ガ（ッデ）ム！

日付も変わりようやく自宅に到着したカメオは鍵穴に鍵を差し込もうとしてその異変に気がついた。





なんと鍵が入らないのだ。





よく見ると近所の子供のイタズラなのか鍵穴に細い小枝がすっぽりと入り込んでいた。

ちょうど鍵穴の口のところでポッキリ折られているのでつまんで引っ張り出すのは無理そうだ。





（ガッデム！）





カメオは心からそう叫びたかったが今は真夜中。その衝動は心の中に押し留めた。



さて、この枝を取り出さない限り自宅には入れない。家族は恐らく全員寝てるので中から開けてもらうこともできない。

とりあえず鍵はしまい、カメオは眠たい頭に鞭打って必死に解決法を考えた。





数分後、カメオの頭に名案が浮かび上がった。



カバンに常備しているガムの粘着力で枝をくっつけて取ろうというのだ。



早速カメオはカバンからガムを取り出し口に放り込んだ。

ある程度噛んだ後、それを吐き出し枝の断面にくっつける。

あとはそーっと引っ張り出すだけ。





「ふぅ、取れた」





見事枝の取り出しに成功したカメオは鍵を開け無事帰宅したのであった。