野蛮人の行いだ。
言葉を用いず一方的に行動するだけなのだからその評価は妥当だろう。
つまり、私は野蛮人だということだ。
大切な人にさえ打ち明けることのできない悪徳。
神仏の存在を軽んじる暴挙。
自身の大罪を自覚しながらも、私は欲望を抑えることが出来なかった。
どういうことか。
【ウミガメ】
ストーリーは現代の日本で成り立ちますか?
yes がっつり現代です。
非現実要素ありますか?
no ありません。
囲碁ですか?
no 遊んでいません。
焼肉屋で「網のこっからここまでは俺の領域だから!俺の肉だからな!」と主張し、にもかかわらずその外側の肉も食いますか?(なお、この領域のことを私らのほうでは『牧場』といっております)
no だったら自分は大牧場主ですねえ。
他の人物の領土を侵しますか?
yes 侵しています [良い質問]
「私」は人間ですか?
yes
言葉遊び要素はありますか?
no そもそも自分は言葉遊び要素が大の苦手なもので。
「領土を増やす」のは、公共の場所でですか?
no 公共の場所ではありません。 [良い質問]
欲望とは、領土を増やすことですか?
うーん。yesnoでお願いします。 [良い質問]
犯罪要素はありますか?
no 解説では微妙ですけれど無しで。 [編集済] [良い質問]
花見は重要ですか?
no むしろ……。 [良い質問]
語り手の家庭内の出来事について語っていますか?
no 語り手の家庭は無関係です。
「領土」というのは、実際に地面の一部分を表わしますか?
no [良い質問]
11 植物は関係しますか?
no
13 「領土」は空間ですか?
yes 領土よりも空間という表現が分かりやすいと思います。 [良い質問]
領土を増やすとは、面積が増えるという意味で合ってますか?
yes 面積も増えます。
11 ということは、筵(むしろ)が重要ですか?
no そっちではなく、季節がちょっと重要なのです。 [編集済]
欲望に負けて飲み食いした結果、どんどん自分の体の体積が増えましたか?
no
「神仏の存在」は重要ですか?
yes 私にとって邪魔者でした。 [良い質問]
こたつでじりじりと自分の足をのばしていきますか?
no でも冬の話です。 [良い質問]
20 ストーブをつけて暖気を拡大させていきますか?
no
人死にますか?
no 物騒な話ではありません。
「私」以外に重要なキャラはいますか?
yes もう一人出てきます。 [良い質問]
5とヒントより 「私」は他人の居住空間に居候しますか?
現段階ではyesno [良い質問]
23の人物の領土を侵しますか?
yes [良い質問]
奥さんとベッド上の空間の取り合いをしていますか? [編集済]
no でも「私」にとって大切な人です。 [良い質問]
私が領土を侵すことにより、23の人物の領土は狭くなりますか?
yesno 共有という認識でしょうか。 [良い質問]
乳児は体温が高いので、寒い夜の日は子供を抱き枕にして寝ますか?
no
冬、一緒にいる彼女のポケットに手をつっこんで、その中で手を握りますか?
no でも動機はそういう類です。 [良い質問]
24 ~29 彼氏または彼女の家に「私」はこれから同棲しますか?
yes そうするために頑張っている最中です。 [良い質問]
23の人物は、私が領土を侵していることを知っていますか?
no 気づいていません。 [良い質問]
舞台は初詣ですか?
yes [良い質問]
30 31 歯ブラシやタオル等、こっそり自分の荷物を少しずつ彼氏の家に置いて行き、事実上の同棲を目指していますか?
yes! それが目的です。 [編集済] [正解]
彼女の持ち物を少しずつ移動してますか?
yes 少しずつ増やしていくつもりです。 [良い質問]
「大切な人にさえ打ち明けることのできない悪徳」が33で、「神仏の存在を軽んじる暴挙」がこれからの問題テーマですか?
no 独占欲が強すぎるあまり二つともやらかしています [良い質問]
おみくじは重要ですか?
no でも、もう一人の人物は神社であるもの購入しました。
36 彼氏が買ったお守りに盗聴器を入れておきましたか?
no お守りではありませんし盗聴器も出てきません。
絵馬は重要ですか?
yes! もう一人の人物は絵馬を購入しました。 [良い質問]
彼氏が書いた絵馬にこっそり「彼と同棲できますように」と書き足しましたか?
no 申し訳ないです、
絵馬をたくさん買って、彼氏の家で絵馬を一緒に書くという目的で大量に置きますか?
no 願掛け要素ではないのです。
女である私は、好きな相手の部屋にわざと忘れ物をすることで自分のテリトリーを作っていた。
初詣のあと、好きな相手が縁起の良い初夢を見るために七福神の絵馬を枕の下に置いているのを見て、彼の初夢に出ようとしている七福神に嫉妬した私は、絵馬と自分の写っているプリクラを入れ替えることにした。
(要知識要素 縁起が良いとされている七福神の初夢を見るために七福神の絵を枕の下に置くこと)
以下、駄文蛇足。
「お邪魔します。あー、外寒かった」
室内に入るとカメコは厚手のコートを脱いだ。
真冬の屋外と比べて多少はマシだが、冷えきった部屋は寒い。
無意識に、吐く息で手を温める仕草をする。
「すぐに暖房入れるから」
カメオはリモコンを操作した。
ピッという音が聞こえ、エアコンから暖かい空気が供給される。
「ごめん。そんなつもりじゃ」
あんな動きをすれば、暖房を入れてくれと主張しているようなものだ。
カメコは自分の浅はかさを反省した。
「いいっていいって。俺も寒いの苦手だし」
カメオは冷気で紅く染まった頬のまま微笑んだ。
そんな顔を見せられると、カメコは胸が詰まりなにも言葉が出てこなくなる。
「はい、これ」
カメオはクローゼットを開けて中から手袋を取り出した。
それは以前、カメコがこの部屋に忘れてしまったものだ。
「匂いついてない? 俺、部屋でタバコ吸うからクローゼットに入れといたんだけど」
「うん、大丈夫」
手袋からは布と皮の匂いしかしない。
カメコは少しがっかりした。
カメオから香るタバコの匂いが、決して嫌いではないからだ。
「次から気をつけてね、って言っても無駄か。いつも忘れ物してるし」
「あはは」
カメコは笑って誤魔化しながら手袋を受け取った。
カメコはカメオの部屋を訪れるたびに忘れ物をしている。
アクセサリー、マフラー、財布。
そして今回は手袋。
忘れ物の回収を理由に部屋を訪れるのはすごく自然なことだと思っていたし、カメオの部屋の中に自分の私物があると、その周辺だけ自分の場所になったような気がして妙に嬉しかった。
「あれ、なにしてるの?」
「さっきの話、さっそく実践してみようと思って」
カメオは先ほど神社で購入した七福神の絵馬を枕の下に置いているようだった。
初詣の最中、こうすれば縁起の良い初夢が見られると巫女から説明を受けていたのだ。
「ふーん」
カメコは興味なさそうに返事した。
「あっ、煙草がない。ちょっと近くのコンビニで買ってくる」
そう言うとカメオは部屋から出て行った。
ひとり部屋に取り残されたカメコは、枕を持ち上げて置かれたばかりの絵馬を手に取った。
「……ずるい」
カメコは七福神に不平を漏らした。
カメコは、カメオとどうやって接点を持つかでいつも頭を悩ませていた。
今日だって、初詣に誘うため尋常ではない勇気が必要だったのだ。
それなのに、なんの努力もしていない七福神がカメコのことを嘲笑うかのように枕の下を占領している。
あまつさえ、このままだとカメオの初夢にまで出てきそうな勢いだ。
「私も彼の夢の中に出たい」
カメコは財布からプリクラを取りだした。
先日、カメオや仲の良い友人たちと一緒に撮影したものだ。
それを、絵馬とすり替えて枕の下に置いた。
余計なものまで付いてくるかもしれないが、これで自分も彼の夢の中に出演できるはずだ。
「いやいや」
カメコは冷静になった。
嫉妬で我を見失ってしまったが、このプリクラを所有していて絵馬とすり替える機会があったのは自分しかいない。
犯人は一目瞭然だ。
こんな恥ずかしい行動、カメオはもちろん誰にも知られるわけにはいかない。
急いでプリクラを回収しなければ。
「なにしてるの?」
「ひゃっ」
カメコが再び枕に手を伸ばそうとした瞬間、カメオが部屋の入口に立っていた。
慌てて絵馬を鞄の中に隠す。
「なんで? コンビニにタバコ買いに行ったんじゃ」
「ポケットの中に一箱あったから戻ってきた。で、なにやってるの?」
「あ、えっと、今日、この後部屋から出る予定ってあるのかな?」
カメコはカメオからの問いに一切答えず、逆に質問し続けた。
「いや、ないけど」
話を誤魔化されたにもかかわらず、カメオは素直に返答する。
「そっか。……ごめん、あたし帰るね!」
プリクラの回収が不可能だと判断したカメコは、コートを掴むと部屋から飛び出していった。
「なんだったんだ一体?」
カメコの後ろ姿を見送ったカメオはベッドの縁に腰を掛けて煙草に火をつけた。
「まあいいか」
カメオはゆっくりと時間をかけてタバコを一本吸いきる。
「さて、どんな夢が見れるんだろ。楽しみだな」
縁起の良い初夢を想像して、大切なものを愛おしむようにカメオは優しく枕を撫でた。
「どうしよう! どうしよう!」
一方、カメコは混乱したまま睦月の夜を全力疾走していた。
冷静にならなければ、と考えながらも走ることをやめられない。
部屋に留まり回収のチャンスを窺うのが正解だったと気づいたのは、帰宅して湯船に浸かり、布団の中に入った瞬間だった。
「しまったー!」
動揺のあまり逃げ出してしまった自分の失態を思い出し、カメコは枕に顔をうずめると意味もなく足をバタつかせて、羞恥のために身悶えた。
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