話を聞いて、彼を助けてあげましょう。
【亀夫問題】
初亀雄君問題。ゆっくり回答になります。
差し支えなければ、お名前と年齢をお聞かせいただけますか?
僕はオメガ。年齢? あと少しで立派な大人ってぐらい……かな。 [良い質問]
お母さんは、自分の足で帰って来られたのですか?
そうみたい。家の外を見ると雪に足跡が残っている。
お母さんは、何日ぶりに帰って来ましたか?
出かけたのは今日の朝だね。今はお昼すぎだよ。
(確認)彼とお母様の両方とお話ができますか?
母さんはとても話せる状態じゃないみたいだ。(彼だけです) [良い質問]
どのように血まみれなのか具体的に教えてください。
脇腹がどっちも真っ赤に染まってる……。よく見ると小さな丸い傷が開いているみたいだ。 [編集済] [良い質問]
今日の年月日を教えてください。
年月日ってなあに? [良い質問]
とりあえず119に電話して救急車呼びませんか?
電話? きゅうきゅうしゃ?
オメガくんは人間ですか?
もちろん違うよ!僕は狼だ [良い質問]
家の外にお母さんの血の跡はついていますか?
うん。雪の上に、足跡と一緒に点々と血の跡がある。 [良い質問]
回復の為に何か食料でも持ってきた方がいいんじゃないかな? [編集済]
僕は狩りが下手だからすぐに食料調達はできそうもないよ。それに母さんの様子を見る限りそれどころじゃなさそう。
まさか君は人狼?
人狼ってなんなのかよく分からないけど、普通の狼だよ。……多分。
この近くに人間はいますか?
麓の町には大勢いるよ。ただ、殺し屋はこの辺りまで来ることがあるみたいだ。僕は見たことないんだけどね。 [良い質問]
お母さんは狼なの?
もちろん!黒い毛並みで狩りがうまいんだ。今日も狩りに出かけていったのにこんなことに……。
丸い傷ということは銃で撃たれたのかな?
銃っていうのはすごい音がする筒のことかな。うん、きっと母さんはそれに噛まれたんだ。 [良い質問]
お母さんの傷の具合は悪そう?止血とかできるかな?
血がものすごく沢山でてる……。息も苦しそうだし、意識ももうろうとしているみたいだ。
頑張って舐めてみるけど血が止まらないよ……!
[良い質問]
銃で撃たれたのなら、弾を傷口から取り出さないとマズいんだけど。
傷口の中には特に何も見えないよ。(天の声 弾は残っていません)
オメガくんに兄弟はいる?
兄さんが二頭。父さんと一緒に狩りに行っているけどまだ帰らないよ。
この近くにやぎが住んでいるって話聞いたことある? [編集済]
街には羊もやぎも少しづついるみたい。山にいるのは鹿ばっかり。 [編集済]
母さんの具合はどう?
う、動かないし返事もしてくれないよ。 [良い質問]
オメガくんの毛の色は何色?
なっ、何で今そんなこと聞くの? ……黒だけど。
20 雪の中で黒い毛は目立つなと思ったんだ。白い毛なら目立たないのにな。
そりゃそうだけど、急にそんなこと言われても……。
オメガくんの家の近くに生えている木は、匂いが強くて葉っぱの細い木かな?
うん、葉っぱの細い木が多いけど、平べったい木もあるよ。匂いはよくわからないや。
血の跡で居場所がばれるかもしれないですね‥。雪で血を隠せますか? [編集済]
全部消すのは難しそう。でも血の跡があればこっちから辿って行く事もできるかもしれない。 [良い質問]
12 殺し屋ってどんな人なの?
鉄の筒を持って僕達を殺しに来るんだ。鹿も狩るみたいだよ。
お母さんを傷つけた人間に仕返ししてやりたいと思う?
母さん……冷たくなってきた。もう仕返し以外にできることはないよ。 [良い質問]
23より、なるほど賢いですね‥。お母さんが冷えるとさらに危険な状態になるので、何か掛けてあげて周りを警戒しながら辿るのは怖いですか? [編集済]
母さんは何をしても遅いみたい……。辿るのは怖くない。
血を隠せる所までは隠して、お母さんの血を使って別の方向に跡をつけることは可能ですか?
撃たれてから少し歩いたみたいだから、それは無理かな。
恐らく君の母さんは助からないでしょう。そのときの覚悟と「次の行動」に移る勇気はありますか? [編集済]
そうだね……。「次の行動」ヘ行く準備はできてるよ。
きっと血を辿れば、オメガくんのお母さんを傷つけた殺し屋を見つけることができるよ。
分かった!辿ってみよう。 [良い質問]
よし、君も人狼になる時が来た。殺し屋を食べようではないか!
? 「ジンロー」に名前を変えればいいの?
母親はここで撃たれたようです。
少し離れたところに人間の足跡があるのを見つけました。
30 つまり殺し屋である人間を食べましょうってことです。
人間のお肉はおいしくなさそうだなあ。勝てたら味見してみようっと。
血痕はどこに続いてる?
少し離れた丘のてっぺんまで続いていたよ。母さんはここで撃たれたみたい。 [良い質問]
しかし相手が腕利きで君も返り討ちにされるかもしれない。何か利用出来そうな地形はあるかい?
特に思いつかないな……。返り討ちなら覚悟のうえだよ。
足跡はどんな感じ?
人間の足跡って変な模様があるんだね。少し母さんの足跡を追った後、諦めて別の獲物を探しだしたみたいだ。 [良い質問]
足跡を辿っていただけますか?
よし、辿ってみるね。 [良い質問]
こちらに背を向けて座っている。休憩中だろうか。
幸いオメガの姿には気づいていないようだ。
別の獲物はもしかしたら‥お兄さん達かもしれませんね。人のようなものは見えてきませんか? [編集済]
兄さんたちは別の方角へ行ったはずだから、きっと大丈夫だと思うよ。遠くに人の姿が見えてきた。伏せておこう。 [良い質問]
ジュウセイという名前の爆発音は聞こえてきましたか?
風の音以外何も聞こえない。
観察して鉄の筒が近くにないか確認してください。
うーん、よく見えないけど……背中に背負っているあれがそうかな? うわあ、あいつの毛並み、木の葉と同じ色をしてる。
殺し屋は休憩中なんですね。寝ていたり、何かに集中していたりしませんか?
あいつが横を向いた拍子に口に何か加えているのが見えたよ。風にのって変な臭いがする……。なにこれ。
そのまま少しずつ前進できますか?
伏せたままにじり寄って後ひと跳びのところまで近づけたよ。殺し屋はまだ気づいていない。 [良い質問]
背後から襲えそうなら襲っていただけますか?? [編集済]
本当にいい? [編集済] [良い質問]
ころしたいがために襲うなら首元、もう君たちを傷つけさせないようにするなら目を狙うといいよ
もちろん狙いは首元だよ。
よし、行けッ!
(体制を整えた) [良い質問]
後一度言っていただければ行動します。
男は反撃されそうな様子ではないですか?
銃は背中だけど、腰には柄の赤いナイフを下げている。殺し屋がどれくらい反応できるかはやってみないとわからないな。
別の人間がいないか探してください。
目の届く範囲に別の人間はいないよ。試しに匂いを嗅いでみるけど……あまり意味はないかな。
一応土の部分見て不自然に盛り上がっているところとかある?
周辺の土に不自然な点はない。
オメガくんはその殺し屋を殺したいの?
だって母さんを殺されたんだよ!それに人間なんて大嫌いだ。
君達狼は、人間や人間のいる村の動物を襲うことがあったのかな?
人間は危ないから襲わないよ。たまに町にいる鶏を獲ってくるぐらい。
猟師さんの武器はどんな感じ?
背中には長い銃を背負っていて、腰には柄の赤いナイフが下げてあるよ。それ以外の物は、少なくともここからは見えない。
鶏の卵は重要な食糧だったのかもしれないですね‥。お母さんは鶏を狩りに出かけたのですか?
うん、母さんは鶏を獲りに町へでかけたよ。行く途中で撃たれたんじゃないかな。
...人のいない場所へ移る気はあるかい?
僕は狩りが下手だから一人じゃ生きていけないし、父さんたちはこの山を離れる気はないと思う。
猟師の前には何がある?崖っぷちだったらいいんだけど。
森の斜面が続いてる。
オメガ君は何か「これはほかの狼よりできる」っていうのはありますか?
前足は器用だと思うけど……なんで? [良い質問]
近くに火をつけられそうなものはある?
森のなかだから木はいっぱいあるけど、火を使う動物は人間だけだよ……
前足はどれくらい器用?ものはつかめる?
物も掴めるよ。生まれつき兄弟たちより指が長いんだ。おかげで全然早く走れないし狩りも下手だから、正直嫌なんだけどね。 [良い質問]
ナイフを奪うことはできますか?
一発で決めないと勝つのは難しそうだ。
その前足を使って、男の上に物を落として事故に見せ掛けることは可能ですか?
うーん、近くに落とせそうなものはないな。それに僕は体力もないし。
オメガくんは他に君の兄弟たちと違うところある?
え、えっと……鼻も耳も悪いし、足が遅いし寒がりだし……。正直言って役立たずかな……。 [良い質問]
兄弟の足跡と君の足跡は同じ?
う……。少し違う形をしてるかも。ち、ちょっとだけだよ! ホントだって! [良い質問]
オメガ君は、体中に毛が生えているかな?
!? は、恥ずかしいからあんまり聞かないで欲しいな。……そうだね、僕はみんなほど沢山は毛が生えてないよ。 [良い質問]
オメガ君は逆に遅いことを利用しておとり作戦するといったことはできそう?できなそうだったらはっきりそう言って。
無理です! [編集済]
ねえオメガ君、もしかしてほんとは君人間なんじゃないの?
……!! [正解]
オメガ君は人間の言葉は分かるみたいですね‥。話すことも可能ですか?
今は頭のなかで声がしてるみたいだよ。話すって人間の……あれ?
ショックを受けないで聞いてほしいんだけどね、オメガ君。君は狼じゃない、人間だよ。だからこの殺し屋は反撃しないだろう。
……!! [正解]
人間は首を絞めると死ぬのですよ。細い紐のようなものはありませんか?
首を狙うなら噛みつくつもりだったけど……。
とりあえず猟師さんに向かって「助けて!」って言ってみて。
「た、たす……」変な声しかでない。
オメガくんは、たとえ自分が人間だとしても今の家族と暮らしたい?それとも人間の世界で暮らしてみたい?
兄さんたちにはいつも無視されていたから、僕に親切なのは母さんだけだったよ。人間の世界って……なにがあるんだろう。
オメガ君が、今までのように狼として暮らすことを望んでいるなら、このまま引き返した方がいいですよ。人間に見つかったら捕まってしまうからね。
見つかった! もう遅いよ。
驚いた拍子に足の下で小枝が音を立てた。はっと息を呑むがもう遅い。
気付いた時にはこちらを振り返った殺し屋と目があっていた。
「おい、子供がこんな所で何をしている」
殺し屋は怪訝そうな顔でそう言った。
すぐに打たれるかと思った僕はおずおずと顔を上げる。
「ひどい格好だな。おまえ、母親はいるのか? 一人か?」
こいつは何を言っているんだ? 殺し屋のくせに。
……あれ?
僕は何故こいつの喋っていることがわかるんだろう。
「そう唸るな。まるで狼みたいだぞ。……これは参ったな」
まるで狼みたい? それは勿論そうだ。だって僕は……
「あーとりあえず、名前は?」
……僕は誰なんだろう。
「何だ喋れないのか? まあいい、名前は後だ」
殺し屋は大きな手でがしりと僕の肩を掴んだ。
「とりあえず一緒に町に来い」
* * *
そうして僕は人間の中に戻ってきました。
母さんが死んだ事については、僕は未だに殺し屋――猟師を恨んでいます。
いつかは赦せるようになる時も来るのかもしれませんが、長い時間が必要だと思います。
でも母さんが撃たれなければ僕がこうして暮らす事もなかったのでしょう。
猟師はとても親切です。
何もわからない僕を引き取り、人間の間で暮らすのに必要なことを色々と教えてくれました。
今では数を数えることも、本を読むことだってできます。
……ただ、本の中で狼は必ず悪者として登場します。とても不満です。
大きくなったら作家になるのが夢です。
作家になって正義の狼が悪い少女をやっつける話を書いてやるのです。
そう言ったら猟師に苦笑されましたけどね。
兄さんたちは相変わらず元気に山を走っているようです。たまに遠くから遠吠えが聞こえきます。
窓から外を覗くと、雪をかぶった山に真っ赤な日が沈んでいくのが見えました。
【Good end】
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。