少しくすんだ骨董品が、ほこりのかぶったままに、雑然と並んでいる。
浮かない浮き輪、まばたきする絵、謎の毛玉、泡立った赤い液体の小瓶……などなど。
曰く付きの品からガラクタまで、所狭しとひしめいていた。
今日登場するのは【届かない銃弾】。
この銃弾を手にした男は、恨んでいた女を射殺したが、同じ銃弾に貫かれた瞬間、絶命したそうな。
いったい何があったのかねぇ?
逃がさないよう抱きしめた上で、自分諸共を打ち貫くようにしましたか?
no
「届かない」=貫通しない、ですか?
no
男が女を射殺したのは,届かない銃弾を使ってですか?
yes
女の射殺から男の死までの間に長い時間がはさまれますか?
yes 少なくとも一瞬ではありません [良い質問]
真上にいる女に向かって射出したところ、女は死んだが、弾が貫通して落ちて戻ってきたので、男にも当たって絶命しましたか? [編集済]
no
因果応報、という言葉は関係しますか?
no
「届かない」銃弾という、名前は重要ですか?
yes! [良い質問]
男が銃弾に貫かれた時,当たった体の部位は重要ですか?
no
非現実的要素ありますか?
yes 届かない銃弾の効果に限り非現実です。 [良い質問]
男を貫いた「同じ銃弾」は、男が女の射殺に用いた拳銃以外の拳銃から発射されましたか?
no 正真正銘同じ方法で発射した同じ銃弾です [良い質問]
男と女以外に重要なキャラはいますか?
no 解説ではモブが出るくらいです
「届かない」という表現は「銃弾が標的に届かない」以外の意味を持っていますか?
no
銃弾は地球を一周して「男」も貫通しましたか?
no
女を射殺した銃弾は、銃専用の弾でしたか?
yes しかし重要ではないです
「届かない」という意味は障害物にぶつかってもどんどん貫通するので終着点として届く対象が存在しない、という意味ですか?
no
銃を撃った場所は重要ですか?
no
女は非現実的な道具を使いますか?
no
男は、届かない銃弾の効能を誤解して購入しましたか?
yes! ただの銃弾だと思っていました。
貫いた対象を過去もろとも葬り去る弾丸で母を貫いたため、自分の存在が消滅しましたか?
no!w その答えのウミガメはこの前出しました。
女が死んだのは届かない銃弾が当たったからですか?
yes
終着点に届かない=ゴムみたいに跳ね返ってくる。証拠が残らなくて良いぞと使用したら、拳銃に戻ってくるのではなく男の体にズドン、ですか? [編集済]
no
「届かない」銃弾を注文したのにいつまで待っても届かなくてkonozamaですか?
now アマゾンません
女は「届かない銃弾」で射殺されましたか?
yes
「女を射殺した」のに「銃弾が標的に届かない(12より)」ということは、男は女を標的として撃ったわけではないのですか?
yes! [良い質問]
銃弾自体が発射されるのではなく、銃弾に押された空気の玉が圧力で飛んでいきますか?
no
先に死んだのは女ですか?
yes
女は男の妄想の産物ですか?
now
この物語の中で,銃弾が発射されたのは2回ですか?
no
撃つと同時に、自分に向けて発射され、自分が打たれたところと同じ部分につき、標的も負傷する、という銃弾ですか?
no
男は自分に向けて銃弾を撃ちましたか?
yes! [良い質問]
女も「届かない銃弾」を撃ちましたか?
no
「届かない銃弾」とは、自分に向けて撃つと恨んだ相手を射殺するもので、男は女を殺すことに成功したが、後日、その銃弾を手に入れた別の人物により、今度は男が殺されましたか?
no
弾丸は拳銃から発射されましたか?
解説ではno しかし、重要ではないです
藁人形のように、自分の体の傷と同じ傷を移す呪いの弾丸で自殺しましたか?
no
銃の中にとどまって暴発しましたか?
no あとちょっと…
男は自分の中の女っぽい部分を払拭するために自分に向けて撃つことで男らしさを証明しようとしたが、その代償として死んでしまいましたか?
no 度胸試しませんw
男自身を狙って撃った弾丸は、決して男に当たることなく飛び続け、周りにいるありとあらゆる人たちを全部殺してしまったので、悲観した男は弾の前に自らの体を投げ出して弾を「取り戻し」死にましたか?
no 決して男には当たらず飛び続けたわけではないです [編集済]
30より、女は男をかばいましたか?
no
30より、女は男をかばいましたか?
no
30より、女は男をかばいましたか?
no 独身で重婚とはこれいかに
ヒントより 振り向けば今もあなたのすぐそばに弾丸はありますか?
yes? 撃った銃弾は男のすぐそばにあるのです [良い質問]
男はロシアンルーレットをしますか?
no
男は銃弾に貫かれたのですか?
yes
男の死因は「銃弾に貫かれたこと」ですか?
no! その質問が欲しかった [良い質問]
銃弾は男に接触しましたか?
yes
男の死因は銃弾に貫かれたことですか?
no 44より [良い質問]
男は自殺するつもりでしたか?
yes 解説では。しかし、本筋はそうでなくても成立します。
37の回答,「男には当たらず」とは「銃弾は男とは物理的に接触せず」と理解してOkですか?
no あ、修正します。良質つけておきますのでご勘弁を [良い質問]
男を貫いたとき、銃弾は銃身の中にありましたか?
no
銃弾が空気中にふよふよ漂っていて、触れたら最後射殺されますか?
yesno 前半がほぼ合ってます。 [良い質問]
銃弾は女に当たったあと、男の撃った銃に戻ってきましたか?
no
散弾銃ですか?
no
「男は~同じ銃弾に貫かれた」とは「男の体を銃弾が貫通した」という意味ではないのですか?
yes 最終的には貫通しました。
男は、銃弾の入った銃身が刺さったために死にましたか?
no
発射された銃弾が熱を持つことは関係しますか?
no
「同じ銃弾で貫かれた」のは男ですか?
yes 男は男しかいません
銃弾は空気中にただよった後、伸びましたか?
yes? 伸び…進んだという意味ならジワジワと [良い質問]
恨んでいる標的が生きている間は届かない、ですか?
no おしい [良い質問]
女が死ななければ、男も死なずに済みましたか?
no 男が自殺しようとした時に死ねば女が死ななかったが正しいでしょう。
標的に届けたいと思っている間は届かない、ですか?
no 正直、58から余分なものを削り取るだけでFAなんですが
女が死んだことで、男は死ぬ理由が亡くなった=自殺の理由が亡くなったから、届いたのですか?
no
死にたくないと思っている間は届かない銃弾ですか?
no
標的が生きている間は届かない銃弾なので、男が死んだ瞬間に貫かれましたか?
yes! バラバラですが、まとめると解答になるのでこれで締め切ります。 [正解]
標的が生きている間は届かない、ですか?
yes [正解]
5860より 発射した人が死ななければ届かない弾丸ですか?
no
女は単に、男の自殺の巻き添えを食って死にましたか?
yes? ある意味では
男は浮浪者だった。事業に失敗して大きな借金を背負い、気づけば、落ちるところまで落ちていた。
今日食うものにも困る身であったが、死ぬ勇気もなかった。何かこう、スパッと死ねるのなら死んでもいいか、という無気力な気持ちはあったが、踏ん切りがつかないでいた。
ある日男は雨をしのぐため、古い商店の軒先に座っていた。最近よく世話になっている商店だ。
店主らしい老婆は不気味だが、何も文句は言わないため、よく雨宿りさせてもらっている。男は暇つぶしに、商店の中を覗いた。
浮かない浮き輪、まばたきする絵、謎の毛玉、泡立った赤い液体の小瓶……不気味なものばかり売っている。
「【届かない銃弾】?」
その中でも、ひとつの銃弾が男の目にとまった。長さは8センチほどか。ライフルの弾のように見える。
「……実弾じゃねーか!」
男は事業に失敗する前に、あまりよろしくない筋の者と懇意にしていたこともあり、それが実弾であることを見抜いた。
男は店の奥を見た。丁度、店主らしい老婆は奥に行ったらしく、姿が見えなかった。
「仕方ねぇな」
男は悪いと思いながらも、それを盗むことにした。男はこんな身になっても、義理というものを重んじる性分であった。
一宿の恩とでも言うべきか。男は勝手にではあるが、雨宿りさせてもらっている身である。
これだけ堂々と売っているということは、老婆はこれが実弾だと気付いていないのだろう。見つかれば、逮捕されてしまうかもしれない。買ってやれれば一番だが、さすがにお金がなかった。
男は雨が上がるのを見計らって、【届かない銃弾】を盗み、何食わぬ顔で店を後にした。
それからしばらくして。
生活に窮した男は、本当に死ぬことにした。その時、弾丸のことを思い出して、利用することを思いついた。
浮浪者仲間に頼んで、【届かない銃弾】を撃ってもらうことにしたのだ。なけなしの全財産を報酬にして。
使うのは金槌だ。撃鉄の代わりに、コンクリートの隙間に固定した銃弾の後ろを叩く。
パン、と乾いた音とともに、雷管が破裂して銃弾が発射された。男の額に向かって一直線に。
「な、に……!?」
しかし、銃弾は男に届かなかった。発射された銃弾は、男の目の前、50センチほど離れた場所で静止していた。
まさしく、【届かない銃弾】だ。男はニヒルに笑った。
そして、約束通り浮浪者仲間に全財産を支払って、途方にくれた。服だけは勘弁してもらった。
男はそれから、銃弾を観察してみた。銃弾はどうやら回転しているようだが、こちらに向かってこない。男が一歩近づくとそれだけ離れ、一歩離れるとその分近づいてくる。一定の距離を保っているのだ。
男は次に銃弾に触れてみた。
「うぺぎょ!?」
すごい声が出た。指から血がほとばしった。威力は残っているらしい。
「くそったれ! おっと、待てよ。これを利用すれば……!」
男はある計画を思いついた。
男には恨んでいる女がいた。そいつに騙されたために、男はこんな明日もわからぬ身になってしまったのだ。
恨んでいる女が行きつけのバーに、男は張り込んだ。2日も待った頃、女が現れた。
男に気づいた女はヘラヘラ笑いながら、男に近づいた。
「まあ! まあまあまあ! 誰かと思えば貴方、どうしたんです? お金をせびりにでも来ましたか?」
酔っ払っているのだろう。無駄にテンションが高い女に、男は両手を広げて近づいた。抱擁のためではない。何も持っていないアピールだった。
「あれれぇー?」
女は何かが、男の目の前に飛んでいることに気づいたが、虫か何かだと思ったのだろう。すぐに目を男に移した。
その隙に、男は銃弾を女の背後に回すと、女から距離をとった。
銃弾に貫かれた女の頭が、弾け飛んだ。周囲が急に騒がしくなった。すぐに警察が来た。男は警察署に連れて行かれた。
しかし、程なくして釈放された。
そもそも、この銃弾は男が撃ったものではない。硝煙反応でそれが証明できた。また、どういう原理かわからないのだから、男が意図的に女を殺したとも証明できなかった。男に向かって誰かが撃った銃弾が、偶然女に当たったとも考えられた。
極め付けに、これが凶器だという証拠もなかった。何せ、どうやっても男から離れず、銃弾としての殺傷能力はあるため、調べられないのだ。
男はそのあともしばらく無気力に生きていた。恨みが晴れたかどうかはなんとも言えなかったが、晴れやかな気分ではなかった。
それに男は最近、銃弾が近づいてきていることに気がついていた。もう、あと20センチ程で、男の頭に命中する。
そして、男には【届かない銃弾】の本当の意味が、なんとなく理解できていた。
生きている間には【届かない銃弾】。おそらく、銃弾との距離は男の……。
要約
男は【届かない銃弾】を使って自殺しようとした。しかし、銃弾は途中で静止し、それ以上進もうとしない。
男はその銃弾に殺傷能力があることに気がついて、静止した弾丸にかねてから恨んでいる女を当てて、射殺した。しかし、弾丸は男の近くで静止したまま、どうしても取り除けず、凶器として提出できない。また、男が撃ったものでもなく、男が意図的に殺したことも証明できないため、男は逮捕されなかった。
しかし、ある日その銃弾が自分に近づいてきていることに男は気づいた。
その銃弾は、男が死ぬ瞬間に、男を射抜く、生きている間には届かない銃弾だったのだ。
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