『ラテクエスト』の大ファンである女。彼女は後になって、その出来事がなければ今の自分はなかったかもしれないと語ったというが、これはいったい、どういうことだろう?
彼女は漫画家であり、ラテクエストが休載になっている間に彼女の漫画が掲載され、それが発端となって彼女は人気漫画家になりましたか?
No
「今の自分はなかったかもしれない」とは、「自分は生まれていなかったかも知れない」という意味ですか?
No 連載時点で既に生まれています
「今の」彼女は有名人ですか?
No
ラテクエストは一か月間休載しましたか?
Yes! しばらくの間休載しました [良い質問]
休載中受験があり、受験勉強に集中できましたか?
No 解説に受験はちょっと絡んできますが、解答の上では重要ではありません
登場キャラは安東ヒロキと彼女の2名ですか?
Yes
彼女の職業は重要ですか?
No 解説では高校生ですが、別に何でも成立します
彼女は安東ヒロキと面識がありますか?
Noとするのが自然です
安東ヒロキが交通事故に遭った経緯は重要ですか?
No
彼女はラテクエストが休載している間、掲載されている雑誌を読んでいましたか?
重要ではありません(解説に照らすとNoです)
彼女に直接影響を与えたのは、ラテクエストが休載になったことですか?
Yes? 休載になったことというより…… [良い質問]
彼女はその出来事をキッカケに、何かを始めましたか?
No
彼女はラテクエストが休載される前から作品のファンでしたか?
Yes 雑誌の連載をずっと読んでいました
安東ヒロキが怪我していた間に何をしていたのかは重要ですか?
No [良い質問]
安東ヒロキが、ケガではなく、病気だったとしても成立可能と考えられますか?
Yes
安藤ヒロキは彼女を救いましたか?
彼女からすれば、結果的にはそうなりました [良い質問]
彼女は、その出来事をキッカケに何かをやめましたか?
Yes! [良い質問]
最終回が近かったことは重要ですか?
YesNo 最終回間近でなければ違う結果になっていた可能性はあります [良い質問]
ラテクエストの最終回に関係ありますか?
最終回の内容、という意味ならNo
安藤ヒロキが何かしたのではなく、彼女が勝手にラテクエ休載から影響を受けましたか?
Yes [良い質問]
ラテクエストの連載が再開されたことが重要ですか?
YesNo 再開されたことというより…… [良い質問]
文中の「その出来事」は交通事故のことですか?
Yes
彼女は、連載再開したとき、またラテクエストを読みましたか?
Yes
彼女がいつもラテクエを立ち読みしているコンビニで強盗事件が起こったが、彼女はラテクエが休載していたので立ち読みをしておらず、事件に巻き込まれませんでしたか? [編集済]
No
最終回が予定より遅くなったことが重要ですか?
Yes [良い質問]
彼女はいつも、ラテクエストの連載雑誌を購入して読んでいましたか?
Yes
「今の自分はなかったかもしれない」とは、「自分は死んでいたかも知れない」という意味ですか?
Yes!!! [良い質問]
安藤ヒロキはカニバりますか?
ません。
彼女はラテクエストの連載雑誌を買ったあと、道を歩きながら読んでいましたか?
重要ではありません
彼女は重病であり、安東ヒロキが怪我してラテクエストが休載の間に彼女は大きな危険のある手術を受けたが、「ラテクエストの最終回を読まずに死ねるかー!」と思って意地で生存しましたか? [編集済]
「最終回を読まずに死ねるか」Yes!! 病気なら意地で何とかなるかわかりませんが…… [良い質問]
最終回を読むまでは死ねないというのと関係ありますか?
Yes! [良い質問]
彼女は最終回を読んだら自殺するつもりでしたか?
Yes!!! [良い質問]
最終回を読むまで死ねるか! で、女は自殺をやめましたか?
Yes!!! [正解]
彼女は死んだらカニバられるという状況にありましたか?
何故カニバるw
最終回を待っている1ヶ月間に事態が好転して、自殺する必要がなくなったため、「もし最終回が1ヶ月早くて自殺に踏み切っていたら、今私は生きていない」と思ったのですか?
こちらを正解にしますね [正解]
結果としてラテクエストの最終回の以前に彼女を救う何かがありましたか?
Yes [良い質問]
高校3年生の彼女はその頃、クラスで陰湿ないじめに遭っていた。加えて、迫る大学受験への不安と伸び悩む成績……。諸々の悩みに追い詰められ、いつしか彼女は気が付けば「死にたい」と呟くようになっていた。
そんな彼女の精神をギリギリのところで保っていたのが、毎週の『ラテクエスト』だった。連載を追いかけている彼女にとって、毎週の最新回を読むのがほとんど唯一といっていい娯楽だ。特に今は物語のクライマックス。続きが気になる……その思いが彼女の日々を生き抜く原動力になっていた。
だから。
いよいよ来週で最終回と知ったとき、彼女は「もう自分は死ぬしかない」と思った。連載が終わってしまえば、何とか一週間頑張ろうという気も起きなくなるだろう。それに、大好きな『ラテクエスト』が終わるのと同時に、自分の生涯も終わる、それはそれで“散り様”としては美しいじゃないか――。そんなことを考えながら、彼女は今週号の雑誌を手に取った。
ところが、いくらページをめくっても、一向に『ラテクエスト』のページにならない。おかしいなと思う彼女がようやく見つけたのは、今週の休載を知らせるページだった。
そのページには、
・作者が交通事故に遭い、最終回の原稿が描けていないこと
・命に別状はなく、怪我は全治一カ月の重傷だが、それが癒えればまたすぐ描けるようになるだろうということ
・怪我の回復具合にもよるが、最終回の掲載は約二か月後を予定していること
が書かれていた。
彼女はここで初めて、作者が事故に遭ったことを知った。最近はスマホの電源も切りっぱなしだった彼女は、世間のニュースをほとんど知らなかったのだ。
『ラテクエスト』が載っていないなら、とりあえずこの雑誌に用はない。ごみ箱に雑誌を放り込みながら、少女は考える。
今を生きるのは辛い。しかし、『ラテクエスト』の最終回を読まずして死ぬのはあまりにも惜しい。連載がまだまだ途中ならともかく、もう残すところ最終回のみだというのに……。
「2ヶ月、か……」
彼女はぽつりと呟いた。それくらいなら、何とか頑張れるかもしれない。最終回は何としても読みたい。
――あと2ヵ月は、とりあえず頑張ってみよう。死ぬかどうかは、最終回を読んで、その時また決めよう――。
彼女は線路に飛び込むことなく、やってきた電車に乗って家へ帰った。
2ヶ月の間に、状況はいくらか改善した。成績は少しずつだが上向き始めたし、彼女をいじめていたグループも、受験どころでだんだんそれどころではなくなってきた。すべてが良い方向に、とまではいかずとも、少なくとも2ヵ月後、最終回を読む彼女は、こんなことで死ぬのは馬鹿らしいと思える程度には、心に余裕ができていた。
2ヵ月前に予定通り最終回が掲載されていたら、当時の自分なら本当に自殺していたかもしれない……そう思うとぞっとするとともに、結果として安東先生が事故に遭い怪我をしたことは自分にとっては奇跡だったのだと、多少は申し訳なく思いつつ、運命の悪戯とやらに感謝するのだった。
それから数年後、とある喫茶店。
新作の構想を練る安東ヒロキのそばには、今は新米編集者となった、当時の少女の姿があった。
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