです! [良い質問]
体に植物を生やして光合成できるようになりましたか?
No
あいつが残した功績は大きい。いつまでも俺達の記憶の中で生き続けるだろうよ
No、偉大な功績は残さないかと
呼吸すらやめたカメオは最初のカメオで、それでも生きているカメオは働き者のカメオですか?(ややこしくてすみません)
No、呼吸すらもやめたカメオ=働いたカメオです
カメオは人間ですか?
Yes! [良い質問]
非現実要素はありますか?
Yes!! [良い質問]
1,5より。いずれのカメオとも生身という認識で良いですか?
Yes
誰かがカメオの生き生きとした肖像画を描きましたか?
No
カメオと言うのは受け継がれる呼び名ですか?
Yes! [良い質問]
身体を冷凍保存しましたか
Yes!!あとは状況を詳しく説明していただければFAとなります [良い質問]
カメオはコールドスリープしましたか?
Yes! [良い質問]
"出来事"に触発されたカメオが一念発起してコールドスリープ技術を確立しましたか?
No、カメオが開発したわけではありません [良い質問]
最初の怠け者のカメオは死にましたか?
Yes! [良い質問]
改行前のカメオは親で、改行後のカメオは子供。親カメオは、結局何もかもを面倒くさがったまま、死んでしまった。死んだ親カメオの姿を見た子供カメオは、「こんな醜い姿にはなりたくない」と思い、必死に働いてコールドスリープ技術を作った。しかしやはり面倒くさがりのカメオは、コールドスリープ技術を確立した後は、必死に生きようとせずに一目散に自分の体を冷凍保存することにした。ですか? [編集済]
ほとんどYesなんですが、一部No!カメオが開発した技術ではありません!かつ、子カメオも面倒くさがりなままです! [良い質問]
カメオは臓器移植をしましたか?
No
18 子カメオはコールドスリープされればあらゆる面倒事から解放されると思いついたが、それには大金が必要だったためその間だけ我慢して働き、ついには究極の睡眠を手に入れることに成功しましたか?
正解とします!解説に参ります [正解]
しかし、科学技術の進歩がカメオたちの堕落生活をガラリと変えてしまった。
代々受け継がれたカメオの名も6代続き、カメオJr.六世の時代の話。初代カメオの生きた時代より500年以上未来のことだった。
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【人類の叡智、とうとう発売!】
「噂のスーパーマシン、グッドドリームカプセル発売です!カプセルに入ればあなたは瞬く間に夢の国へ!脳が活動を自発的にやめるまで、ステキな夢をお見せし続けます!」
「カプセルに入るだけで他には何もいりません!息をすることすらも面倒な方も安心、脳以外の全て冷凍仮死保存するため、全てはマシンが脳と連動し、あなたの代わりに全ての生命維持をこの一台で!」
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お値段なんと!とってもお買い得な人生ご奉仕価格798,000,000,000円!!
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カメオJr.六世(※面倒なので下記よりカメオ)は歓喜した!!とうとう本当に「何もせず」生きていくことができる!!!
それからのカメオは死ぬ気で働いた。怠け者であるカメオが、一般人でも一生かけて稼げるかという金額を稼ごうと必死に頑張った。
誰しもが無理だろうと思ったが、カメオはまだセレブ向けに販売を続けていた『グッドドリームカプセル』を買える金額をなんと稼ぎ切ってしまった。早速注文し、今日届くか明日届くかと浮かれた心で待ち続けた。
数年後。とうとうカメオの元に何もしなくても生きていられるカプセルが届いた。
カメオは家族にまともに挨拶もしないまま意気揚々とカプセルの中に飛び込み、代々の家族がひたすら望み続けていたであろう本当に何もしない生活をようやく手に入れたのである。
この時、カメオは齢90を超えていた。カプセルを買うために家庭も全く省みることもなかったため、家族とは離別、死別していて身寄りはない。仏壇に線香の一つも備えず、遺影に一言も寄越さない。どこかで暮らしている子供にも電話さえしない。そんなことさえどうでもよくなるほど、カメオの気持ちは浮かれきっていた。
カプセルの蓋が閉まり数秒後、起動音がしてカメオはゆっくり仮死状態になっていった。
それから約一ヶ月後。
ピー、ピー、ピー
使用者の生命活動終了を知らせる無慈悲なチャイムが鳴った。ぷしゅうとカプセルが開くと、カメオは穏やかなアルカイックスマイルを浮かべている。
もしかしたら、このカプセルを手に入れたという満足感と安心感からか、そう時間も経たないうちに脳自体も眠るように死の床についてしまったのかもしれない。
看取る者もいないこの家で、カメオの遺体は誰かに気づかれるまで蓋の開いたカプセルの中で横たわり続ける。
ちなみにこのカプセル。タイミングは違えど、使用者が死亡するまで絶対に開かないように設計されているらしい。
それゆえ、カメオのようなパターンもあるだろうが、「やはり普通に生きたい!」と思った者の意志さえ無視して死ぬまでカプセルに閉じ込めていたのかもしれない。
そして、見ている夢はいい夢なのか悪い夢なのか。
脳だけがかろうじて活動している状態を、果たして『生きている』と言えるのか。
そもそも、本当に身体を仮死状態にして脳だけが活動している状態にできているのか。
寿命が来る前にカプセルに「殺された」可能性が0と言えるのか。
使用者はその使用感を誰に語ることもなく死んでしまうため、その真相はわからない。
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お仕事も学校も人間関係も、明日から何もしなくてもOK!あなたも夢の中でステキな一生を過ごしましょう。
グッドドリームカプセル、あなたのご家庭にも一台いかがですか?
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