ⅩⅦ Stars＜プリクラ加工の代名詞＞

こ

こはとある観光地…なのだが、その国そのものが非常に治安が悪くなっていた。



あらゆる犯罪が、きらびやかな繁華街の裏に潜んでいる。



特に夜間は出歩かないように、かん口令が敷かれていると言うのにカメオとカメコは出かけた。



酒を飲み、深夜宿泊先のホテルに帰ろうとしていた。



帰り道、ライトアップされた噴水の前を通りかかったとき、カメコはカメオに言った。



「ここ綺麗～！ねぇカメオ～、写真とってぇ♪」



「おういいぜ。」



デジカメを取り出し、パシャリ。



雑誌の表紙のようなポーズを決め瞳にフラッシュの星が映った姿を、そのデジカメに納めたカメオ。



「よし、撮れたぞ～」



「あとで見せてねぇ」



「いいもん持ってるじゃねぇか、ジャップ。」



「え？」



気付けば数人、どぎつい色使いのパーカー姿のどう見てもヤバそうな男達が数名、二人を取り囲んでいた。



「そのデジカメは頂いとくぜ。」



男の一人がカメオに言い捨て、パイプで殴り昏倒させた。



「がっ！！」



「カメオ！あ、いや、いや！！！」



男達に暴行されまいと必至に抵抗するカメコ。



「あーもう、ウゼェ！黙っておけ！！」



カメコの首を押さえ込んだ男の手に力が入り、そのうち痙攣し始めた。



少しして、微塵も動かなくなった。



「かめ、こ？」



ハッキリしない意識で凝視するカメオにも、動きが消えたカメコが死んだ事は理解できた。



「や、やっちまったのか！？」



「ソッチの男も殺す。…かん口令に従わなかったこいつらの自業自得だろ。」



「や、め」



カメオは鉄パイプが振り下ろされるまでのほんのわずかな時間、カメオは考えた。



カメラのフラッシュが、こいつらに2人の存在を知らせてしまった。



ああ、カメコは自分が写真を撮ったせいで死んだんだ。



そんな、絶望の淵にて、命を落とした。



＊発想の順序

「星」→「希望が失われる」＋「瞳に星」→「写真のフラッシュで瞳に星、悪漢に気付かれて殺害される」