世界一
しかし、修行しながら諸国を巡るつもりでいたのに、あっという間にあきらめた。
最初に立ち寄った華やかな都会で、住みこみで数年働いたあと、郊外に小さな店を構えて気ままに暮らしていたのだ。
とある夜明け前、みすぼらしい身なりの少女が、重たそうな水桶を持って店の前を通りかかった。
男はふと少女が気になり、昨日の売れ残りのケーキを1つ与えた。
ガツガツとケーキをほおばる少女に、男は尊大に尋ねた。
「どうだい? 世界で一番美味しいケーキだろう?」
すると少女は言った、
「いいえ、世界で二番目に美味しいケーキだわ。」
男は少し不機嫌になった。
こんな少女が、ケーキのような贅沢品を食べたことがあるとはとても思えなかった。
『生意気な奴だ』と男は思い、再び問いかけた。
「じゃあ、世界で一番美味しいケーキはどんなケーキなんだい?」
少女の答えを聞き、ひどく恥じ入った男は、少女と一緒に働くようになった。
状況を解き明かしてください。
過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。
少女と妻には面識がありますか?
Yes あります。
「少女と一緒に働く」とは「少女と一緒にケーキ屋を営む」と言う意味ですか?
Yes そう考えて差し支えありません。
少女は男の娘ですか?
Yes 男の娘です。
男の妻が世界一のケーキ職人であり、それを食べた少女からの情報を参考に二人で妻のケーキを越えるものを作ろうと頑張りますか?
No 妻のケーキは重要ではありません。
少女は「世界で一番美味しいケーキはパパとママと三人で食べるケーキ」と言いましたか?
No 誰と食べるかは重要ではありません。
少女は、重そうな水桶を使って何かをすることで、生計を立てていますか?
YesNo 重要ではありません。
男が構えた店はケーキ屋ですか?
Yes ケーキ屋ですが、実は重要ではありません。
男は世界トップクラスのケーキ職人と言えますか?
YesNo 重要ではありません。
少女は現在、妻と一緒に暮らしていますか?
No 解説では暮らしていませんが、暮らしていても無理やり成立させることは可能です。あんまり考えなくていいです。
男の妻は死んでいますか?
YesNo 解説ではすでに亡くなっています。
少女は男が渡したケーキの他に、これまでケーキを食べたことがありますか?
YesNo どちらでもいいです。
男、妻、少女以外に重要な人物はいますか?
No 3人だけで大丈夫です。
非現実要素はありますか?
No ありません。
少女のケーキ作りの腕前は重要ですか?
No 重要ではありません。
重たそうな水槽の中身は重要ですか?
No 水ですが、重要ではありません。
男は日本人ですか?
YesNo 重要ではありません
少女は自分の父親が世界で一番美味しいケーキを作るようになって迎えに来てくれると信じていますか?
Yes 信じています。少なくとも表向きは。
タイトルより、リンゴは重要ですか?
No いや、前回の出題をやや引きずっている感が……
世界一のケーキなら売れ残る訳がないので、男はそれを指摘されて恥じ入りましたか?
No 売れ残りかどうか、少女は何も知らなくても成立します。
娘をおいて自分一人でお店をやっていた自分を恥じましたか?
No 男は娘のことを知らなかったのです。
ケーキが昨日の売れ残りということは、昨日の時点のケーキが世界一のケーキですか?
No ケーキの新鮮さは重要ではありません。
男は少女が言うところの世界一美味しいケーキを作ったことがありますか?
Yes あるのです。ミスリード注意???
17より まだ見ぬ父親が、迎えに来る時に持ってきてくれるケーキが一番だ、と言いましたか?
Yes そんな感じです。まとめられますか?
少女はその男が自分の父親だと店の前を通りかかった時から知っていましたか?
No 全く知りませんでした。
男が諸国を巡っての修行を諦めたことは関係ありますか?
Yes 関係あります。
少女は男が自分の父親であることを知っていましたか?
No 全く知りませんでした。
少女がみずほらしい姿で歩いていたのは、自分の父親を探すためでしたか?
No 少女は父親が迎えに来るのを待っています。
ケーキの材料は重要ですか?
No 重要ではありません。
男が毎日作っているケーキを、父親として少女にあげるとき、それが世界一美味しいケーキとなりますか?
Yes そう考えてOKです。
少女が「世界一美味しいケーキは私の父親がいつか作って、私を迎えに来てくれるの」と言ったので、同じような約束をしたまま果たせていない自分を恥じて真面目に働くようになりましたか?
No 惜しいのです。
修行を諦めたのは、単純に、お金がなかったからですか?
No 修行をあきらめた理由は重要ではありません。
ケーキといえばやっぱりモンブランですよね?
YesNo モンブランもいいですが、チーズケーキも好きです。
男と少女は、お互いが実の親子だと知らずに一緒に店で働き始めますか?
No 男は少女が娘であることに気づきました。
男は妻を迎えに行きますか?
YesNo 解説では既に亡くなっているので迎えには行きませんが、生きていれば迎えにいくでしょう。
少女の結婚式に男が世界一のウエディングケーキを作ってくれるはず、と少女は言いましたか?
No そこまで話は飛びませんw
少女は各国の特徴を取り入れた父親のケーキが世界一だと思っているので、一か所でしか修行していないその男の単純なケーキは美味しいけども世界で2番目だと断じました。そのやり取りで自分の娘だと確信した男は、意志の弱さと娘がいた事を知らずにないがしろにしていた事を恥じて罪滅ぼしも兼ねて娘と暮らし始めましたか?
後半はYes 少女が「世界で二番目」と言った理由は、23、29でOKです。
男がかつて妻と交わした約束の内容を、この少女は知っていますか?
Yes 知っています。
核心少女はいつか父親が世界一のケーキを作れるようになったら帰ってくると信じているので、男のケーキを世界で2番目だと言った。男は少女からその理由を聞いて、自分の娘だと気付き今まで妻を迎えに行かなかった自分を恥じましたか?
Yes! 正解です。
男が少女を娘だと気付いたのは、約束の話以外の要素からですか?
YesNo 解説では別要素がありますが、特定は不要です。
少女が幼くまだ記憶がおぼろげな頃、当時まだ修行に出ていなかった男の作ったケーキの味を『世界一美味しいケーキ』として覚えており、その話を聞いた男は、目の前の少女が自分の実の娘であることに気がつき、今度は本当の意味で『世界一美味しいケーキ』を食べさせようと真面目に働き始めますか?
No 少女が生まれたのは、男が家を出たあとでした。
アイスケーキはケーキに含まれますか?
Yeeees!アイスケーキ美味しいです☆
答え
父が世界一のケーキを作れるようになって迎えにくるのを待っているので、父以外の人が作ったケーキが世界一だと困ると言う。
男は少女が自分の娘であることに気づいた。
男が家を出たあとに生まれ、亡くなった母に父の話を聞かされて育ったのだ。
約束を忘れ、世界一になることをあきらめたあと、妻に連絡すらせず、娘の存在も知らなかった男は、自らの無責任ぶりを恥じた。
男は、娘と暮らし始め、店で共に働いている。
以下、詳細ですが読まなくても大丈夫です。
「それはね、アタシの父さんの作ったケーキよ。」
少女は答えた。
少女はさらに語った。
少女の父が、自分の生まれる前に家を出たことを。
世界一のケーキを作れるようになって、自分の店を持ったら迎えにくると、母に約束したことを。
「もし、あなたのケーキが世界一だったら、父さんは迎えにこられないでしょう? あなたのケーキはとっても美味しいけど、一番じゃ困るの。アタシは父さんに会いたいんだもの。」
男はハッと胸を突かれた。
夜明けが近づき、白く浮かんできた少女の顔に、妻の面影を見たのだ。
男は妻が身ごもっていたとは思っていなかった。
でも、もしかしたら……
男は震える声で尋ねた。
「キミの母さんは?」
「去年事故で死んだの。私は母さんの親類に引き取られたの。ああ、早く水を運ばないとまた殴られるわ。」
少女は水桶にかがみこんだ。
男は妻の名を呼ぼうとした。
2回呼ぼうとして、2回失敗した。
3回目に、わずかに声が出た。
とても少女にまで届くとは思えないくらい、かすれ切った声が。
だが、母の名を聞いた少女の反応は早かった。
男を見つめる丸い目によぎる様々な感情。
答えはそれだけで充分だった。
男は、約束を忘れていた自分自身を恥じ、娘である少女に心から謝罪した。
その後少女は、男と一緒に暮らし始め、店を手伝うようになった。
少女の顔が笑顔になることは、まだあまり多くない。
『許してもらってはいないのかもしれない』と男は思う。
だけど、精一杯の償いをしようと、男は心に決めている。
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