Takaさんは人気者(1on1)

この物語は



完全に私個人のシュミなのです。



故に人名などとはフィクションであり実際の何とかとは何とかで



悪しからずと先にお詫びを申しておきます。















今日はTakaさんのお誕生日。

















Takaさんはケーキを作るのが大好きでした。





甘いものはみんなを笑顔にさせます。





Takaさんは自分が作った美味しいケーキを食べて笑顔になる顔が何より好きでした。





しかし本当はあの子の笑顔がとびきり大好きでした。





良く学校帰りに店にケーキを買いに来てくれて試食用のケーキにも幸せそうに頬を緩めたあの子





しばらく姿を見せないと思ったら「大学受かったんだ。だからお祝いに一番美味しいケーキをください。」っといったあの子





数週間後には普通にこの店でバイトをしていた。





そして余ったケーキを幸せそうな顔をして買い取っていたあの子





そのうち「あたし、パテシェになりたい。」っと意気込んで大学を辞め店で働くようになったあの子



（資格?その辺は良く知らないのです。）







始めは失敗ばかりで丸焦げばかり作っていたあの子





人知れず涙を流していたことも知っていた。







そして初めて小さなコンテストで佳作に入賞した時





あの子以上に涙を流して喜んでしまった自分。





『作りたい』ケーキのことで喧嘩したあの日





大きな大会の新作ケーキを徹夜してまで時間ギリギリで作り上げて



ようやく完成して手を叩いて喜んだあの時







そして結局は二人で半々の『ウェディングケーキ』を作った共同作業前の共同作業





まるでイチゴのように頬を赤らめるあの子に良く似合う生クリームのような純白のドレス





パテシェ人生初めての完敗。でもとても幸せだった。





その後独立して二人で店を構えて







そして子宝に恵まれて





その子供達も結婚をして････













あの子は･･いや、君は





いつもそばにいてくれた。





いつも笑顔でつい、こっちもいつの間にか笑顔になってしまうんだ。





だけど・・・





そんな君がいない。





急に部屋がガランとして少し寂しくなった気がした。





いや、実際すごく寂しい





たったこの部屋に君がいないだけで





いや君がいなければ何もかもが満たされない。







今日はTakaさんのお誕生日





Takaさんは慣れた手つきで自分の誕生日ケーキを作ります





ケーキを作るのが大好きなTakaさんでしたが





君が作ってくれる誕生日ケーキが一番好きでした。





ケーキは完璧に焼きあがり美味しそうな香りが漂いましたが





Takaさんの心は満たされません。





出来上がったケーキを半分仏壇に置くと





紅茶を入れてケーキを一口食べました。





美味しさが口中に溢れましたが心はちっとも美味しいと思えません





とっても美味しいケーキなのに涙が出てきます。





美味しいのに、美味しいのに、どうして寂しいのでしょう？





あぁ　それはきっと　君がいないから

































？？？「なにメソメソしてるの？たかが町内会の旅行行ってたくらいでおおげさな」









？？？「ほら、お誕生日おめでとう。」







ぽんとケーキを手渡される。







しかしこれは手作りだった。







町内会の旅行中でも相変わらずのようだ。







？？？「あっ！お義母さんにもケーキ作ってきたんだ。私のケーキ好きだったからね。」







せっかく作ったケーキを退かし可愛らしいケーキを置き母の仏壇に手を添える。







そして何食わぬ顔でTakaさんの作ったケーキをほおばる君を見てどうしても笑わずには言われない