【世界田中奇行】世界旅行奇行

田中家はちょっと抜けた父カメタ、美人でツンデレの母カメコ、そしてしっかり者の息子カメタの３人家族。

今回カメタとカメコは世界旅行に行くことにしたのだが、カメタは受験戦争中かつデートやコンパにも参加せねばならず、さらにペットのヨロイモグラゴキブリのクズザブロウを世話しなければならないため、家に残ることになった。

さて長い間家を空けるわけにもいかないため、７泊８日という超強行世界一周旅行に行くことになった田中カメミは、息子カメタのために晩御飯を準備しておかなければいけない。

もっともしっかりしているカメタ、食材があれば料理くらいは出来るだろうが、使われると困る食材もあるので、なんでもかんでも使わせるわけにはいかない。

それに、カメタは料理は作るが献立を考えるのが苦手なので、放置しておくとレトルト食品やインスタント食品ばかりで栄養に偏りが出てしまう。

さて、どうしようかと考えたカメコは、カメタの性格に目を付けた。





カメコ「えっと、これは出発日の前日が消費期限で、これは２日前……」



主婦のカメコは、献立を考えながら消費期限を見て買い物をしていた。つまり、こういう感じである。



２０日：田中夫妻旅行へ出発



２０日消費期限：卵、ウインナー、前日炊いた込め

２１日消費期限：卵（２パック目）、鶏肉、玉ねぎ

２２日消費期限：ひき肉、（家にあるえらい古い）パン粉

２３日消費期限：ステーキ肉、じゃがいも

２４日消費期限：牛乳、鶏肉、（家にあったえらい古い）マカロニ、グラタンの素（意外と消費期限が短い）、チーズ

２５日消費期限：味付け肉、キャベツ

２６日消費期限：鯖、だいこん、カボス

２７日消費期限：とんかつ用豚肉、キャベツ

２８日消費期限：レトルトのハンバーグ（以前から準備済み）、調理済みの野菜



こんな感じで、家に残っている材料を考慮しながら１日ずつ消費期限を確かめて買い物をし、これ以外の材料で旅行までの食事を作った。



さて、田中夫妻が出発後、カメタは夕食を作るために冷蔵庫を開けるのだが……



カメタ「わぁ、卵今日までじゃん！　それにご飯大量にあるし、ウインナーも今日までだし……これで作れるのは……よし、オムライスだ！」



そう、カメタは消費期限にうるさい人間なのだ。消費期限が切れる食品が残っているのが嫌なので、消費期限が切れるものは次々処分しないと気が済まない。



こうしてカメタは、カメコが仕組んだ消費期限通り食料を消費していくことで、カメコが考えた献立を毎日勝手に作っていくのだった。



ついでにカメコたちが帰る日の献立も自動的に決まるため、カメコが帰って考える必要もなくなる。



要約：旅行に行かず残っている息子のために、消費期限を１日ずつずらした食料を残すことで、消費期限にうるさい息子にその日何を食べるべきかの献立を作るため