今回は、出題期間の変更と、特殊ルールがあるので注意してください!
期間は3日間、要素は5つで、基礎質問限定です。
以下が今回の問題文です。
~~~~~~~~~~~~~~~~
ある日、落し物を拾ったカメオは、
その落し物に見覚えがあった訳でも、名前が書いてあった訳でもないのに、
「この落し物は、カメコが落としたに違いない」と確信した。
一体なぜ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問題には解説を用意しておりません。皆様の質問がストーリーを作っていきます。
以下のルールをご確認ください
【ルール】
#####要素募集フェーズ#########
出題直後から質問を受け付けます。
皆様から寄せられた質問の中から、出題者(黒井由紀)が
5個、ある法則に基づいてYESとお応えし、良質化します。
※要素数が少なく、早めに全て決定してしまうと思われますので、質問の連投はお控えください。
今回は、要素となる質問を基礎質問限定とさせていただきます。
「基礎質問」とは、どんな問題にでも大体共通するような基本的なことを問い、問題の可能性を絞り込む質問です。具体的には、以下の4種類に当てはまるような質問を指します。
【登場人物についての基礎質問】
登場人物がどんな人物かを問う質問。
【設定についての基礎質問】
問題の世界観やシーン、いわゆる舞台設定についての質問。問題の『世界』や『前提』を知るために使用。
【シチュエーションについての基礎質問】
問題文の状況を掘り下げるための質問。問題文に登場するアイテムについての質問もここに入る。問題文によって様々に変化しやすい。
【問題の性質についての基礎質問】
出題者の思惑や問題に施した工夫など、メタ的なことを問う質問。回答次第で、思考の方向性が左右されやすい。
※上記説明を書くにあたって、
ラテシンwiki:参加するとき「基礎質問をしてみよう!」http://sui-hei.net/app/webroot/pukiwiki/index.php?%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%8D
イラストde講座 第三講義:「外堀を埋める」http://sui-hei.net/main/tutorial_3
を参考にしました。更に詳しく知りたい方、質問の具体例をご覧になりたい方は、そちらも合わせてお読みください。
基礎質問は「これだけ!」と明確に決まっている訳ではありませんので、された質問が基礎質問でないという理由での質問見送りや、ペナルティーはありません。ちょっとしたお遊び要素だと思って、お気軽に質問をお寄せくだされば嬉しいです。
良質としたものを以下【要素】と呼びます。
良質以外の者は「YesNo どちらでも構いません。」とお応えします。こちらは解説に使っても使わなくても大丈夫です。
※また、矛盾が発生した場合はMC権限で採用いたしません。(前者優先になります)
矛盾例)登場人物は2人以上いますか?&登場人物は1人ですか? 前者優先
その後、選ばれた要素を取り入れた解説の投稿フェーズとします。
なお、一応要素が揃った後、まとめもに要素を書き出す予定です。
#####投稿フェーズ#########
解説投稿フェイズでは、5要素全てを含むストーリーを考え、質問欄に書き込んでください。
とんでもネタ設定・超ブラック真面目設定などなどお好きなようにお創りください。
5要素入っていると後で見て分かりやすいほうがありがたいので、投稿される解説では、それぞれの要素に対応する部分に番号を振ることをお勧めします。
また、質問欄への投稿になりますので、誰かの投稿中(複数質問に分けて投稿される方もいらっしゃいます)に割り込んでしまうことを避けるため、#b#投稿解説が仕上がってから一度に投稿する、投稿解説の終わりには終わったことが分かるような言葉を付ける#b# (「終」でも「了」でも「END」でも、終わりだと分かればなんでも構いません)ことをお願いいたします。
なお、質問欄の文字数制限は全角300文字です。
(ただし、長文投稿にチェックを付けた上で一度質問し、その後編集すると、もっと入るようになります。)
また、各投稿の一番最初の質問は良質化させていただきますので、タイトルと本文を分けて投稿することをお勧めします。
※よろしければ、過去の「正解を創りだす」もぜひご覧ください。魅力のある銘作(迷作?)・快作(怪作?)等いろいろ先例がございます。
#####投票フェーズ#########
投稿フェーズの締め切り時間が来たら、ヒント欄で投稿フェーズ締切りと投票フェーズ開始を宣言します。
投票フェーズが開始されたら、質問欄の「出題者にのみ表示」機能で最も好きな解説(タイトルorその解説の始まりの質問番号をお書きください)と最も組み込むのが難しかった要素(要素の番号(質問番号ではありません)をお書きください)を投票してください。
【スケジュール】
・要素募集期間
出題~5個要素が揃うまで。
・投稿期間
5個揃ったあと~12月21日(水)22:00
・投票期間
12月21日(水)22:00~12月22日(木)24:00(結果発表は翌朝となります)
【賞】
以下3賞をご用意いたしました。
なお、見事シェチュ王になられた方には、次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます。(出題数が新ジャンルの出題基準に満たないなどの理由で出題が困難な場合は、他の人に代理出題をお願いしても大丈夫です。不安な場合は出題者までご相談ください)
■最も好きな解説に投票
・最優秀作品賞(投稿毎 別々にカウント) 当該作品の一番最初の質問を正解化
・シェチュ王(投稿者毎 でまとめてカウント) 次回創りだす出題義務
■最も組み込むのが難しかった要素(もしくは投稿してない人は、難しそうな要素)に投票
・最難関要素賞(最も票を集めた要素に与える賞) 当該要素の質問を正解化
質問した人は、できるだけ正解を創り出すと投票にも参加いただけると盛り上がるかと思います。
通常の出題と違い、趣味丸出しで構いませんw お笑いが好きな人も、カニバリ好きな人も、ミステリーだってOKです。
それでは、今回もたくさんのご参加お待ちしております!
それでは~ 開始!
【新・形式】
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遅くなってしまいごめんなさい。結果発表です。
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カメコは泣いていますか?
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Yes! カメコは泣いています! [良い質問]
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雲が出てきましたか?
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Yes! 雲が出てきました! [良い質問]
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シートベルトがきつかったですか?
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Yes! シートベルトがきつかったです! [正解][良い質問]
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数字が1つ足りませんか?
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YesNo どちらでも構いません。
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町中に笑い声がこだましますか?
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Yes! 町中に笑い声がこだまします。 [良い質問]
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カメオとカメコ以外に重要な人物がいますか?
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YesNo どちらでも構いません。
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落とし物が何かは重要ですか?
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YesNo どちらでも構いません。
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人死にますか?
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Yes! 人死にます! [良い質問]
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カメコは落とし物に気づいていますか?
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YesNo どちらでも構いません。
解答ルールは、「フィボナッチ数列の2番目以降の数と同じ番号の質問を順に5つ採用」でした。1・2・3・5・8番の質問が採用です。
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昨晩殺害された社長さんは
裸一貫で会社を立ち上げた成功者。
そのため地物の町の人気者で
社長さん自身も町中に笑い声がこだまするほど
豪快な人物だったらしい。
一体犯人はなぜ社長さんを殺害したのであろう?
トリック自体の目途は立っている。
社長さんが購入した新品の車の
シートベルトがきつく締まるように細工を施し
運転中の社長さんにブレーキを踏ませないようにしたはずだ。
しかしこれでは誰にでも犯行が可能だ。
犯人を示す証拠もない・・・・
事件現場を何度も往復していると雲が出てきた。
まずい、このままでは雨が降り出して証拠を流してしまう
その時、警察の制止を振り解き現場に近づく女性がいた。
カメコさん。亡くなった社長の奥さんだ。
少しばかり大げさと思えるリアクションで
眼鏡を外し涙を流している。
その時、私は違和感を覚えた。
カメコさん何故わざわざ現場まで駆け寄ってきたのだろう?
そんなに近寄らなくも状況は分かるだろうし
現場は衝突の影響でひどいありさまなのに・・・
もしや犯人はカメコさんで犯行準備の際
物的証拠を落としてしまい
万が一警察にそれが発見されたときに
言い訳をするつもりでは…
そう直感した私はカメコが車に近寄る前に
社長さんが座っていた座席に駆け寄りました。
するとそこにはコンタクトレンズがあり
それが証拠だと直感したのです。(一貫の終わり)
[編集済]
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ーー
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【盲目の愛憎】
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王道警察ものに、要素が上手く絡み合っています。 [良い質問]
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【未来石】
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ちょっと変わったアイテム『未来石』が要の物語。皮肉な結末も見物です。 [正解][良い質問]
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未来と言うものは往々にして希望に満ちているものだ。
それがこの『石』を手にできるだけの財力を持つものならばなおのこと。
だから通称『未来石』。
宝石の頂点と呼ばれるこの石の輝きを手に僕は、けれども少し過去のことを振り返る。
「当機は間もなく離陸いたします。シートベルトをしっかりとお締めください。」
離陸直前の航空機内。環境の変化からか、はたまたシートベルトがきつすぎたのか【要素3】、
隣の席の赤ん坊は母親の胸の中でぐずりだす。
「カメコちゃ~~ん、いい子でちゅから泣かないでね~」
母親のあやしも虚しく赤ん坊は本格的に泣き出した【要素1】。
あー、ついてない。
昨晩寝損ねた僕は帽子を目深にかぶり、この騒音をやり過ごす。
間もなく飛行機は離陸し、雲の上へ【要素2】。あの飛行機独特のエンジン音がさらに僕の耳を刺激する。
けれども、これらの音はただのノイズでしかなく、本当の喧騒はこの後起こるのだった。
『ダンッ』
一発の破裂音。その音に聞き覚えのない僕であったが確信した。
――これは銃声だと。
そしてこの場が飛行機内であることを考えれば僕が視線の先に捉えた、銃を構える
男が次に発する声など容易に想像できた。
「手を上げろ!!」
ハイジャック犯の恫喝に機内はこれ以上ないほど騒がしい静寂を見せた。
けれども
「うわーーーーーーーん」
赤ん坊がその環境変化に耐えられるわけもない。
そしてハイジャック犯が、その行動を許すわけもなかった。
『ダンッ』
2回目の銃声。今度は威嚇ではない。
飛び散る鮮血は周囲の目を一点に集めた【要素5】。
――今だ!!
僕はその一瞬を合図に犯人めがけ駆け出した。
犯人と目が合う。銃口が僕を睨む。
『ダンッ』
3発目。けれどもそれは僕の体を穿つことなく、僕の体は犯人へと覆いかぶさった。
未来石。それには大概名前が掘られている。
生まれたばかりの子に送ることでその宝石の輝きのような未来を祝福するために。
僕は胸ポケットから取り出したこの石を手に警察に連れられていく犯人を見送っていた。
こんなまがい物の『未来』が凶弾から僕の命を救ってくれた、そして。
ポケットからもう一つ、さっきの騒ぎの中地面に置き去りにされた未来石を取り出す。
そこには名前は書かれていない。つまりはこれから書かれる予定だったのだろう。
赤ん坊、たしかカメコと言ったか。彼女の泣き声を思い出しながら僕は一人渇いた笑い声をあげる【要素4】。
まがい物の未来に僕は助けられたのに、赤ん坊と言う本物の未来を体現した存在のために命を落とした母親という皮肉を。
僕は名前の無い、これからカメコと書かれるであろう未来石を手に、親を失った赤ん坊の元へと足を向けるのだった。
【完】
[編集済]
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ーー
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久しぶりに(=゜ω゜)ボー
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短い解説文に、みっちりしっかり要素が詰まっていて、お見事です。 [良い質問]
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死神であるカメオは、拾った物がカメコが落としたものであると確信していた。
**遡ること数時間前
夏のある日、夏休みに入りまちなかに人たちの笑い声が溢れている頃・・
立ち上がる入道雲のしたで、カメコは泣いていました。
隣で運転していた彼氏が、死んでしまっているから。
カメコにかかったシートベルトはきつくしまっているが
彼はシートベルトをしていなかったから。
*****
カメオは 拾った 【命】 がカメコのものであることを確信していました。
彼女が 後を追って自殺したことを知っていたから。
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ーー
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【誓い】
カメオは無類の車好きだった。
しかしこの一週間、運転を禁止されていた。
酒を飲んだまま運転してしまい、
飲酒運転がもとで家族を亡くした
妻のカメコを号泣させてしまったのだ。
さすがに悪かったと反省し、今日は久々の遠出だ。
海まで行こうかと考えながらガレージの扉を開ける。
目の前には変わり果てた愛車。
ボンネット、ルーフ、ドアを隙間なく覆い尽くす「俺酔わねーから!!」シール。
慌ててドアを開け、中を確認すると、座席一面もシール。
天井にびっしりと、ビール瓶やジョッキの形のおもちゃがぶら下がっていた。
蒼白になるカメオ。その視線はサイドミラーへ。
そこには笑顔の、そして背後に雷雲を轟かせるカメコの姿があった。
ひきつった笑顔で向き直るカメオに妻は一言。
「いってらっしゃい。ガソリン満タンだから」
「………はい」
カメオは車に乗り込んだ。
シートに座ると足先に何かが落ちているのを見つけた。
それは中身がほとんどなくなった瞬間接着剤。
どんな力で握ったのか、紙のようにぺっちゃんこだった。
観念して、カメオはシートベルトを締めた。
「宴会部長」のタスキが縫い付けてあるせいで、滑りが悪く、やたらときつかった。
エンジンがかかり、車は走り出す。
ガソリンがなくなるまで走らなければならない。
窓の向こうで誰かが腹を抱えて笑っている。
カメオはBGMのスイッチを入れた。
『俺今まで事故ったことねーから!!』
スピーカーからエンドレスで繰り返されるのは、一週間前のカメオの声。
カメオは誓った。
もうお酒飲みません、と。
[編集済]
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とにかく笑いました。 [良い質問]
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【境目を見つけた日】
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コクと余韻のある解説でした。 [良い質問]
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カメコはもともと病気がちだった。その日は特に調子が悪そうだったので、車で病院へ連れて行くことにしたのだ。
カメコは運動会に出たがっていた。「それがダメでも球技大会になら出れるよ。ねぇ運動会の代わりに見に来てもいいよ」とも。
結局、カメコは球技大会さえ出られなかった。【5】小学校の脇に車を止めて、キャアキャア言っている学校を眺めている。【4】カメコのクラスはなかなか頑張っているようだ。
見やすいように助手席に移って何気なくシートベルトを伸ばそうとする。いや、シートベルトは短いままでいい。【3】学校からひときわ歓声があがったとき、コツコツと車をノックされた。見ると天気雨である。【2】
そうだ、カメコはあの日も泣き笑いだった。【1】おれが応援してやらないと。カメコのおとしものを手に受け、カメオは晴れと雨の境目を見つめている。
了
[編集済]
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ーー
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【幸せのたくあん】
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落とし物のチョイスが絶妙で、思わず微笑んでしまいました。 [良い質問]
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「あの!」
それが彼と彼女の最初の出会いだった
「たくあん…落としましたよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
ある昼下がりの商店街、いつもどおりカメオが行きつけの食事処で食事をすませ歩いていると、急に雲が出て辺りが薄暗くなってきた。(2)
悪い予感がしたのですぐに近くの八百屋へ入ると、案の定ポタポタと雨が降りだす。
「参ったな、これじゃ昼の会議に間に合わなさそうだ。」
そうやってわざとらしく大きく呟き八百屋の店主に軽く目配せをする。
これはカメオとこの八百屋の店主の間で通じる合図のようなものだ。
ことあるごとにカメオはここへ逃げ込むと、適当に理由をつけてサボるのだ。
今日もカメオはそうするつもりで大きな声で傘がないことを告げた。
すると、隣からか細い声で「あの」と声がかかる。
一体何事かと思うとそちらを見るとびっくりするほど肌が白く、顔色の悪い女性がこちらを見上げていた。
「は、はい。なんですか?」
その様子に少しぎょっとしながら、冷静に何事か尋ねる。わざわざ声をかけてきた女性を無闇に傷付けることをカメオはよしとはしなかった。
「傘、お貸ししましょうか?」
そう言いながら女性はこちらに傘を差し出してくる。
花柄ピンクの可愛らしい傘。そんなものを使って会社へ行くくらいならここでサボる方が断然いい。
カメオが何か断るのに適当な理由を述べようと思案していると、スゥ…と雲が引き周囲が明るくなっていくのを視界の端に捉えた。
「ああ、これは残念ですね。」
そう思わず呟く。折角サボるチャンスを得られたのに。
「残念?」
「いえ、こちらの話です。」
女性は小首をかしげながらこちらに目をやる。
急に明るくなって彼女の顔の血色が良くなったように見えるからか、突然の可愛らしい仕草を見たカメオは少し動揺しながら取り繕った。
すると女性はクスクスと笑いながらこちらに背を向けて歩き出した。
「ふふ、変な人ですね。」
彼女の白い肌に光が反射して、カメオには少し眩しく思えた。
そのまま彼女が去ってしまいそうになるのをぼうっと見つめていたカメオは突然我に返り
何を思ったか店の売り物に並べられていたたくあんを掴み走り出す。
「あの!」
す…と女性がまるで予期していたのかのように振り返った。
「たくあん…落としましたよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ふふ…あのときは笑っちゃってごめんなさいね。面白くってつい笑ってしまったのよ。」
あれからカメオとカメコの奇妙な関係は続いていた。
今日も病弱なカメコを家へ送り届けるためにカメオはカメコを車に乗せ、彼女の家へ向かっていた。
「だからってあんなに大声で…町の人皆に見られて恥ずかしかったんですからね。」(4)
怨めしげに口を尖らせながら呟くように文句を言い、ちらりとカメコの方を見る。
笑いをこらえているからなのか、白く透き通る肌は上気してほんのりと赤みを帯びており、大きく開かれた目は少し潤んでいた。(1)
そんな彼女をちらりと見ただけで、カメオは胸が少し苦しくなったような気がした。
シートベルトがキツイのだろう。(3)そう自分に言い聞かせるものの、カメオの気持ちはもはや無視しきれないほど大きくなっていた。
カメオはカメコに恋をしていた。
おそらくそれは最初から。あの八百屋で立ち去る彼女を見たときから。
「だって色々選ぶにしてもたくあんは…ふふ…ないわよ。」
とても楽しそうな彼女の小さな笑い声がカメオの脳内に優しく溶け込んでいくのを感じながら、カメオはある決意をした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
死ぬ思いをしたときに思い浮かぶのは子供の頃の思い出より、親の顔より、彼のことだった。
元々病弱で友達とあまり遊ぶことの出来なかった私にそもそも子供の頃の思い出なんてものはこれっぽっちもなかったし、親は病弱で何も出来ない私よりも何でもできて明るく元気な姉の方をいつだって優先していた。
今思えば家族みんな本当は私のことをきちんと愛してくれてはいたのだろうけど。
私にとっての人生の殆どは、彼との思い出で埋め尽くされていた。
「カメオ…」
病院の一室で孤独に苛まれながら呼ぶ名前は常に彼の名前だけ。私にとっては本当の意味で彼しかいないのだ。
私の中には彼しかいない。
いつだって私を心配し、危ないときには必ず駆けつけてくれる心優しいカメオ。
いつも私を優先して自分のことは二の次になってしまっていたカメオ。
彼との思い出の中には、私の感情の全てが詰め込まれていた。
彼がいなければ私はきっと植物のように何も思うこともなく死んでいただろう。
もしも最後にもう一度会えたなら
今度こそ素直に彼にお礼を言って、愛していると伝えよう。
そのために…私は絶対に生きねばならない。
ーーーーーーーーーーーーーーー
殺しても死なないような人だった。
カメオは親戚や知人に妻のことを聞かれたらいつもそう答えていた。
病弱で激しい運動なんてこれっぽちも出来やしない、立っているだけで青ざめてしまうようなカメコ。
歩いているだけでも死んで倒れてしまいそうな彼女のことをカメオはいつも明るく元気で、殺しても死なないような人だと言っていた。
どうしてそう思っていたのかは今となっては誰にもわからないけど、彼の言ったとおりカメコはどんな病気に身体を蝕まれようともしぶとく生き続けた。
やがて歳をとり、カメオの方が死にそうに見えるくらいになるまで彼女は必死になって生き延びた。
何が彼女をそこまで必死にさせたのかは知らないが、これだけは言える。
今となっては死んでしまったあの夫婦(5)は、おそらくきっと最期の瞬間まで幸せに生きていたのだと思う。
そう、息子の俺は思っている。
二人の墓の前で手を合わせながら墓前に置かれたたくあんを見る。
これはカメコの落とし物だ、そう言って父は母のお参りに行く度にたくあんをそこに置いていっていた。
これが何を示すのかは俺にはわからなかったけど、父がそう言うのならそうなのだろう。
だから息子の俺も、いつも墓前にたくあんを置こう。
二人の落とし物が、天国に届くように。
【終】
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ーー
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幽霊のバレンタインデー
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主人公が死んでしまっていますが、カラッとした調子と甘いラブストーリーのおかげで、不思議な明るさがあります。 [良い質問]
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俺はカメオだ。いきなりなんだが俺は幽霊だ。(5)
俺は数か月前、交通事故で死んだ。俺はシートベルトをきつく締めていたのに居眠り運転のトラックの運ちゃんに激突されたんだよ。即死だったぜ。(3)
俺の葬式の時に恋人のカメコが泣いていたのをまだ俺は忘れてないぜ。(1)
そんな俺にはカメコにやり残したことがあると思っている。それは2月14日のバレンタインデーにカメコのチョコレートを受け取ることだ。
俺の生前、カメコは「いつかカメオ君に手作りのチョコレートをあげたいな。」とよく言っていたものだ。
それで今日2月14日は俺の墓場でカメコがチョコレートを渡すのを待っているのだ。
それにしてもカメコはどこ行ったんだろ?もう夜も結構更けようとしているのに遅いな。ちょっと街に出ようか。
しっかし雲も出てきて決して天気が良いわけではないのに町中にはカップルの笑い声がこだましてやがる。(2)(4)本当は俺もああやってカメコと一緒にいたんだろうな。
こんな人ごみの中でも俺は平気だ。だって幽霊なのだから人の体を通り抜けることなんてわけない。
おや・・・・カメコじゃないか?俺の墓場に行こうとしているけど迷っているみたいだ。それに何か急いでいるな。
「えっと、終電来ちゃうよ・・・。」泣いているな。でも幽霊になった俺にはどうすることもできない・・・・。
おっと、カメコ急に走り出したな。俺も速く追いつかなくちゃって・・・・おや?カメコ走っているうちに何か落としたぞ。
近づいてみようっと。ん?何かハート形の包みだな。今まで見たことはないし包みに名前も書いていないけど間違いなくカメコが落としたことは俺が確認している。(問題文)
物をつかむことはできないけど最近透視は覚えたぞ。どれどれ・・・・・・・。
「天国のカメオへ。Happy Valentine」カメコ、初めて作ったんだろうな。でも温かみを感じるな。そして少しチョコレートが崩れているけど俺の好きだったオレンジをさりげなく練りこんでいるな。
カメコ・・・・・お前やさしいな。俺のことを忘れてなかったんだな。今はチョコレートを触ることもできないし、カメコの作ったチョコレートを食べることもできないけどお前の気持ちは受け取ったぞ。
ありがとうなカメコ。お前のことずっと天国で待ってるからな。(終)
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『うたかたのしずく』
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遅れてきたラブストーリー。少し奇妙な青春の1ページに、きゅんとしました。 [良い質問]
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帰り道を歩いていた。
住宅街に漂っている夕飯の匂い、町中に溢れる笑い声……(要素4)、商店街のスピーカーから聞こえるドヴォルザークの「新世界より」。
全てがいつもどおりの帰り道だ。
けれど、ただひとつ、決定的に違っていたことがある。
「あっ」
私は帰宅を急ぐサラリーマンと肩がぶつかった。
「す、すみません」
慌てて謝ったが、彼は私を無視してスタスタと歩いていってしまった。
いや、違う。
そもそも私たちは肩がぶつかっていないのだ。
肩がぶつかると思った瞬間、私の体は彼をすり抜けてしまった。
私は地面を見た。
夕焼けによって濃く作りだされるはずの私の影が、そこにはなかった。
いったいいつからこうなっていたのだろう。
落ち着いて記憶を辿ってみた。
今朝、私は普段通り登校した。
校門をくぐり下駄箱に着いて靴を履き替えていると、上履きのゴム部分に切れ目が入れられていた。
ああまたか、と肩だけで溜息をついた。
私はクラスの女子数人から、このような嫌がらせを受けていた。
彼女たち曰く、国語の授業中、あがり症の私がどもって文章を朗読する様子がおかしかったから、というのがからかいの理由らしい。
どうしてそれが他人をからかう理由になるのか分からなかったが、そういう人たちが存在していることを昔から知っていた。
休憩時間をひとりで過ごしている、携帯電話を所有していない、校則で決まっている髪の毛やスカートの丈の長さを守る。
そういうちょっとしたことが、彼女たちの目についてしまうのだ。
「どうかしたの?」
横を見てみると、クラスメートのカメオくんが立っていた。
「あ、いや、その」
予想外のチャンスに私の頭は真っ白になった。
緊張で喉が塞がって舌がもつれた。
慌てるんじゃない私。
そもそもカメオくんを目の前にして、あがり症の私が上手く話せるわけないじゃないか。
予め用意しておいた手紙を渡そうと思って、ポケットに手を忍ばせた。
「おはよっカメオくん」
私が動くより先に、同じくクラスの女子生徒がカメオくんに挨拶をした。
さっきまで周囲は静かだったのに、いつの間にか登校中の生徒が増えていた。
こんな状況で手紙を渡せるわけがない。
「そ、それじゃあ」
私は慌てて上履きに履き替えると、ゴムに切れ目が入っているせいで、ぎこちない歩き方になりながら教室へと急いだ。
それにしても本当にびっくりした。
まさか、朝一番でカメオくんに手紙を渡せるチャンスが訪れるとは思っていなかったのだ。
人が人を好きになる原因は色々あると思う。
見た目が格好良かったり、運動が得意だったり。
だから、すらりと身長が高くてきれいな目をしている、サッカー部所属のカメオくんは女子生徒から人気があって当然だと思う。
でも、私の好感が持てる人とは、格好良い人でも、運動が得意な人でもない。
私の好感が持てる人とは、裏表がなくて、真面目な人だ。
以前、私が犬の散歩をしているとき、部活帰りのカメオくんをたまたま見かけた。
彼は交差点で信号待ちをしていた。
その交差点は交通量が少なくて、なんのために信号があるのか分からないことで有名だった。
近所に住んでいる小学生だってその信号を守っていない。
けれど、カメオくんはその信号を律儀に守っていた。
信号の色が青に変わると、右を見て、左を見て、もう一度右を見て、それからようやくカメオくんは歩き始めた。
もちろん、私がその様子を眺めていたことなど彼は気づいていない。
ということは、普段からそうしているということなのだろう。
それ以来、教室の中でカメオくんの姿を目で追いかける時間が多くなった。
教室に入ってしまうと、私がカメオくんに手紙を渡すチャンスは全くなくなってしまった。
当然だ、彼は人気者なので、休憩時間は常に誰かが近くにいる。
私は今日中に手紙を渡すことを諦めると、次の授業が移動教室だったので筆記用具を持って教室を出た。
しばらく歩いていると、いきなり後ろから肩を押された。
予想していなかった圧力に、私は呆気なく転んだ。
「ねえ、なにカメオくんと仲良くしてんの?」
同じクラスの女子三人が、上から私を見下ろしていた。
彼女たちは制服の原型が残る程度に着飾っており、とても華やかな外見をしている。
どうしてこんな綺麗な人たちが私なんかに構うのだろう。
本当に不思議でしょうがなかった。
「えっ?」
「下駄箱でカメオくんと話してたでしょ」
ああ。
この人たちは朝、私が下駄箱でカメオくんと話したことが気に入らないのか。
なるほど、そういうこともあるのか、と私は納得した。
それからいつも通りのやり取りが始まった。
私が呼吸と共に小さな「あっ」や「えっ」を繰り返して、彼女たちが「なに? 聞こえない」と訊ねる。
それが続くだけの不毛な時間。
けれど、この詰問は意外な形で終わった。
「何してるの?」
カメオくんがいた。
次の授業のため、彼も移動していたのだ。
「あっ、カメオくん」
彼女たちの声色が変わる。
「えっと……。ほら、カメコさん転んじゃったんだよ。上履きのゴム部分が切れてるみたいで」
なんで上履きのことを知っているの? とは聞かなかった。
「ほら、大丈夫?」
女の子の一人が手を差しだしてくれた。
私はそれを掴むと、黙って立ち上がった。
心配そうに私を見つめるカメオくんと目が合った。
その瞬間、私はとてつもない羞恥に襲われ、無言のまま歩き始めた。
「カメコさん、ちょっと待って」
後ろでカメオくんの私を呼ぶ声が聞こえた。
ダメだ、今、カメオくんと顔を合わせることはとても恥ずかしい。
一瞬、聞こえないフリをしてやり過ごそうかと思ったが、私にそんな度胸はなかったので、階段を上がったところで振り返った。
「な、なんですか?」
「これ、落ちてたんだけど、カメコさんのじゃない?」
そう言ってカメオくんが掲げた封筒は、見覚えのあるものだった。
私は急いでポケットの中を検めた。
ない。
そこにあるはずの手紙が、いつの間にかなくなっていた。
どうやら、廊下で転んだ拍子に落としてしまったようだ。
「あ、あの、それ」
そのとき私は動転していて重要なことをふたつ忘れていた。
ひとつは、手紙はもともとカメオくんに渡すものだから、取り返す必要がないということ。
そしてもうひとつは、今日私が履いている上履きには、切れ目が入っていたということ。
「あれっ」
階段を駆け下りようとして足に力を入れた瞬間、足元からブチっという音を聞こえた。
すると、視界が180度反転して、今まで体験したことのない長い浮遊感を覚えた。
次の瞬間、目の前が真っ暗になって、気が付くと私はいつもの帰り道に立っていた。
あっ、私、死んだんだ……(要素5)。
そう思いいたるまで、あまり時間はかからなかった。
記憶を辿り、先ほどの現象を踏まえて考えてみると、それが最も自然な解答に思えた。
ショックはあまり受けなかった。
むしろ、幽霊って実在したんだという驚きの方が強かった。
それにしても、どうしてカメオくんは、あの手紙が私の落としたものだと気づいたのだろう。
転んだときに落としたとしたら、その瞬間を見ていないはずなのに。
あっ。
行く当てもないのでフラフラ歩いていると、見覚えのある交差点で見覚えのある人物が信号待ちをしていた。
カメオくんだ。
青信号になると、右を見て、左を見て、もう一度右を見てから横断歩道を渡り始めた。
しかし、心なしかカメオくんの足取りは重い。
「大丈夫かな、カメコさん」
隣で私が聞いているとは思っていない彼は小さな声で呟いた。
ああそうか、私が死んだことをカメオくんはまだ知らないのか。
転落したあと、私の体は救急車で病院にでも運ばれたはずだ。
だとしたら、私が死んだことをカメオくんがまだ知らなくても不思議ではなかった。
申し訳ないと思いつつも、そのまま私はカメオくんのあとを付いていった。
カメオくんは現在車の中で生活している。
言葉足らずの説明だと変に聞こえるが、全然そんなことはない。
近所に住んでいる親戚が家の増築工事をしているため、一か月ほどカメオくんの家に居候しているそうなのだ。
カメオくんの部屋にはふたりの小学生が転がり込んできたため、カメオくんは部屋を追い出されてしまった。
その代わりに、カメオくんは夜寝る以外の時間を車の中で過ごす許可を得そうだ。
「自分だけの特別な空間って面白いよ」
小さな子供が秘密基地を持つ感覚に似ているのか、本人は思いのほか楽しそうだった
まるで、今の話を私がカメオくん本人から聞いたみたいに語ってしまったが、もちろんそんなことはない。
カメオくんがクラスメートと談笑している声が、教室の端にいた私の元まで届いたというだけだ。
カメオくんはキーで車のドアを開けると運転席に腰かけた。
私もつられて助手席に座る。
エスコートされたわけではなく勝手に座っているだけなのだが、こうやって並んで座っていると、ふたりでドライブに出かけているみたいでちょっと嬉しかった。
車中に籠ったカメオくんはなんだかもじもじそわそわしていて、落ち着きがなかった。
ひょっとして私が隣にいることに気が付いているのかと慌てたが、そうではなかった。
「カメコさん、流石に明日学校には来れないよな」
カメオくんは私のことを気にかけてくれているようだった。
彼の貴重な時間を私なんかのために浪費してしまい、申し訳ない気持ちになった。
その後、カメオくんは文庫本を取りだして読み始めたのだが、ページを捲っては本を置き、ページを捲っては本を置き、を何回も繰り返していた。
私はもう手遅れなのだから、読書に集中してくれればいいのに。
「はっくしゅん!」
カメオくんは大きなくしゃみをした。
辺りが薄暗い。
日が沈み切るにはまだ早はずだ。
どうやら雲が出てきたらしい……(要素2)。
体のない私には分からなかったが、だいぶ気温が下がっているようだ。
「エンジンをかけることは駄目だって言われてるし、あっ、そうだ」
なにか閃いたらしいカメオくんは車を出ると、しばらくしてサッカーボールくらいの大きさのものを両手に抱えて戻ってきた。
それは、火の灯った七輪だった。
カメオくんはそれを運転席と助手席の間に置くと、三歩進んでは二歩下がる読書を再び始めた。
炭火が控えめに弾けて、熱が気流を発生させる。
冷たさが分からなくなった私でも、目で見て楽しむことのできる暖房器具だった。
それからしばらく炭火のパチリという音しか聞こえなかったが、やがて私はそれに違和感を覚えた。
横を見てみると、カメオくんは文庫本を放りだして、肩で荒い息をしている。
そこまで至ってようやく私は、炭火のせいでカメオくんが一酸化炭素中毒を起こしていることに気がついた。
「カメオくん!」
私は音楽の授業中でも出さなかった大声を張り上げた。
しかし、彼に反応はない。
次に私は彼を叩き起こそうとした。
何度か手の平を往復させる。
しかし、私の手に彼の肌に触れられた感触は伝わってこなかった。
ああもうどうしたらいいのだろう。
どうにかしなければと思い、彼の体を揺さぶろうとして愕然とした。
なんとカメオくんは運転するわけでもないのに、シートベルトをしっかりと締めていたのだ……(要素3)。
「こんなときまでどうして!」
追い詰められていた私には、彼の真面目さが腹立たしかった。
そうだ火を消さなければ。
カメオくんのことは放っておいて、火の始末をすることにした。
しかし、いくら炭火に手をかざしても、炭火の明るさに変化はない。
今の私に出来ることは、なにもなかった。
カメオくんの呼吸はさらに荒くなり、頬が不自然なほど桃色に染まりだした。
表情も気苦しそうだ。
このままでは、カメオくんが死んでしまう。
そう思ったとき、私は自分が死んでしまったとき以上に悲しくなった。
彼が、学校に来て友達と仲良く話していない日常を想像して、悲しさが膨らんだ。
嫌だ、絶対にいやだ。
カメオくんには私の分まで、学校生活を楽しんでもらいたい。
じゅう
「えっ?」
気がつくと私は泣いていた……(要素1)。
私の目から零れた涙は頬を伝い顎から落ちて、炭火に当たっていた。
すると蒸発した涙からあぶくが生じて、炭火の表面を包んだ。
私は何滴も何滴も涙を流し、あぶくは何重にもなって炭火を包んだ。
やがて、炭火は完全に鎮火した。
それからしばらくして、夕飯の準備を終えたカメオくんの母親がやってきた。
一目見て状況を察した彼女は、ドアを開けるとすぐにカメオくんを引っ張りだして車の横に寝かせた。
「う、あっ」
体を動かされたことが気付けになったようで、カメオくんは意識を取り戻した。
しばらく視線を彷徨わせた後、私の方を見て、はっきりとした口調でこう言った。
「助けてくれてありがとう。あと、手紙も」
そう言うとカメオくんは再び意識を失い、彼の母親は息子がなにもない空間にお礼を言っていることを不思議がっていた。
その瞬間、私は理解した。
どうしてカメオくんが落ちてあった手紙を私のものだと分かっていたのか。
それは、私が彼をよく見ていたように、カメオくんもまた私のことをよく見ていたからだ。
〈了〉
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ーー
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タイトル「貴女のオトシモノ」
少し、雲が出てきた。
雨もパラパラ。
道を走っていたはずのその車は、歩道の電柱を倒して止まっていた。
響いていたはずの笑い声は、悲鳴に変わった。
シートベルトはきつく締められていた。
しかし、そのシートベルトのせいで、彼女は命を落とした。
事故を起こしてしまい、シートベルトが外せずに、事故後に車が爆発を起こした。
カメオはその魂を拾い集める、死神だった。
当然ながら、落ちている魂を見れば、持ち主が誰だったかはすぐにわかる。
「随分と疲弊した魂だな。こりゃ、事故っても仕方ねえ。」
誰が聞居ているわけでもないが、一言呟いた。
カメコが落とした命の火、魂がゆらりと悲しげに揺れた。
終
[編集済]
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過不足なくきれいにまとまった解説です。最後の一文が良い味出しています。 [良い質問]
皆様ご参加ありがとうございました!
まずは最難関要素賞です。
最難関要素は……
天童魔子さんの「シートベルトがきつかったです」です!
天童魔子さん、おめでとうございます!
投票された方全員が、揃ってこちらの要素に投票していました。
続きまして、最優秀作品賞です。
今回は、投稿された方全員が一作品のみの投稿でしたので、最優秀作品賞受賞者が、自動的にシェチュ王にもなります。
最優秀作品賞は……
滝杉こげおさんの【未来石】です!
滝杉こげおさん、最優秀作品賞&シェチュ王受賞おめでとうございます!
また、次回の創りだす出題をお願い致します。
今回は、天童魔子さんの「盲目の愛憎」、滝杉こげおさんの【未来石】、Ratterさんの「久しぶりに(=゜ω゜)ボー」、松神さんの【幸せのたくあん】が一票獲得で並んでいましたので、MC権限で【未来石】を選びました。
解説の雰囲気によって、落し物の内容が変わり、どの解説も楽しく読ませていただきました。
さて、第44弾の創りだすもそろそろお開きの時間となりました。
ご覧下さった方も、ご参加いただいた方も、皆様ありがとうございました。
さて、ここからは恒例の出題者解説です。
「カメオとカメコ」
新人イベントコンパニオンの花芽緒は、緊張していた。今日はモーターショーで初仕事なのだ。
舞台では、新しい車の開発者が次世代の安全システムについて話している。彼は交通事故で娘を亡くして以来(要素5)、安全な車を作ることに情熱を傾け続けてきた人で、このモーターショーでその成果をお披露目できることに張り切っていた。
カメラ小僧達のフラッシュが眩しかったり、試しに締めてみたシートベルトがきつかったり(要素3)してちょっぴり涙目にもなったけれど、(要素1)どうにか無事にイベントを終わらせることができた。
会場を通って更衣室まで向かおうとすると、花芽緒の足に何かがぶつかった。しゃがみこんで拾ってみたそれは、カメラのレンズ部分に嵌める蓋だ。
あー、きっとカメコ(カメラ小僧)の誰かが落としたのね。(問題文要素)
イベントの管理者に蓋を渡すと、花芽緒は会場を出た。イベントの前に出てきていた黒雲は(要素2)消え、空は晴れ渡っている。町のどこかから響いてくる快活な笑い声を背に、(要素4)花芽緒は家路につくのだった。
要素1 カメコは泣いています
要素2 雲が出てきました
要素3 シートベルトがきつかったです
要素4 町中に笑い声がこだまします
要素5 人死にます
投票一覧
最難関要素賞
「シートベルトがきつかったです」 4票
最優秀作品賞
天童魔子さんの「盲目の愛憎」 1票
滝杉こげおさんの【未来石】 1票
Ratterさんの「久しぶりに(=゜ω゜)ボー」 1票
松神さんの【幸せのたくあん】 1票
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。