私が最近読んだ小説のタイトルを当てて下さい。
以下に手がかりとして、その小説の中の一節を引用します。
負傷者は、担架にかつがれたり、自分で歩いたり、兵隊の背に負われたりして、畑を越えて駐屯所へやってきた。びしょぬれで、みんなおびえていた。ぼくらは、駐屯所の地下室からあがってくる担架の患者を二台の車につめた。二輌目の車の戸をしめると、顔にあたる雨が雪に変わったのが感じられた。雪片が雨にまじって重たく早く降ってきた。
以下に手がかりとして、その小説の中の一節を引用します。
負傷者は、担架にかつがれたり、自分で歩いたり、兵隊の背に負われたりして、畑を越えて駐屯所へやってきた。びしょぬれで、みんなおびえていた。ぼくらは、駐屯所の地下室からあがってくる担架の患者を二台の車につめた。二輌目の車の戸をしめると、顔にあたる雨が雪に変わったのが感じられた。雪片が雨にまじって重たく早く降ってきた。
16年07月20日 02:05
[鳴子]
【20の扉】【質問制限:20回まで】
【20の扉】【質問制限:20回まで】
正解はヘミングウェイ『武器よさらば』です。
アメリカのロスト・ジェネレーションの代表的作家、アーネスト・ヘミングウェイが1929年に発表した長編小説です。タイトルを何処かで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
引用文からも伺えるように、行動を客観的に見つめる文体と、抑制された叙情が特徴的な作家だと思います。
『武器よさらば』は第一次世界大戦のイタリア軍に参加したアメリカ人フレデリック・ヘンリーを主人公にした小説です。
戦場で受けた怪我での入院生活、イギリス人の看護婦との恋や彼女とのスイスへの逃避行、そして悲劇的な結末などが描かれています。
ヘミングウェイの小説は『老人と海』以来10数年ぶりに読みましたが、この小説は血沸き肉踊る戦場ロマンというよりは、入院生活の場面において典型的に描かれる退屈なまでの静と戦場での死を間近にした動との極端な振れ幅が印象的な作品だと思いました。
以下、他の場所で書いたことを再掲します(ネタバレあり)。
この小説におけるヘミングウェイの独自性は、戦場での死を――仲間の死や、「ぼく」が脱走兵を射ち、仲間が止めを刺した場面をも――感傷を交えずに描き、それとの対比として愛する婚約者キャサリンの死を思い切り感傷を露わに描いたことにある。
この対比は、逆説的に二つの死の同一性を浮き彫りにする。せっかく国外逃亡が成功したのに出産に失敗し命を落とすキャサリンの無意味な死は、戦場での無意味な死とつながってる。
兵士である「ぼく」は極限状態の戦時下において他人の死を思いやることができない。しかし戦場での死と戦場の外での死にはどれほどの違いがあるだろうか。同情ができずともそれは紛れもなく死であり、「ぼく」がキャサリンを思うようにはその死を悲しめないからこそ、戦場での死の非人間性が読後にじわじわと迫ってくる。
アメリカのロスト・ジェネレーションの代表的作家、アーネスト・ヘミングウェイが1929年に発表した長編小説です。タイトルを何処かで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
引用文からも伺えるように、行動を客観的に見つめる文体と、抑制された叙情が特徴的な作家だと思います。
『武器よさらば』は第一次世界大戦のイタリア軍に参加したアメリカ人フレデリック・ヘンリーを主人公にした小説です。
戦場で受けた怪我での入院生活、イギリス人の看護婦との恋や彼女とのスイスへの逃避行、そして悲劇的な結末などが描かれています。
ヘミングウェイの小説は『老人と海』以来10数年ぶりに読みましたが、この小説は血沸き肉踊る戦場ロマンというよりは、入院生活の場面において典型的に描かれる退屈なまでの静と戦場での死を間近にした動との極端な振れ幅が印象的な作品だと思いました。
以下、他の場所で書いたことを再掲します(ネタバレあり)。
この小説におけるヘミングウェイの独自性は、戦場での死を――仲間の死や、「ぼく」が脱走兵を射ち、仲間が止めを刺した場面をも――感傷を交えずに描き、それとの対比として愛する婚約者キャサリンの死を思い切り感傷を露わに描いたことにある。
この対比は、逆説的に二つの死の同一性を浮き彫りにする。せっかく国外逃亡が成功したのに出産に失敗し命を落とすキャサリンの無意味な死は、戦場での無意味な死とつながってる。
兵士である「ぼく」は極限状態の戦時下において他人の死を思いやることができない。しかし戦場での死と戦場の外での死にはどれほどの違いがあるだろうか。同情ができずともそれは紛れもなく死であり、「ぼく」がキャサリンを思うようにはその死を悲しめないからこそ、戦場での死の非人間性が読後にじわじわと迫ってくる。
16年07月20日 02:05
[鳴子]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
遼>>春雨さんおめでとうございます、鳴子さんありがとうございました!有名どころでしたね…!(読んではいないけど)[20日13時55分]
鳴子>>ちなみにデヴィッド・O・ラッセル監督の『世界にひとつのプレイブック』という映画では、『武器よさらば』の結末にブチギレた主人公が本を投げて窓ガラスを割るシーンが出てきます。[20日13時16分]
鳴子>>春雨さん FAおめでとうございます。さすがでした。参加者の皆様ありがとうございました。[20日13時11分]
えぜりん>>春雨さんFAおめでとうございます。鳴子さん出題ありがとうございました。考え過ぎが恥ずかしくなる結末でしたw[20日13時11分]
鳴子>>春雨さん ぜひ質問欄に書き込んで、スナイプして下さい。[20日12時45分]
鳴子>>春雨さん 正解です。[20日12時43分]
鳴子>>遼さん 牛削りさん えぜりんさん 歓迎します。後から来る皆さんには雑談欄が煩雑になりますので、不躾ですがまとめて歓迎いたします。[20日12時24分]
えぜりん>>参加します。個人的には、最終的に「文字列当て」になることを想定されていることを恐れています。一節を引用というのは読んだ人にはバレるという意味でリスクが高いのですが、そこをあえて引用したのはなぜか?(ブラフである可能性も考えていますが。)まずは「小説は超マイナー(同人とか、自作とか)だけど、引用文にタイトルが含まれている」というケースを潰しておきたい気がします。(着想:牛削りさんのチャットルームにおける「超マイナーな小説」)[編集済]
[20日11時39分]
遼>>(ちょうど牛削りさんのアルファベット1文字あてるやつを読んでたのでびっくりした…!)[20日11時00分]
遼>>なるほど、的確ですね!そもそも実在の本ということで良いんでしょうかね?[20日10時58分]
遼>>戦争に関係あるタイトルでしょうかね。タイトルが名詞なのか文章的なものなのか訊きたいかなあ。[20日09時55分]
遼>>参加します!制限つき問題参加初めてです、よろしくお願いします。。[20日09時47分]
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「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。
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