閉じられた部屋にいた倒れた人物。
こどもの日に届いたクリスマスプレゼントの小さい秋の起こす奇跡。
全ての始まりは【要素15】だった。
一体なぜ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
っと言う訳で【正解を創りだすウミガメ】第25弾開催なのです。
フーダニット・ハウダニット・ホワイダニットをイメージしたのですがどう活用しようと自由なのです。
それと質問談から選ばれた15個の要素を含んだ
解説を作ってください。
ファンタジー・シュールギャグ・日常・恋愛・ミステリー・ラテシン・・・何でも自由なのです。
※あまりにも選択肢が狭まる要素や矛盾をきたしてしまう要素などは除外させていただきます。(登場人物は一人である。田中は登場する/しない。)
あと質問欄の文字数制限は全角300文字のようですが編集していただけますとほぼ制限なく投稿できます。
タイトルを別に質問(投稿)してから内容を質問(投稿)していただけますとコメントしやすいのです。
それと文の最後には終わりを記入して完結させてください。(完。おわり。おしまいなど次の参加者に自分の作品が投稿し終ったことを知らせてください。)
また、一人複数投稿していただいても問題ありません。
■時間割
・要素募集期間
出題~15個要素が揃うまで。
・投稿期間
5/13~5/20 22:00
・結果発表
5/20~5/21(予定)
■最も好きな解説に投票
・最優秀作品賞 (シチュ王)次回の創り出すを開催する権限を付与いたします。
■最も組み込むのが難しかった要素
・最難関要素賞
それでは皆様のご作品を心よりお待ちしております。
【新・形式】
一言コメント欄
カニバリますか?
yesno 重要ません
カルピスますか?
yesno 重要ません
電気が切れますか?
yes! 電気が切れます! [良い質問]
カニタマますか?
yesno 重要ません
カピバラますか?
yesno 重要ません
カルパスますか?
yesno 重要ません
カピバラますか?(γ・^)
yesno 重要ません
カルビーますか?
yesno 重要ません
蟹バリます。
yesno 重要ません
カルカンますか?
yes! カルカンます! [良い質問]
妖怪は登場しますか?
yesno 重要ません
カニカマますか?
yesno 重要ません
カキノキますか?
yesno 重要ません
蟹かと思ったら、カニカマますか?
yesno 重要ません
もちろん田中は重要ですね?
yesno 重要ません
サンタが自由落下します。
yesno 重要ません
カリウムますか?
yes! カリウムます! [良い質問]
人死にますか?
yesno 重要ません
トナカイの鼻が紫色ですか?
yesno 重要ません
カイテイますか?
yesno 重要ません
田中の職業は重要ですか?
yesno 重要ません
ラテシンますか?
yesno 重要ません
日付を大幅に勘違いしますか?
yes! 勘違いします [良い質問]
カツレツますか?
yesno 重要ません
異世界ますか?
yesno 重要ません
田中の胸ポケットにはコインが入ってますか?
yesno 重要ません
口癖があるキャラが登場しますか?
yes! 登場します! [良い質問]
カリメロますか?
yesno 重要ません
元素記号を忘れてしまいましたか?
yesno 重要ません
トラックの運ちゃんの証言は重要ですか
yesno 重要ません
カリユシますか?
yesno 重要ません
壁ドンますか?
yesno 重要ません
握力測定器を破壊 したのですか
yesno 重要ません
カリオカますか?
yes カリオカます! [良い質問]
カリプソますか?
yesno 重要ません
カリアリますか?
yesno 重要ません
カステラだと思ったらカンテンでしたか?
yes! カンテンでした! [良い質問]
刈り上げますか?
yes! 刈り上げます [良い質問]
猿が脱走したという噂を子供達は信じてしまったのですか?
yesno 重要ません
カリスマますか?
yes! カリスマます [良い質問]
古代文明は登場しますか
yesno 重要ません
カがカタカナか漢字かわかりませんか?
yes! 解らないのです [良い質問]
ロリショタハーレムで、ウハウハですか?
yesno 重要ません
カニパンますか?
yesno 重要ません
駅前に住んでいる呪術師の正体は重要ですか?
yesno 重要ません
ガンバリますか?
yes! ガンバリます! [良い質問]
カニビルますか?
yesno 重要ません
観覧車倒壊大回転事件の犯人は重要ですか?
yesno 重要ません
カキゾメで失敗しますか?
yesno 重要ません
そのコンクリートは食用ですか
yes! 食用なのです [良い質問]
カッパますか?
yesno 重要ません
魔法は重要ですか?
yesno 重要ません
北半球滅亡しましたか
yes! 滅亡しました! [良い質問]
カキシブますか?
yesno 重要ません
カンペキすぎたのでカンパイですか?
yesno 重要ません
田中は滑舌が悪いことで有名でしたか?
yes! 有名でした! [良い質問]
激辛うめぼしが死因ですか?
yesno 重要ません
魔法の力に感動しますか?
yesno 重要ません
cannibalism.co.jpますか?
yesno 重要ません
田中の部屋に誰かが訪ねてきましたか?
yes! 誰か訪ねてきました! [良い質問]
カンジンな時にカンジがいませんか?
yesno 重要ません
10年前に起きた脱線事故は重要ですか
yesno 重要ません
田中は蟹が好きですか?
yesno 重要ません
って言うか田中が蟹ですか?
yesno 重要ません
田中をカニバリますか? [編集済]
yesno 重要ません
田中はカニバリますか?
yesno 重要ません
電卓大爆発事件の犯人は重要ですか
yesno 重要ません
翌21日に結果発表します。当日間に合わない方には早めの投票を受け付けます
『田中の部屋』
さぁどんなお部屋だろうっと思ったら徹子の部屋だったのですw [良い質問]
ルールル ルルル♪
ルールル ルルル♪
ルールールールー♪
ルールルー♪
(どこかで聞いたようなメロディーのオープニングBGM)
(平日お昼の人気トーク番組『田中の部屋』の生放送風景)
(リビングのような個室のソファーに、司会の田中が座っている)
田中「皆様ごきげんよう。ワタクシ司会の田中です。早速今日⑮『田中の部屋』に来て下さったトークゲストをご紹介しましょう。売れないシンガーソングライターの、②カルカンさんです」
寒天「誰がカルカンじゃい!!」
田中「⑤あらあら。失礼しました。えっと、③カリウムさんでしたっけ?」
寒天「そうそう。スイヘーリーベーボクノフネ……って、違います!!」
田中「じゃあ⑥カリオカさん?それとも⑧刈り上げさんだったかしら?」
寒天「なんかどんどん遠ざかってってるんですけぉぉお!?」
田中「待って、言わないで! 今思い出します。今もうね、ここまで名前が出てきてるんですよ(と言いながら自分のお尻の辺りを指差す田中)」
寒天「あんた僕の名前どっから出す気なんですか!?」
田中「う〜ん。⑨カリスマさんでしたっけ?」
寒天「そうですねえ。今は駆け出しですけど、そのうち『若者たちのカリスマ』なんて言われる存在になれるように⑪ガンバリたいですねぇ…………って、ちっが――――う!!」
田中「あら~良いノリツッコミ♪ じゃあ⑦カステラさんってことで♪」
寒天「食べ物の名前になった分だぁいぶ近づきましたけど違いますっ!!僕の名前はカンテンっ!! 今売り出し中のシンガーソングライター、DJカンテンですっ!!」
田中「あらあら~そうでした。カンテンさんでしたね。ごめんなさいねぇ、ワタクシ⑭滑舌が悪いことで有名なものですから色々名前言い間違えてしまって。うふふふふふ」
寒天「滑舌が悪いで済むレベルの間違いじゃなかったですよねっ!?!?」
田中「あらあら、カンテンさんったらそんなに顔を真っ赤にして怒鳴らないで下さいな。さぁさ、このお茶受けでも食べて落ち着きましょう」
寒天「なんか見たことないお菓子ですけど、何ですかコレ?」
田中「⑫食用コンクリート」
寒天「コンクリートに食用なんて物があってたまるか――――っっ!!!!!!!!(ちゃぶ台返し)」
田中「きゃーっ! やめておとっつぁん!」
寒天「田中さん! あなたさっきから僕にツッコミさせて遊んでないですか!? ふざけてないでちゃんと僕の紹介して下さいよ! 売れないシンガーソングライターである僕にとっては、こんな有名な番組に出られるなんて、一気に名前を売るまたとない大チャンスなんですから!!」
田中「ごめ~ん♪ だってカンテンさんが予想以上にいいリアクションをしてくれるものだから楽しくなってきちゃって♪」
寒天「ああもうほらっ! 田中さんがちゃんとしないからADさんが『巻きで!』って“カンペ”出してオロオロしてるじゃないですか!」
田中「ん? “ちからんぺ”?」
寒天「“ちからんぺ”って何じゃそのカトちゃんぺみたいな響きの不思議な単語!?“カンペ”じゃカンペ!!!!」
田中「田中ちゃん、ぺっ(>∀<)」
寒天「イラッとします」
田中「あらあら。じゃあ気を取り直して、ゴホンッ、今日の田中の部屋のゲストはカンテンさんでーす♪ 一緒に『④徹子の部屋クリスマススペシャル』を盛り上げて行きましょうね〜♪」
寒天「え、クリスマススペシャル? 今日は5月5日のこどもの日ですけど?」
田中「えっ……!」
寒天「…………」
田中「………………」
寒天「………………」
田中「……さ、ささっ、さーて! 今日は5月5日、こどもの日スペシャルなわけですがっ!」
寒天「誤魔化した!? 素で日付勘違いしてたんですかっ!?」
田中「 ご、誤魔化してなんかないですよ? そ、そそそそういえばこないだ、⑬北半球が滅亡したらしいですね~(¬д¬;) 」
寒天「恥ずかしいからってなんですぐバレるような嘘吐くの!? ここ日本だよ!? バリバリ北半球だよ!? 誤魔化し方が雑にもほどがあるわ!!」
田中「あらあらぁ~ミスった~(ノД<*)」
寒天「……まぁいいや。あ、そうだ。これどうぞ(言いながら、懐からCDを取り出して差し出す寒天)」
田中「ん? 何これ? クリスマスプレゼントですか?」
寒天「いや、だから今日は子供の日ですってば」
田中「あ、またやっちゃった☆ うっかりうっかり~ぃ(。>ω<)ゞ」
寒天「うん。イラッとします」
田中「で、話を戻しますけど、このCDは何ですか?」
寒天「明日発売予定の僕の新曲です。タイトルは『小さい秋』。せっかくだから番組内で流してもらえないかと」
田中「え? 流すの? 流しちゃうの?」
寒天「ええ、宣伝になればと」
田中「寒天君の曲を?」
寒天「ええ」
田中「番組内で?」
寒天「ええ」
田中「……ぷっ!! あははははははははは!!!! や、やですよそんなの~! だって寒天君、売れないのも納得ってレベルの超音痴じゃんあははは!! お昼の和やかな番組の最中に君の曲なんか流したら、放送事故でワタクシが叱られちゃいますってぶぁっ、ぶっ、ぶっふぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁはは!!」
寒天「んだとテメェ! チェストーっ!!」
田中「げるっちょぉぉぉ――ぉぉおっっ!?!?」
(激怒した寒天に力いっぱいぶんなぐられて、少年漫画のように吹っ飛んで壁に叩きつけられる田中)
(そのまま床に倒れてピクリとも動かない)
(スタッフが色々やばいと判断したのか①照明暗転)
(オープニングと同じあの曲が流れてエンディング)
ルールル ルルル♪
ルールル ルルル♪
ルールールールー♪
ルールルー♪
◆ ◆ ◆
後日談。
この放送のインパクトをきっかけに寒天の名前は一躍全国に知れ渡り、翌日発売されたCD『小さい秋』は歴代の様々な記憶を塗り替えるほど奇跡的な売り上げを記録した。
しかし、にも関わらず、寒天はその後シンガーソングライターとしてではなく、格闘もこなせるツッコミ芸人としてテレビの仕事が大量に舞い込むようになり、本人としてはひどく不本意だったそうだ。
【終わり】
[編集済]
(゚д゚)ルールル ルルル♪ ノリとテンポがすごく良いのです
【きせきのともだちろぼっト】 [編集済]
っ゚д゚)っ 楽しいな。楽しいな。今日はあの子とピクニック。 [良い質問]
閉じられた子供部屋に1人、倒れ込んでいる一人の少年が居た
その名は田中、滑舌が異様に悪く、以前行った美容室に注文をつけた所、聞き間違いから刈り上げにされてしまった不幸な少年である
こどもの日である5月5日が彼の誕生日なのだが
両親は仕事の都合により、不在だったので、田中は
自室でボンヤリと倒れていたのだ…が…
ガシャンッ!
突如、子供部屋の中で機械的な大きな音が響き渡った
いつの間にかに眠っていた田中はその無機質な音で目を覚ました、
田中「はっ…いつの間にか眠っていた…って、ナニコレ?」
田中の眼前には、人間サイズのロボットの様な物が転がっていた…
田中「誕生日プレゼント?でも、扉にも窓にも鍵かかってるし、
こんなの今まで見た事無いし…おもちゃ…でも無さそうだし…
なんだろ、これ?」
田中は不審に思いつつも、その機械に触れてみる事にした
???「指紋登録OKダヨ!持ち主登録もOKダヨ!」
田中「うわっ!?何これ!?」
田中がその機械に触れた瞬間、
田中以外誰も居ない筈の室内に、機械的な奇妙な声が響いた
どうやら、その発信源は田中の側にあるこの謎の機械の様だ
田中「なんだ!?なんなんだこの機械!」
???「怖がらなくてもヘイキヨ、田中少年ヨ!」
田中「なんで俺の名を!?」
???「今の一瞬で、アナタノ細胞をサンプルとして少々チョーダイし、遺伝子情報を探り出して、その情報を元に特定したのダヨ!
スゴイダロ!褒めて!」
田中「凄いけど…なんでそんな近未来アイテムが俺の部屋の中に…」
???「テレポートしたのダ、アナタのファザーさんの
部屋からネ!この日、アナタの部屋に行く様に事前に
プログラムされていたんダヨ!」
田中「父さん…また変なの作ったのか……
で、なんでこの部屋に来る様、プログラムされたの?」
???「詳しい事は分かりませんガ〜…恐らく、私のモニタ…
いえ、アナタのクリスマスプレゼントと言った所じゃナイカ?」
田中「クリスマスプレゼント…?今日、こどもの日だよ…?」
???「エェエ!?…それは本当デs
田中(面倒くさそうだし、スルーしとこう…)
「まぁ、そんなことはどうでも良いよ…君、名前なんて言うの?」
???(どうでも良くない…絶対良くない…)
「まだ無いノデ、決めてくれると助かるヨ!」
田中「う〜ん…じゃあ、カルカンなんてどう?」
???「カリオカ?カリスマ?…もう一度お願いシマス」
田中「…カルカン…」
???「カリウム?ガンバル?…もういt」
田中「!!…ちょっと待ってて…」
田中はそう言うと、スケッチブックとペンを持って来て、
何か文字を書き始めた、そこにはカタカナでカルカンと書いてある
???「ちからるちからんデスカ?」
田中は鬼の形相でそのページを破り捨てると、
ひらがなでかるかんと書きなぐった
???「アァ〜カルカンでよろしいデスカ?」
田中は無言でうなずいた
カルカン「…登録完了イタシマシタ!」
〜〜〜〜
二人はその後、友達の様に打ち解け、毎日を楽しく過ごしていた
餌がコンクリートなので、餌代はバカにならないが、
これを切らすと電源が切れてしまうので、仕方がなく出費をしていた
それでも二人の思い出は、濃密で楽しい物であったが…
〜〜〜〜
半年後、紅葉が散る秋での出来事
カルカン「田中クン…」
田中「どうした?そんなしょんぼりして…柄じゃないぞ!」
カルカン「実は、あと数日で僕のモニター期間が…
いや、君と別れなければならないんダ…」
田中「え…?」
カルカン「ごめん…言い出せなくテ…」
田中「嘘でしょ…?嘘って言ってよ!カルカン!」
カルカン「……」
田中「そんな…やっと、友達になれたのに…」
カルカン「デモね、キミのお父さんが特別に、
僕にアル能力を与えてくれたんダ…」
田中「…能力?」
カルカン「それは、三つの願い事を必ず叶えられる
というモノらしいんダ!」
田中「…」
カルカン「さぁ…言って、キミの願い事ヲ…」
田中「…かれ…くない…」
カルカン「?」
田中「別れたくないよぉおおおぅうう!君とぉおおお!」
カルカン「タ…田中クン!!」
二人は抱き合った
〜〜〜〜
田中「2つ目の願い…言うね…!」
カルカン「ウン…!」
田中「カステラ腹一杯に食いたい!」
ポン!
なんと!そこには山積みになったカステラ…でなく、
山積みになったカンテンがあった!
田中「…」
カルカン「ァ…」
〜〜〜〜
田中「ふぁいごごふぇふぁいごご、いうふぇ…」
田中は山積みになったカンテンを処理しながら言った
カルカン「ウン…!」
田中「ふぃふぁふぁんふうふぇふふぉう!」
カルカン「エ?キタハンキュウメツボウ?」
次の瞬間…北半球はまばゆい光に包まれた
【END】
[編集済]
おおう~ドラえもん的な感動話しかと思ったら爆発オチだったのです。爆発オチなんてサイテ―(棒)
― [編集済]
(゚д゚)ゞ
【すべてを失った日】 [編集済]
滅びた世界と生き延びた君と僕 [良い質問]
5月5日14時3分、⑬北半球が滅亡した。
わたしは旅先であったサンタカタリナにそのまま引っ越した。――そして、病気になった。
異国と言うのは心もとない。ましてや、母国がなくなった今ならば。この国で⑩『カ』がカタカナか漢字か区別のつく人がどのくらい居るというのか。
北半球が灰色に染まった人工衛星の写真……あそこに居た芸能人も友達も、みんなこの灰になってしまった。いつか資料集で見た、①夜に電気が点いている地域の大半は、きっと今では真っ暗だ。わたしはよく夢に見る。仕合わせだった日本での生活を。それから日付を確認して、深くため息をつく。むさ苦しい朝。④やっぱり6月だ――5月なんかじゃ、ない。時間はひどくノロノロと進んでいた。しかし、遅くとも確実に進んでいた。
わたしは病院で田中と言う医師の診察を受けた。彼は⑨カリスマ的名医として世界で名を馳せていた。⑭彼は滑舌が悪かったが、それが逆に親しみを覚えさせた。他の部分では完璧だったから、不完全な部分がなければ不気味だった。
「巨食症だね」
拒食症じゃないの、と訊ねられるけれど、違うらしい。手を付けられないと言う点では、拒食症よりもひどいかもしれない。
過食症、とは少し違うのだそうだ。とにかくたくさん食べる必要があるから、必然的に多く食べることになるだけで、食欲の有無にかかわらない。ただ食べなくては死ぬという強迫観念に囚われ、食べ続ける。
「治るんですか?」
「解からない」
「解からないって……」
無責任だと思った。症状の説明だけして、病気を治せないだなんて。
「原因が解っていないんだ。でも、とつぜん治ることもある。君の場合もそうかもしれない」
太ると思っていたのだが、わたしはすっかり痩せていた。
食べて食べて食べ続けて、吐いて吐いて吐き続けた。
目玉焼きもハンバーグも②軽羹も、美味しいとは思うことなく。
嫌いだった⑦寒天も、好きだったカステラと区別もつかない。
食べて食べて、食料が尽きて。
――わたしは、ついにガタガタな机を固定するために挟まっていた⑫コンクリート片を食べた。ちょうど手頃な大きさだったから。
ある日、わたしは病室に居た⑥カリオカの少年と仲良くなった。
わたしは拙い英語で彼に日本語を教え、彼は拙い英語でわたしにポルトガル語を教えた。
彼は「いただきます」が気に入ったようだった。「こんな言葉、ポルトガルにはないよ。面白い文化だ」。⑤彼は口癖のように「いただきます」を繰り返した。食事のときでも、眠るときでも。
彼は脳に腫瘍があった。彼は手術を受け、リハビリのあと、⑧刈り上げた頭を掻きながら、笑顔で別れを告げた。悔しかった。故郷も失わず、病気を治した彼が眩しかった。わたしはどうして、異国の地で名前を聞いたこともないような奇病に侵されているのだろう?
わたしは医学書で『巨食症』の項を眺めていた。説明は少なく、一頁で終わっていた。隣は心臓病の説明だった。『手順③塩化カリウムによる心肺停止』『心肺停止』『心肺停止』『心肺停止』
心臓が止まる――
友人も先生も、処置のない心肺停止状態に。
「あ――」
『心肺停止』『死ね』『死ね』『代わりにお前が死ねば』『お前が死んだほうがずっと良かった』
何でわたしは助かったんだろう?
――っ、何を考えているんだ、わたしは? こんなのは侮辱だ。死んだ人間に唾を吐きかけるような無礼だ。生きたいと思っても生きられない人もいる――なんて、日本に居たときは陳腐な言葉なんだと嘲笑っていたが、今となってはまったく笑えなかった。至言とも思えた。
テレビでブラジルの西部で内乱が勃発していると報道された。コメンテーターが情勢の悪いことを良いことに攻めてくる国があるだろうと深刻な顔をした。天気はひどい雨だった。
12月になった。
12月は暖かかった。
冬のはずなのに、暖かかった。
そんな差異が嫌だった。
ポルトガル語を滑らかに発音できるようになった。病院の⑮田中先生の個室を訪れ、頼み込んだ結果だった。切羽詰まっていれば人間は大抵のことが出来るようだった。
ある日、わたしは先生の部屋を訪れた。ノックをする。が、誰もいない。
先生が時間を守らなかったことなんて一度もなかった。
嫌な予感がした。
「先生――?」
鍵は開いていた。
先生は倒れていた。
「――先生! どうしたんですか!」と問いかけても、呻き声を僅かに発するだけだ。
わたしはナースステーションに駆けていき、そのことを伝えた。
先生は巨食症――らしかった。
花瓶の花を食べて、それが当たったらしい。
「ハハ……患者さんの気持ちに立ってみなくては、本当の苦しみは解らないね。原因は解ったよ。ストレスだ。それも、PTSDが起こるほど極度の」
田中先生は苦しそうに笑った。
「ボクも、テレビを見てフラッシュバックした。日本へ最後の別れをしたときの光景が。巨食症の患者さんは続々と増えてきている。
今までサンタカロリナでの症例は2例ほどしかなかったが、今は32例だ。それもすべてが故郷を失い、塵となった故郷を訪れた者。こうなれば研究は進むだろう。いや、進まざるを得ない。
⑪だから――頑張れ。
絶対に治るとは言わない。
トラウマを克服しろとも言わない。ボクもたぶんできないから。
ただ、この過去を乗り越えることが出来たとき、それは巨食症を乗り越えるときだ」
それからフと我に返ったように「ごめん、そうとうクサかったね。加齢臭がするには、まだ早い年齢なんだけど」と照れ笑いをした。「どうだい。これから食事でも。奢るよ」
「いいですね」
わたしは言った。心からいいと思った。
「でも――覚悟していてくださいよ。先生と店が潰れるくらい食べますから」
「……ふつうの場所だと怖いから、バイキングにしておこうか」
久しぶりに、笑みがこぼれた。
先生のクサい言葉に感化されたわけでは、断じてないのだけれど――
真剣な表情で未来を語る先生は、たしかにカッコ良かった。
春にはまだ早いが、時間が早く進んでも、まったく問題ないだろう。
ハッシュドポテトが美味しかった。
あれから1年後の12月24日、つまりクリスマス。
先生はわたしにプレゼントをくれた。婚約指輪だった。
「ボクと結婚してくりぇないか」……思いっきり噛んでいた。彼は照れ笑いを浮かべた。「……結婚してくれないか」
「喜んで」
わたしは微笑んで、言った。季節は春で、わたしはすっかり生活に慣れていた。その夜、彼は徴兵された。内乱が激化していた。
季節が巡った。4月で、秋だった。内乱は政府側の勝利に終わった。しかし、彼は戻ってこなかった。生死不明――という報告を受け取った。
5月5日――わたしはこの地で2度目のあの日を過ごしていた。一人でコーヒーを飲みながら。わたしは彼の部屋へ向かった。
「ただいま」
ギョッとしたような表情の彼が居た。
「……どうして?」
「サプライズのつもりだったんだ」彼は弁解した。「窓は最小限しか壊してないし、君の驚いた顔が見られるならと思って」
「……馬鹿」
クリスマスに失われたプレゼントは、秋の日に。
すべてを失った日に、わたしは大切なものを取り戻した。
(了)
[編集済]
終始シリアスな雰囲気がすごく良いですね
『ポチッとな』
猫なのに(゚д゚=) [良い質問]
その日、田中が自宅マンションに帰ると、⑮誰かが部屋に倒れていた。
「え…いや何?誰?」
田中が近づいてみると、それは妹の秋だった。年齢の割に小さいので、一瞬誰かわからなかった…
「…何してんの、お前?」
とりあえず尋ねると
「やぁ、⑤愛するお兄。こんなとこで会うなんて奇遇だね」
「ここ俺ん家な。帰ってくるよね、当然。」
「つれないなぁ。愛するお兄のためにこうして⑪ガンバって会いに来たのに。」
「そりゃご苦労なことで。わざわざ地元からここまで来たんだ。何か用があるんだろ?」
「まぁまぁ、そう焦らずに。はい、これクリスマスプレゼント。といっても地元の定番土産のカステラだけど」
「今日、こどもの日だぞ?どうしたらクリスマスプレゼントになるんだよ…」
「あれ、そうだっけ?④うっかり間違えたんだよ、きっと。」
「うっかりレベルじゃねぇぞ、それ…。まぁ土産はありがたく貰うけどな。」
そう言いながらカステラの包装を解いた田中は、言葉を失った。
「…ねぇ、なんで⑦カステラの包装を解いたところからカンテンが出てくるのかな?」
「くっくっく――あっはっははははははは!!いやぁ、愛するお兄のそんな顔が見れて、秋は幸せですよ~っはは。あ~お腹痛。
これなら、わざわざカンテンとカステラ買って中身入れ替えた甲斐があったよ。カステラもおいしかったし。」
「あ~あ~そうですね、君はこういうこと大好きでしたね!ねぇ何馬鹿なのなにその手の込んだいtずら期待した分すげぇダm-ジなんですけどつーかなんでカスtラお前が食ってnのそこはせmて持ってくるでしょだいたい――」
「はいはい、お兄ちょっと落ち着いて。ただでさえ⑭滑舌悪いのに句読点なしで喋るから、さっきから母音落ちてるよ。まったく読みづらくて仕方ない。」
「読みづらいって何だ、さらっとメタ発言すんな。そこは皆さん頑張って読んでくれるだろ…多分…きっと」
「最後自信なくなってるじゃん…ほら、他にもお土産持ってきてるからさ、元気だして!ほら、②カルカン!」
「猫飼ってないけどね!?」
「そう言わずに、ほら③カリウム増量だって!」
「知らねぇよ!」
「もう!じゃあこれならどうだ!今若者の間で⑨カリスマと名高い大工愛用のコンクリート!」
「いらねぇよ!?」
「え~。せっかくの⑫食用コンクリートなのにぃ」
「食えるかそんなもん!つーか誰だその大工、知らんわ!」
「知らないの!?あの愛するお兄が!?今、世間で『⑧刈り上げが似合わなすぎて超うける』と話題のあの人を!?」
「知るか!!つーかそいつカリスマ要素ねぇじゃん!?」
「…そこはツッこむとこじゃないよ」
「違うの…?」
「ねぇ、愛するお兄はならば、そろそろ秋が空腹で死にそうなのに気づくころだと思うんだけど」
「え、なにそれたかってんの?斬新すぎるだろ…」
「腹へった」
「ド直球だな!?――まぁ、んじゃあそこでいいか?」
そう言って田中が部屋の外を指差す。
「…⑩カリオ、りょく?」
「かりおか、な。なんか南米系の料理店だったと思う。」
「ふーん…まぁいいや」
「なんでちょっと不服そうなの!?」
そうこうしながら店内に入り――
「あ、そう言えば愛するお兄にもうひとつプレゼントだよ!」
「あ?まだなんかあんの…?――なにこのボタン」
「それは押してみれば分かるよ。」
「あっそ。」
――ポチッ
ボタンを押した瞬間、店の①電気が切れた。
「はぁ!?何なに?お前なに押させたの?」
「ん?何って言われても…なんか『押したら⑬北半球が滅亡する』って言われたよ?なんか悪魔とかいう人…?なのかな、がくれた。」
そこで、北半球の人々の命はいっせいに終わった――
秋の奇跡的な天然とイタズラ心のせいで
【終わり】
[編集済]
兄妹の掛け合いが実に爽快でテンポが良いのです
【ささやかに舞い降りた奇跡】
殺戮が舞い降りた軌跡 [良い質問]
気が遠くなっていく感じを覚えながら
もうピクリとも動かせない体で、僕はきっと微笑んでいただろう。
間違いなく、僕は君の命を救えたはずだから・・・。
こどもの日に届いた、クリスマスプレゼントがくれた秋の奇跡に・・・
一度は憤ったプレゼントに、僕は生涯の感謝を込めた。
「ハイ、どうも御苦労さま」
「ありがとうございましたー!」⑮
爽やかな青年との短いやりとりすら、待てないかのように
「宅急便来たー!わぁーい!」
と、僕の陰で7歳の娘がはしゃいでいる
「ママからだー、わーい!」
こどもの日指定の荷物。
予め、娘にはプレゼントを送ったと連絡があったのだろう。
妻と別れたのは2年前。
浮気だとか借金だとか、
世間で騒がれる華々しいトラブルがあった訳ではないが、
「共同生活に無理がある二人だった」のだろう。
経済的事情から、一人娘は僕が引き取ることになった。
一応、学生時代に一人暮らしで一通りの家事経験はあったものの、
育児をなると話は別だ。
栄養・躾・身の回りの世話と、不慣れながら努力してきた。⑪
仕事が終わって帰ってきて、家事をこなした後はさすがにヘトヘトだが
宿題をみてあげるのも、大事な役目だ。
漢字ドリルをしていた娘が不意に
「ねぇパパ、力(ちから)とカ(カタカナ)ってどう違うの?」⑩と質問してきた。
「字そのものは違わないね。
だから、使われている前後の文章でおかしくないかどうかで決めるしかないなぁ。」
「むー (´・_・`) 」娘は不服そうだ。そりゃそうだろう。
「じゃあ、カメコが書くときは、カタカナの「カ」はカメコの「カ」だから可愛く、
チカラの「力」は元気よく大きく書いてみたらどうだ?」
「!! うん!それいいな!そうする!わーい!」⑤
「お。“わーい!”が出たな。よし一件落着だw」
「パパ、「カ」の付く言葉教えて。」
「か?カ・・・カ・・・?
カルカン?カリウム?カリオカ?カリスマ?・・・?」②③⑥⑨
「えっと…。カルカン、カリウム、カリオカ、カリスマ・・・
書けたけど・・・わかんないよ、何それ?」
「カメコにはわからないよなー。うーん、カメコにもわかる物かぁ。
あ、あれだ!カメコの好きな、おやつの!ほら、あの四角い!」
「あ!うん!あの甘いの!」
「そうそれ!カで始まるよな!」
「うん!!カンテン!」
「!!」(し、渋いな・・・カステラのつもりだったんだが・・・)⑦
「あとは、パパの大事なカメコだな!カで始まると言えばw」
「うん!タナヵヵメコ!
やったぁ、たくさん書けた!わーい。」
「おいおい・・・カメコ、小さすぎないか?」
「え、だって小さく可愛く書いたんだよ?」
「う・・・。カメコももう1年生だし。小さくはないだろう?」
「そっか、もう1年生だもんね!オトナだもんね!
コドモじゃないもん、わーいw」
そんな何でもないやりとりを繰り返す日々。娘との平和な日常。
妻からのプレゼントの箱には『メリークリスマス』と記されていた。
大幅に日付を勘違いしたプレゼントかと思いきや、④
オーストラリアで実業家と再婚した妻が、
経済事情の好転を理由に、
カメコを引き取り来年1月の新学期から
オーストラリアの学校に行かせたいのだとのことらしい。
そのため、一度来豪して
この半年間の間にカメコに考えてほしいのだという。
入学(1月)に合わせた諸準備の贈り物は、クリスマスに贈られるらしい。
今、オーストラリアの季節は秋。
美しい穏やかな風景の中で微笑む妻の写真と共に、
航空券が同封されていた。
羊の毛皮を豪快に刈り上げる妻⑧、
生コンクリートのようなポリッジと呼ばれるオートミールを
美味しそうに食べる妻⑫、
異文化の中の妻の姿は、カメコには新鮮な興味を引いたようだった。
頭の中の思考回路がショートした。①
カメコを失う・・・?
カメコを奪われる・・・?
有り得ない!それだけは許せない!
「カメコは!カメコはパパとじゅっとじゅっと一緒にいりゅよな!」
興奮すると、噛み癖が出てしまって、緊迫感が削がれてしまうが⑭
むしろそのおかげで、カメコに余計なプレッシャーを与えずに済んだようだ。
「うんw 遊びには行ってみたいけど、外国はやだ。お友達もいないもん。」
やっぱりカメコは、わかってる!
二人で力を合わせて暮らしてきた2年間が、確かな絆になっている。
安心した僕は、急に懐が大きくなった。我ながら小物だなと思う。
せっかくの航空券だし、一度は会いに行かせてやろう。
そんな上から目線でカメコを送り出した翌日・・・
某過激系宗教派閥と、某独裁制国家とが共謀した上で暴走し、
北半球の先進国達の原子力系統が
一斉に制御テロを受けメルトダウンを起こし、
各所で核ミサイルの迎撃合戦が繰り広げられ・・・
数日の内に壊滅・滅亡した・・・。
妻がくれたきっかけ。僕が下した決断。
ささやかな偶然がカメコを救ったんだ。
気が遠くなっていく感じを覚えながら
もうピクリとも動かせない体で、僕はきっと微笑んでいただろう。
君を助けることができたのだから。
一度は守った君の上に、君達の上に、
これからも幾度も奇跡が重なり続けることを祈りながら。
【終】
[編集済]
(うД`)oh~問題文の使い方が個人的にすごく好みなのです。GJ
【倒れた猫】~真面目な探偵の田中~ [編集済]
不真面目な探偵の天童魔子(゚д゚)ゞ [良い質問]
すべての始まりは、探偵である、私、田中の部屋に、依頼人として誰かが訪ねて来たことだった。(15)(問題文3文目)
その誰かさんは、カリスマ美容師の刈枡と名乗った。(9)
彼女は夫と、猫を連れてきていた。
夫は、刈丘と名乗った。
サッカーがとても強くて北半球の国々すべてを倒し、
北半球を滅亡させたような男、カリオカ選手……の遠い親戚らしい。(6)(13)
そして、猫。
立派な服装をきており、頭の毛は立派な刈り上げにされていた。(8)
どこか元気がなさそうな様子だった。
依頼人である奥さんがこう、私に言った。
刈枡「キティーちゃんの様子がおかしいの。なぜか調べてくれない?」
田中「動物病院には行かれましたか?」
刈枡「行ったんですけど、ちょっと診断書が意味不明なんですよ。」
私は、奥さんからキティーちゃんの診断書を受け取った。
確かに変だ。体内物としてカリウムが二回書かれている。
田中「分かった。調べてあげましょう。」
刈枡「よろしくお願いします。」
刈丘が突然何かを言い出した。
刈丘「オイ、変だぜ! 探偵の田中って、
変人でカニバリ教の信者で滑舌で悪いことで有名じゃなかったのかよ!」(14)
田中「それは、私の弟です!
あいつと一緒にしないでください!」
刈丘「オオ」
ちなみにそのころ、私の弟は、カニバリ神へのお供え物が、
カステラではなくカンテンだったことに、カンカンになっていたらしい。(7)
私は、夫婦を探偵事務所に残して、
キティーちゃんを診察した動物病院に向かった。
医院の話によると、カリウムが二つかかれていたのは書き間違いではないらしい。
「カ」がカタカナか漢字かで違っている、二つの物質である。
つまり、カリウムと、チカラリウムの二つの物質がキティーちゃんの体内にあったということだ。(3)(10)
チカラリウムは非常に珍しい物質である。
これには心当たりがある。
それを確認するために、私は刈枡さんの家に勝手に訪問することにした。
刈枡さんの家は普通の一軒屋ぐらいの大きさだった。
しかし中の装飾は豪華だった。
特に、キティーちゃんのと思われる部屋は豪華そのものだった。高級キャットフードのカルカンがたくさん並んでいた。(2)
やっぱり。私はそう思った。
カルカンには、動物にとっては栄養がとても高い、チカラリウムが豊富にふくまれているのである。
キティーちゃんの体内にチカラリウムが含まれるのは当然のことだった。
私はそのまま家の中を探検した。
地下室に下りる。
地下室の電気は切れていた。(1)
すると、暗い地下室の中に子供が倒れているのを見つけた。(問題文1文目)
急いで私は、その子供を病院に運んだ。
そして、そのとき、私はすべてを察した。
刈枡と刈丘夫婦は、ネグレクトをしていた。
倒れていた子供は間違いなく二人の子供だった。
その地下室に親子三人の写真からそれは分かった。
しかし、その子供の髪の毛はボサボサだった。
母が美容師なのに髪を切ってもらえない子供はいるのだろうか?
猫でさえ髪を整えてもらっているというのに。
また、地下室には、コンクリートがたくさん置いてあった。
そのコンクリートにはカリウムが含まれており、
食べることは不可能ではなく栄養にもなるが、
食べられたものではなかった。
子供はこれを食べさせられていたようだった。(12)
猫でさえ豪華な食べ物を与えられていたというのに。
つまり、この家では子供よりも猫のほうを大事に育てていたのである。
でも、子供は親に反抗することを許されなかった。
逆に、子供は猫に対して嫉妬心を燃やすことに専念した。
そして、子供は、両親が出かけている間に、
自分のえさと、キティーちゃんの食事を交換することを思いついたのだろう。
しかし、チカラリウムは動物にとっては栄養だが、人間にとっては毒である。
そのため、子供は意識を失い、倒れてしまった。
また、カリウムが含まれているコンクリートを食べた
キティーちゃんの気分が悪くなり、
体内にカリウムが含まれていたことも、
これで説明できる。
私は刈枡さんと刈丘さんを、子供がいる病院が呼び、
すべての真相を話した。
二人ともショックを隠しきれていないようだった。
そして、二人は猛烈に反省した。
刈丘さんはずっと、口癖にしたかのように、(5)
「生きろー。ガンバるんだー。生きろー。ガンバるんだー。」(11)
と叫んでいた。
刈枡さんはずっと、子供の手を握っていた。
そして、ついに、子供の目が覚めた。
カメオ「あっ、パパ、ママ……」
刈枡、刈丘「カメオ……」
カメオ「これ……クリスマスプレゼント」
カメオはそう言い、
その小さな手にどんぐりを握り締めていた。
ハートの形をしたどんぐりだった。
刈丘「何を言っているんだよ……今日はこどもの日だろ…」
カメオ「そうなの?ずっと家の中にいたから、
日付を大幅に勘違いしちゃった。(4)
ごめんね。ぼくのせいだよね。」
刈枡「違う、君のせいじゃないよ……」
刈丘「そうだ。俺たちのせいだよ……」
刈枡、刈丘「カメオオオオオオオオ。ごめんね……」
カメオ「パパ、ママ!」
結局、刈枡さんと刈丘さんの育児放棄の罪は見逃すことにした。
なぜって、その小さな子供が、
もみじのような小さな手でどんぐりを握っていた子供が、
一つの家族を再建させるという奇跡が起きたのですから。(問題文2文目)
この家族はやっと始まったばかり。
私は見守っていくことにしました。
【終わり】
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伏線が伏線を呼び結果、虐待までたどり着くとはまるでパズルを解くようなすっきり感でした
【終わる世界にサンタはいない】
聖なる夜と終わりゆく時代 [良い質問]
――20世紀、世界は核の炎に包まれた
世界大戦後米ソの関係は悪化の一途をたどり、ついに核戦争が始まった。
2国間で始まったこの戦争は北半球の全主要国が巻き込まれ、すべてを失った。
北半球は人の住める土地ではなくなった。
田中の母は戦争が始まるはるか前から中部アフリカに移住しました。
当時の日本は戦後の壊滅的な状況からいくらか立ち直り、明るい兆しも見え始めていたときでしたから、私財を全て投げ売って未開のアフリカに移住するなどおよそ信じられない行為でした。
人々は「悪霊に取りつかれて自分が何をしているのかわかっていないのだ」とか「戦争で夫を失い、女手一つで子を育ててきた疲れでおかしくなったのだ」などと揶揄しましたが、結果として彼女は正しかったといえるでしょう。
移住してから彼女は頑張りました。
彼女は農業を始めました。
移住した村では肥料についての知識に乏しかったので、彼女は肥料の3要素であるカリウム・窒素・リンやその他の元素を含む良質な肥料を導入しました。
村人たちはそんなことをして何になるのかさっぱりわかりませんでしたが、穀物の刈り上げの時期になると驚きました。
普段の収穫量よりもはるかに多くの穀物が得られたからです。
母は村に受け入れられました。
母は田中を厳しく教育しました。
連れてこられたときは「カ」がカタカナなのか漢字なのか、その区別さえできないほど幼い田中でした。
そんな田中に日本語・英語・ロシア語・中国語……と様々な国の言葉を教えました。
それが田中の将来必ず役に立つと信じていたからです。
そして時が流れました。
北半球では核戦争が始まったと聞きます。
多くの人々が南へ南へと逃げ始めました。当時の世界には南半球に使うだけの核兵器を用意する余裕はなかったのです。
作られた兵器は敵国の重要地域を狙うためだけに使われました。
軍隊は核兵器を使う余裕のない地域に派遣され、死闘を演じました。
第三次世界大戦はこうして国のすべてを賭して戦う総力戦となりました。
もちろん初めから全面戦争になったわけではありません。
理性的な話し合いが提案されたこともありました。戦争に反対する運動だってありました。
ですがそれは最初のうちだけでした。
自国の被害も大きくなり、自分自身が生きるか死ぬかという状況に陥ると話し合いなどと悠長なことを言っている余裕はありません。
ルールや秩序を失った殺し合いが続きました。
北半球の大部分は人の住める土地ではなくなりました。
多くの人々が南へと逃げました。村にも多くの人がやってきました。
国籍も文化も違う人々が1つの村に集まったのです。
田中が多言語を使えることは村にとって重要でした。
もちろん田中は日本人なので現地人のようにうまく発音したりはできません。
しかし、ぎこちなくても意思疎通ができるという事実は人々を安心させました。
田中は滑舌が悪いながらも多くの言語を使えることで有名になりました。
田中の友好関係は広くなりました。
特に仲が良かったのはカリスマ中国人の華とカリオカの元傭兵ツォンでした。
3人は5月5日にこんな話をしました。
田中「今日はこどもの日か……」
華「どれだけ日付を勘違いしてるのよー この国では12月25日がこどもの日よー」
ツォン「日本では今日がこどもの日なのかい?」
田中「ああ、つい日本にいたころのことを思い出してね。」
華「こどもの日ねー もうそんな日存在してる意味ないのよー」
ツォン「そうだな、この世界には未来がない。それなのに未来を生きる子どもを祝福する気になんてなれないな。」
田中「いつか、いつになってもいいから子ども達が笑顔で生きていける そんな世界になってほしいな。」
田中がそう言うと2人もうなずきました。
7か月が過ぎました、今日は12月25日です。
母は田中にクリスマスには「カ」で始まるデザートを用意するから楽しみにしていてねと言っていました。
その夜田中の部屋に2人で食べるにはあまりにも多い料理が並びました。
普段は食べられない珍しい料理、母は飲まないはずの酒も大量に用意されています。
田中が不思議に思っていると田中の部屋に華とツォンがやってきました。
そして4人で料理を食べました。
そして母はデザートを用意するから待っていてといいました。
田中はデザートはきっとカステラだろうと思っていました。
しかし出されたのは寒天でした。
そしてもっと驚くものも出てきました。
軽羹(カルカン)です。
子どものころに食べた懐かしい味。故郷の秋の実りを思い出す味でした。
これらを出すと母は席を外しました。
そして母がいなくなるのを待っていたかのように2人が話を切り出しました。
――この世界のために立ち上がろう 未来のために 子供たちのために
と
そして田中も決意しました
――理想の世界のためにこの命をささげるのだ
と
田中の意志を確認した2人は何やらコンクリートのようなものを取り出しました。
それはこの村に伝わる儀式でした。
このコンクリートのようなお菓子を飲み込んでした誓いは永遠に続くという言い伝えがあるのです。
そうして3人は儀式を始めました。
部屋を閉め、ろうそくに火をつける
ふっと電気が消えると部屋には淡い火の光だけが3人をつつみます。
そうして3人は誓いました この世界を変えると
コンクリートのお菓子を飲み込み 3人は杯を交わしました。
その後3人は倒れるように眠りました。
これがその後世界に奇跡を起こす3人のすべての始まりだったのです。
完
[編集済]
oh~w この三人の活躍が非常に気になるのですw
タイトル:ガンバは本当に勝ちました
奇跡は起こるのですね。しかし幸も不幸も表裏一体なのですが [良い質問]
全ての始まりは田中の部屋に刈り上げ⑧の小柄な男が訪ねてきた⑮事でした。
男はカリスマ⑨借金の取りたて屋でした。名前を秋田と言いました。
田中は部屋から出ずにベッドで横になりながらヴァーチャルな世界で魔王から北半球の滅亡を阻止するのが仕事の人でした。
仕事がヴァーチャル世界なのでリアルではお金がありません。
仕事がヴァーチャル世界なのでリアルではお金がありません。
その為に借金をしていました。
取立て屋は何かをぽりぽり食べています。カリウム③のサプリのようです。
「お金返してくださいよ。田中さんウチからクリスマスプレゼントという名の督促状が届いたでしょ?」
「え?返済日は来週のはずでは?」
「違いますよ。もう今日はこどもの日ですよ。とっくに過ぎていますよ。」
田中は日付を大幅に勘違い④していました。
[編集済]
(゚д゚)大事な事なので二回言いました。
取りあえず玄関先では人目につくので部屋に招き入れました。
ヴァーチャルな世界の仕事を見せる訳にはいかないのでパソコンの電気を切りました①。
しかし間が持たないのでテレビをつけました。
コンコン(ノシ゚д゚) 招き入れて~
すると、「凄いですね~」が口癖のトコロさん⑤がMCの人気番組がやっていました。
因みにゲストはカリオカ⑥ことラモスです。
人気コーナーの朝までハシゴの旅では
居酒屋でカステラっぽいカンテンだったり
コンクリート⑫に見えるおもしろカルカン②をスタッフに出しました。
そして、ラストのお店で同行していたタレントさんがお店に掲げられているメニューの札を見て「カウドンって何ですか?」と尋ねました。
当然それはチカラウドンでした。タレントさんはカがカタカナか漢字かわからなかったようでした。
カウは牛なので牛丼と教えて差し上げましょう
何となく二人でTVを観て和やかになったので田中は「これから頑張りますのでもう少し待ってください。」と取り立て屋に頼みました。
しかし滑舌が悪かったので「これからガンバが勝つと思うのでもう少し待て下さい」と聞き間違えられました。
すると実際ガンバはFCソウルにアウエーで1-3で勝ったのでこれは凄いと言う事になり、占い師として話題となりました。
そして、実際頑張り借金を完済することが出来ました。
ヴァーチャルの世界にはもう行かなくなったので魔王が北半球の滅亡⑬させてしまいました。
おしまい
っ゚д゚)っ「これからカニバリますのでもう少し待ってください。」
一番気に入った作品と最難関だと思う要素を私にミニメしてください。
明日にその結果を発表します
さあさあ、みなさん 教えてあげまーす!
みんなが気になっていること 疑問に思ってること
ぜーんぶ 教えてあげまーす!
えー、みなさんが 投票してくださった中で 最優秀作品は・・・・
えー、
オリオンさんの「田中の部屋」です。
おめでとうございます。
今回かなり多くの票がオリオンさんに入りましたのです。
ダントツでした。
コワーイ、恐いわー
幸せすぎて、恐いわー。
それでは続きまして最難関部門
わくわくするね ねぇ、オンディーヌ?
要素13 北半球滅亡しました。
オンディーヌをふった騎士は 死にましたー!
こちらもダントツでした。
おめでとうございます。
それではオリオンさんには次回の正解を作り出すの出題権を差し上げまーす
出題するのは義務なんです
出題するのは義務なんです
出題するのは義務なんです
幸せですか? 義務ですよ?
出題できないなら・・・・・要相談なのですよ(゚д゚)ゞ(特に意味もないのですが解説をパロッてみましたのです。なので結果発表以外は意図がないのです。)
要素2 カルカンます
要素3 カリウムます
要素4 日付を大幅に勘違いします
要素5 口癖があるキャラが登場します
要素6 カリオカます
要素7 カステラだと思ったらカンテンでした
要素8 刈り上げます
要素9 カリスマます
要素10 カがカタカナか漢字かわかりません
要素11 ガンバリます
要素12 そのコンクリートは食用です
要素13 北半球滅亡しました
要素14 田中は滑舌が悪いことで有名でした
要素15 田中の部屋に誰かが訪ねてきました
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。