ウミガメのスープ

融通のきかない御方だ

作者: カゲリ

私は何も悪いことをしていない。

なのに、あの人が守ってくれなかったせいで、私は地獄に落ちてしまった。

一体どうして?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

私は死にましたか?

Yes 私は死んで地獄に落ちました。

はい

確認です 生きていると言う事はそれだけで悪ではないですね?

Yes 生きている事は悪ではありません。

はい

私は人ですか?

Yes 私は正真正銘人間です。

△

あの人は守ろうとしましたか?

YesNo 守れなかったのか、守ろうとしなかったのかはあまり関係ありません。

はい

あの人は人間ですか?

Yes あの人も紛れもなく人間です。

△

地獄で会おうぜといった約束したのに天国に行かれてしまいましたか?

YesNo! 約束Yes!ですが…

いいえ

私は悪いことをしましたか?

No? 私は少なくとも犯罪は犯してはいませんが…

はい

あの人とは親しいですか?

Yes 友人でも家族でも恋人でも成り立ちます。

いいえ

あの人とは閻魔様ですか?

No! ですが閻魔大王は重要です。

いいえ

死んでも一緒だねと約束した彼が二股していて彼がそっちと天国へ行きましたか?

Noww 彼氏最低ですねw

△

何もなければ天国へ行けましたか?

YesNo? 少なくとも約束をしなければ天国にいけたかもしれません。

△

あの人は既にしんでいましたか?

YesNo おそらくどちらでも成り立ちます。

はい

相手が約束を守らなかったせいで、結果的に嘘をつくことになってしまい、地獄に落ちて閻魔大王に下を抜かれちゃいましたか?

Yes! あの人が約束を守らなかったせいで、私は嘘つきとみなされ地獄に落ちました。

いいえ

閻魔様と魂のやり取りをしましたか?

No 閻魔様はそんな悪魔みたいな取引は行いません。

はい

私は結果的に嘘をついたことになってしまいましたか?

Yes! 結果的に嘘をついたことになりました ミスリード注意?

はい

閻魔大王は私に対して理不尽ですか?

Yes! 別に私だけに対してではありませんが、理不尽です。

いいえ

あの人はメロスですか?

No 私はセリヌンティウスではありません。

いいえ

私はあの人と結婚の約束をしたが、あの人が守ってくれませんでしたか?

No 約束の内容は何でも構いません。

いいえ

嘘の内容は、約束をすっぽかしたことですか?

No 私は約束をすっぽかしてはいません。

いいえ

私「あの人は絶対に約束を守る人よ!」←これが嘘になってしまいましたか?

No ですがそれも面白いですね。メモメモ…

はい

核心ゆび切り拳万→やってないですか?

Yes!! 拳骨一万回やっていなかったので嘘つき扱いになりました!

★
はい

核心指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます。 と言って約束したのに、相手が嘘をついても針千本飲まさなかった。これが嘘になりましたか?

Yes!! 針を千本飲ませなかったので嘘つきとみなされました!

★

答え

 【守らせる方も守るべき?】

ゆびきりげんまん
うそついたら はりせんぼん のます
ゆびきった

小さな頃、誰もが一度はやったことのある誓いの行為。
脅迫めいた風習。誰もが戯れ言として扱う罰の内容。

『約束を破ったら拳骨一万回に縫い針千本飲ませます。嫌ならちゃんと守ってね』

勿論、拳骨一万回に針千本飲ますだなんて出鱈目だ。言葉の綾、というやつだ。だから例え約束を破られたとしても、実際にそんなことをする人間などまずいない。
いないのだ。

私は舌を噛みそうな程に早口にそう捲し立てた。だってそうだろう、実際に一万回殴って針を千本も飲ませてみろ。相手は死に、私は犯罪者になってしまう。そんなの駄目だろう。人として駄目だろう。
汗をだらだらと流しながら私はそう訴えた。身体は震え、声も震え、目の前の威圧感に屈しそうになる。だが私は間違っていない。いない、のに。

私がいるのは死後の世界。
私の目の前に座るのは、嘘つきの舌を引っこ抜くと言われている閻魔大王。
私は『指切りの誓約を守らなかった』として、此処に立たされている。

「そなたは誓約を破った相手に罰を与えなかった。そなたは最初から拳骨一万回も、針を千本飲ませる気もなかったと言ったな。なのにそなたは“やる”と、確かに小指を絡めて約束したのだ」
「だから、それは…」
「即ち、そなたは嘘をついたのだ」

閻魔大王は私の言葉を遮った。似たような言い訳(少なくとも閻魔大王にとっては言い訳だ)は聞き飽きたと言わんばかりに、閻魔大王は手下からやっとこ(釘抜き)を受け取った。
私は手下に羽交い締めされ、口を強引に開かされた。あぐ、という情けない声と涙が零れた。

私は考えた。こんなことなら本当にアイツを一万回殴って、針を千本飲ませるべきだったのだろうか。

私は間違っていない。いない、筈だった。

「全く、融通のきかない御方だ。お前も可哀想にな」

私を羽交い締めにしている手下がぼそりと呟いた。
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