王国に忠誠を尽くす「白の騎士団」
同じく絶対服従に見えるが、裏で革命を狙っている「黒の騎士団」
聳え立つ2つの見張りの塔を、(黒の騎士団は裏があるが表向きには)王国を護るため、それぞれの騎士団員達が拠点にして活動している。
この2つの騎士団には、王が定めたとあるルールが存在する。
①白の騎士団は城の中心から西側を、黒の騎士団は城の中心から東側を護る事。
②互いの護衛領域において、白の領域に黒の騎士団員、黒の領域に白の騎士団員が無断で入る事を禁ずる。
③入りたい場合は、必ず相手側の騎士団長の許可を得る事。
④入場を許可する場合、塔入口の見張りは必ず、いつ・誰が入ったのかリストに記録を取る事。
さて、話は変わるが今日、白の騎士団の騎士団長の部屋で死体が発見された。
犯人は未だに分かっていない。
実はこの事件の犯人は黒の騎士団の者なのだが、上記のルールを破る事無く犯行に及んだとすれば、一体どうやったのだろう?
今回のスープはこってりめかもしれません(主に解説文が)。
発見された死体は白の騎士団の騎士団長ですか?
解説のラストでNOになっていますが、謎解きには関係が無いので「YES」と考えて下さい! [良い質問]
死んだ人が白の領域に入る許可をしたのですか?
NO! [良い質問]
白の騎士団長の部屋は白の領域の塔のなかにありますか?
YES! [良い質問]
犯人は1人ですか?
YES [良い質問]
犯人は白の騎士団の兵士になりすまして白の領域に入ったので、そのなりすました人の名前がリストに記録されており、記録を見ても犯人の名前が書いてないので、犯人は分かっていないのですか?
NO
飛び道具で部屋のそとから殺しましたか?
YES! [良い質問]
毒いりの食べものを搬入させるか 遅効性の毒を白の領域のそとで食べさせましたか?
NO 死因は毒ではありません。
黒の騎士団の塔から白の騎士団の塔に槍を伸ばして刺し殺したので、白の領域に入らなくても殺せましたか?
NOですが、「入らなくても殺せた」はYES [良い質問]
6以上になにか当てる必要はありますか?
YES、殺害方法と凶器(?)は重要です。 [良い質問]
6の飛び道具が何か特定する必要がありますか?
YESですが、「飛び道具」と言うと語弊があるかもしれません。 [良い質問]
凶器は現場をひとめ見てわかる物ですか?
YES! 分かるでしょう。 [良い質問]
非現実要素はありますか?
NO
死因は外傷ですか?
YES ※ミスリード注意 [良い質問]
犯人は白の領域に一度も入っていませんか?
YES
白の騎士団長が窓を開けたところを毒のついた矢で殺しましたか?
NO 塔に窓はありませんでした。 [良い質問]
白、黒のそれぞれの守護領域が北側、南側でも成立しますか?
YES 方角は重要ではないのです
投石機で岩を投げて塔にぶつけましたか?
NOですが、方向性は案外近いかもしれません。
部屋の壁もろともぶっ壊して、その下敷きになりましたか?
YES!! ただ壁ではなく… また、死体のあった場所にも関係してきます。 [良い質問]
犯人が殺したのは1人だけですか?
YES
17より塔の広い範囲をこわす方法で殺しましたか?
YESNO そこまで広い範囲ではないかと思います。 [良い質問]
被害者がいる場所を爆破しましたか?
YES!! 凶器(?)は爆弾です!! ただ直接被害者を爆破したのではなく… [良い質問]
地下にある騎士団長の部屋にむけて貫通爆弾をつかいましたか?
NO
塔のてっぺんにいた被害者に爆弾を落として、崩れた床から落ちた被害者は、その下にあった騎士団長の部屋に落ちましたか?
すごく惜しい!! 死体は転落死ではなく… ※後で正解を付けさせて頂きます。 [良い質問]
騎士団長の部屋は地下にありましたか?
NO
塔のてっぺんに爆弾を落として爆破し、その下にあった騎士団長の部屋にいた人は壊れた天井に潰されて死にましたか?
YES!!! その通りです!! [正解]
死体は焼死ですか?
NO
騎士団長は自分の部屋のなかで死にましたか?
YES
空から攻撃すれば、白の領域に入ったとは見なされないのですか?
YESかな? [良い質問]
傲慢な王、崩れた政治。
この王国は間違っている。
そう思った者達が集い、表向きは王国のためとして活動を始めた我らが自警団。
いつしかその表向きの活動が認められ、騎士団として認定され援助も受けられるようになった。
「…あいつさえ、居なければ」
『白の騎士団』の騎士団長。おかしいほどの真面目人間で僅かな罪も見逃さない、王国の犬。
どうも、奴は俺達の革命計画を嗅ぎつけ、探っているようなのだ。
「そうだ…殺してしまえばいい」
俺は計画を練り始めた。
「…警戒されている今、奴らの領域に入る事すら出来るかどうか。入れたとしても、手荷物検査は避けられないだろうな」
そう、白の騎士団の護衛領域に入るには、ターゲットたる騎士団長の許可が必要なのだ。奴は俺達の革命計画に警戒しているはず。まともに入るのは無理だろう。
「こっそり侵入…も、無理だろうな」
2つの塔の位置は近いが、見張りの者が数多くいる。
また、騎士団長の部屋は屋上の1つ下の階…高い階層にあるため、誰にも見つからずに騎士団長の部屋まで行くのはほぼ不可能と言える。
「大砲をぶっ放すか?…いや、殺せても王国に気付かれるか」
大砲なんて使ってしまえば、殺せたとしても発射時の轟音と砲身から出る煙で王国にばれてしまうだろう。
「クソッ…どうすれば」
今奴を消さねば、これまでの苦労が全て水の泡になりかねない。それどころか、最悪の場合反逆罪で死刑まで有り得る。
俺が頭を抱えて黙り込んでいると、傍に居たとある団員が口を開いた。
「うーん。下がダメなら、上から…とかどうっスかね?団長」
上から?そんなのどうやって———
……!
「はは、すみません、流石に無理な話——」
「いや。…そうか、その手があったか。でかしたぞ、カメオ」
もう他に手段は思い付かなかった。
だから俺は、その賭けに乗る事にした。
そのために用意した物はたった1つ。
爆弾だ。
「これは、一か八かの賭けだ。だが、やるしかない…いや、やってやるさ」
俺は見張りの交代時刻を狙い、塔の屋上…見張り台に登った。
シュボッ
バチバチッ…
冷や汗を流しながらニヤッと笑い、俺は…
手に持った爆弾を、白の騎士団の塔の『屋上に』投げた。
綺麗な放物線を描き、爆弾が屋上の見張り台に吸い込まれてゆく。俺は勝利を確信し、急いでその場から離れた。
そして、少しの静寂の後———
ドォンッ!!!
——ゴッ ガゴンッ!! ガラガラ……
爆音が響き、屋上の『床が』崩れた。
騎士団長の部屋は、屋上の1つ下の階。
『分厚い屋上の床』、すなわち『騎士団長の部屋の天井』を爆破し崩落させる事で、圧殺を狙ったのだ。
数時間後、瓦礫の下から全身が見るも無残にグチャグチャになった遺体が発見された。
その近くには、騎士団長の証たる腕輪を付けた血塗れの左腕が転がっていた。
「敵国の戦闘機による爆破か…?白の騎士団長の事は残念だが、黒の騎士団長よ。
残った白の騎士団員への指示・統率を許可する。警備を強化せよ」
腕を組み右手を顎に当てて悩む国王。
その姿を見て黒の騎士団長は、膝をつき頭を下げながらもほくそ笑んだ。
「———絶対に、許さんぞ…国王様に歯向かう反逆者に、死よりも重く辛い罰を…!!」
彼らの様子を歯ぎしりしながら血走った目で見つめる影。
そこには、元は白色だったと思われる煤にまみれて汚れたローブを纏った男が立っていた。
ふわり。
どこからか吹いた風がローブの裾をふっと捲ると、
その男には、左腕が無かった。
【簡潔まとめ】
白と黒の見張りの塔は近い位置にあり、また白の騎士団長は屋上(見張り台)の真下の階、つまり屋上を除けば最上階の部屋に居た。
そのため、屋上(見張り台)に爆弾を投げ込み床を爆破する事で、すなわち白の騎士団長の部屋の天井を崩落させる事で、白の騎士団長の部屋内に大量の瓦礫を落とした。
死体は落とされた瓦礫による圧殺。
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