それは彼…いや、あるひと組の夫婦にとって大切な日。そう、結婚記念日だ。
そんな節目の日に彼は妻へ手紙を書いた。
とても感動する、傍目から聞いてて気恥ずかしい、妻への愛がたっぷりこもった手紙を。
さあ、彼はどんな手紙を妻に送ったのだろうか？
※これは牛削りさんとの1on1です。他の方の質問はご遠慮ください。
なお、この問題は長文チェックを付けられる為たっぷりと書き込めます。
【新・形式】【質問制限：1回まで】
皆さま、牛削りさんへお祝いの言葉を！
れへ
あれの意味が最近ようやくわかってきたんだ。ほらあれ、ドラマとかでよくある、恋人同士で花火見てる時、女に「綺麗だね」って言われて、男が「君の方が綺麗だよ」とか言っちゃうあれ。
まあ普通に考えて、返答になってないよね。コミュニケーション成り立ってない。それに、花火と人間を同カテゴリとみなして比べちゃうって、すごい違和感。
例えるなら「たけのこの里って美味しいね」「でもフォアグラの方が美味しいよ」とか、「カールルイスって足早いよね」「でも炎天下のサンマの方が足早いよ」みたいな。
でもね、違ったんだ。
男は、女と花火を比べたんじゃない。花火を見るのを忘れていて、そのことを女に悟られないように、とっさに嘘をついたんだ。僕はそう思う。じゃあ男は何を見てたかって？ 女さ。
あなたと結婚して一年が経ちました。週末の度に、いろんなところへ行きました。伊勢神宮、鳥取砂丘、八丈島、タイ、イタリア、クロアチア……。
いろんなものに触れ、いろんなことを体験しました。
でも多分、そんな出来事の中で、僕が一番たくさん見ていたのは、あなただったと思う。
僕らは少し変わったカップルで、デートや旅行の時、前を行くのはいつもあなたです。楽しそうなものを夢中で追いかけるあなたを、僕が追いかける。僕のことなんか忘れたみたいにはしゃいでいる後ろ姿を見ると、嬉しくなります。ああ、この人は今すごく楽しいんだなって、伝わってくるんです。
時々走るあなたを追い越して、振り返ってみたい衝動に駆られます。どんな顔して追いかけてるんだろう。
行き帰りの飛行機や電車では、いつもあなたが窓際です。あなたは窓の外に見える綺麗なものを探して、一心不乱に見つめています。僕の方を向いてほしいって気持ちは、不思議とありません。あなたが窓枠に乗り出すようにしているのを、ぼんやりと見ているのが好きです。不意にトンネルに入って、窓が車内を反射する時、窓ガラス越しにあなたと目が合うことがあります。あなたは油断しきった笑顔で車窓を見ていて、それが僕にいつも向けてくれる素敵な笑顔とはちょっと違って、僕はそんな何気ない瞬間を幸せだと思ってしまうんです。きっとあなたが窓ガラス越しに見る僕の顔も、油断しきった笑顔なんだろうな。僕があなたの髪を無言で撫でるのは、そんな時なんです。あなたはいつも不思議そうに首を傾げるけど。
結婚して、何を得たのでしょうか。
多分それは、花火みたいな劇的なことじゃなく、どんな顔で花火を見てるんだろうって思わず覗き込んで花火を忘れてしまうような、ささやかなやつです。
そんなささやかなやつが、毎日に散りばめられるようになりました。あなたがくれるそんな瞬間は、誰にも自慢できないけど、僕の一番の宝物です。
覗き込んだ顔がいつも油断しきった笑顔であるように。
そんな日々を守れるように、頑張らなきゃな、って、いつも思っています。
愛しています。
これからもよろしくね。
り
[編集済]
[質問締切り]
正解です。パーフェクトです。めっちゃ気恥ずかしいです。長文チェックにしたこと後悔してませんが制限三日にしたことを後悔していますｗお二人ともいつまでもお幸せに…。 [正解]
3月22日。それはある一組の男女が夫婦になった日。
二人はお互いの愛を確かめ合い、幸せそうに笑いあった。
改めて、牛削りさん結婚記念日おめでとう！
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