動画内など、他所でラテシンの問題を扱う(転載など)際について
ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
いらっしゃいませ。ゲスト様 ログイン 新規登録

微笑む男

私は、何度も何度も頭を下げて彼に謝った。

彼はずっと、笑ったままだった。



私はたまらず泣き出した。



一体なぜ?
17年03月27日 20:01 [恵礫]
【ウミガメ】

No.1[tosh]03月27日 20:0303月28日 01:30

彼は死んで私が謝っているのは彼の遺影だからですか?

no

No.2[ロゴス=バイアス]03月27日 20:3103月28日 01:30

彼は私に殺されましたか?

no

No.3[ぐらいどん]03月27日 20:4603月28日 01:30

他に重要な登場人物はいますか?

no

No.4[[規制]おじさん]03月28日 01:1003月28日 01:30

1より、彼は「イエ~イ!」と言っていますか?

no

No.5[T・E・大和川]03月28日 07:0303月28日 09:35

私はこれから自分の身に起きる事で泣いておりますか?

no

No.6[鎌我]03月28日 08:3803月28日 09:35

彼は笑いたくて笑っていたのですか?

no [良い質問]

No.7[塩太朗]03月28日 09:1703月28日 09:35

二人は健康な状態ですか?

yesno [良い質問]

No.8[塩太朗]03月28日 09:5703月28日 10:17

二人の精神は安定していますか?

no?

No.9[ロゴス=バイアス]03月28日 10:1203月28日 10:17

死んでいる登場人物はいますか?

no

No.10[ロゴス=バイアス]03月28日 10:1303月28日 10:17

彼が笑いを止めることは可能ですか?

no [良い質問]

No.11[べーやん]03月28日 10:1303月28日 10:17

彼は表情を変えることはできますか?

no [良い質問]

No.12[ロゴス=バイアス]03月28日 10:1403月28日 10:17

私と彼の関係が赤の他人でも成立しますか?

血のつながりがなくてもという意味ならyes

No.13[べーやん]03月28日 10:1403月28日 10:17

二人とも人間ですか?

yes

No.14[ロゴス=バイアス]03月28日 10:1403月28日 10:17

私は彼に謝らなければならないようなことをしましたか?

yes

No.15[ロゴス=バイアス]03月28日 10:1503月28日 10:17

私が泣き出したのは悲しみからですか?

no

No.16[べーやん]03月28日 10:2003月28日 11:14

この女は男を何かの事故に巻き込みましたか?

yes! [良い質問]

No.17[ロゴス=バイアス]03月28日 10:2103月28日 11:14

彼はいわゆる植物人間ですか?

no

No.18[ロゴス=バイアス]03月28日 10:2203月28日 11:14

私は何か犯罪を犯しましたか?

yesno [良い質問]

No.19[鎌我]03月28日 10:4403月28日 11:14

彼は何らかの病気を抱えていますか? [編集済]

no

No.20[べーやん]03月28日 11:2503月28日 19:52

その男が笑えないのは精神的に障害を受けたからですか?

no

No.21[べーやん]03月28日 11:2603月28日 19:52

その男が笑えないのは表情筋に障害を受けたからですか?

yes! [正解]

No.22[ロゴス=バイアス]03月28日 11:5303月28日 19:55

16 交通事故ですか?

no

No.23[ロゴス=バイアス]03月28日 11:5303月28日 19:55

彼は手足を自由に動かせますか?

yes

No.24[煙突屋]03月28日 14:0003月28日 19:55

私は感情から泣いているのですか?

yes

No.25[煙突屋]03月28日 14:0103月28日 19:55

毒は関係ありますか?

no

「終わったら、その瓶棚に戻しといてもらえる?」

「うん」

いつもの部活動。

いつもの化学室。

いつもの友達。

私は怠慢を犯した。

瓶の蓋をきつく閉めてからそれを運ばなければならなかったのだ。

でも、そうしなかった。

悪気があったわけじゃない。

私は、自分が薬品を計っていたテーブルを離れ、彼が実験を行っているテーブルの横を通って、薬品棚に向かおうとした。

瓶の蓋を閉めかけながら。

かくん、と突然体が揺らいだ。

「きゃっ……!」

「え?」

視界の隅には黒い通学バッグ。

私が置いたものだ。

瓶が手から離れる。

彼が反応してこちらを向く。

瓶の中の液体がこぼれ、ぱしゃん、と少年の顔にかかった。

「ア」

私は、すぐに動くべきだった。

けれど恐怖心が私の脚を床に縛り付けた。



「あ、アァ、ァアアアアアアア"ッ!!!!!」



耳をつんざくような悲鳴。

ガタン、と大きな音を立てて、彼が椅子ごと倒れた。

「ア"ッ……ア……ッ」

「あ……」

床に飛び散った液体とガラス片。

肉が焼けるにおい。

硫酸が彼の肉を焼くにおい。

彼は手で顔をおさえるようにしてのたうちまわった。

彼がやっとの事で立ち上がり、テーブルに備え付けられた蛇口へ手を伸ばした時になってようやく私の体は動いた。

化学室から飛び出し、先生を呼びに行った。

彼は、私が呼んできた先生や悲鳴を聞いてやってきた先生によって車で病院に運ばれた。

私は、床にへたりこみながら、それを遠巻きに見ていることしかできなかった。



そして私は、今病院の病室にいる。

目の前には、右頬に大きなガーゼをつけた少年。

「私の不注意で……ごめんなさい」

私は深く頭を下げ謝った。

「顔あげなよ」

「……」

ゆっくり体を起こした。

「ごめんなさい……」

視線が、自分の足元と彼の顔を行ったり来たりする。

彼の顔、というより……。

「……気になる?」

「え……」

「ガーゼの下」

「……」

彼は少し間を置いた。

「……見る?」

「……う、うん……」

わたしのやったことだ。

逃げたらだめだ。逃げたら……。



そして、ガーゼの下から現れた顔を見て、私は息を呑んだ。



彼の右頬は赤く爛れ、引きつっていた。

まるで、片頬を吊り上げ笑ってるみたいに。



「……ほ、本当にごめんなさい……!」

私はまた、バッと頭を下げた。

「いいってそんなに謝んなくて。目にはかからなかったし、男の顔だからさ」

「ごめんなさい、ごめんなさい……!」

「だからほら、頭あげなってば」

「……」

言われた通りにした。

やはり彼の口許は笑ったままだ。

「……ごめんなさい……」

声が震える。

「なんで泣くの?」

「……」

彼の声は平坦で、怒りも悲しみもうかがえない。恨みも。

しかし私は、彼の冷たい目から逃げるように、また頭を下げてしまった。



【要約 不注意で「彼」に硫酸をかけてしまった私は、そのことについて謝罪をしていたが、酷いケロイドで常に笑っているような口許になった「彼」への申し訳なさといたたまれなさに耐えられなかったから。】

17年03月27日 20:01 [恵礫]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
鎌我>>べーやんさんおめでとうございます!恵礫さん、出題ありがとうございました。[28日20時49分]
T・E・大和川>>ひぇー! 皆さまお疲れ様です![28日20時20分]
べーやん>>正解もらっちゃったけどまだわかってないや笑[28日19時56分]
煙突屋>>参加します。[28日13時56分]
べーやん>>参加します[28日10時11分]
塩太朗>>報告遅れてすみません、参加します[28日09時18分]
鎌我>>参加します[28日08時37分]
T・E・大和川>>参加いたします![28日07時02分]
ぐらいどん>>参加します、よろしくお願いします。[27日20時45分]
ぐらいどん>>連投失礼しました[編集済] [27日20時45分]
ロゴス=バイアス[★良質]>>間に失礼して、参加します。[27日20時30分]
tosh>>参加します。[27日20時03分]
ゲストの方は発言できません、ログインまたは登録してください。
Goodスープ認定
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。