ウミガメのスープ

星々の夜へ

作者: アイゼン

僕は愛を知り、そして殺した
けれど、それは僕に大きな後悔を残す結末になってしまった
何故だろうか

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

僕も殺した相手も実際の人ですか?

実際……すみません、ちょっと分からないです

僕は人間ですか?

……いいえ。

はい

愛を知ったので殺したんですね?

はい。

いいえ

登場人物は僕と死んだものだけですか?

いいえ。

はい

オカルト・ファンタジー要素はありますか?

はい。ファンタジーです

いいえ

僕は生物ですか?

いいえ。生物とは呼べない代物です。

いいえ

殺したは比喩ですか?

いいえ。ちゃんと生命活動を停止させました

いいえ

僕は人工物ですか?

いいえ。人工物が愛を知るっていうのも一種のファンタジーですね^^

いいえ

僕は植物ですか?

いいえ。

神は関係しますか?

……一応はい。神といっていますが……

僕は実体を持たないものですか?

触れることができない、という意味ならyesです

いいえ

僕は悪魔?

いいえ。ですが、結構おしいです

いいえ

僕は風など、自然のものですか?

いいえ。自然物ではありません

はい

では僕は死神?

はい!

殺した後、僕が相手に会うことは叶いますか?

質問の捉え方が間違っていなければno。死んだらそのままです

はい

死神が愛した人の恋人、もしくは想い人を殺してしまいましたか?

はい。恋人を殺しました

死神が愛した人が、後を追って自殺してしまいましたか?

……はい。

いいえ

死神の愛する行動が、男に憑く結果になってしまった?

いいえ。取り憑いてはいません

はい

男は浮気などして愛する人を泣かせましたか?

はい! 解説行きます

答え

僕は、退屈しのぎに夜の散歩に出かけた。空を見上げても、家の明かりが多すぎて星は見えない。
星とは程遠い、下品な明かりだ、と思った僕は、眉を顰めた。
視線を前に戻した僕は、前から女性が歩いてくるのに気付いた。女性はどこか寂しそうな表情をしていた。その表情の理由が知りたくて、僕は彼女に惹かれたのだろう。

その次の日、彼女のことが忘れられない僕は、頑張って昼間に外に出ることにした。太陽は嫌いなんだけどなぁ……
捜すのに苦労はしなかった。すぐに見つけられた彼女は、友達であろう人間たちと一緒に笑っていた。彼女の笑顔は、太陽のように明るかったが、太陽ほど嫌いではなかった。
しかし、昨夜のあの表情をしっている所為か、その笑顔も仮面のようにしか思えなかった。

彼女が寂しげにする理由はすぐに分かった。どうやら彼氏とやらに捨てられたらしい。恋愛なんて分からない。何故人間はそんな薄っぺらいものに振り回されるのだろうか。僕には彼女の気持ちなんて理解できなかったが、その彼氏とやらのことはどうにも許せなかった。
だから殺した。僕には簡単なことだった。ちょっと名簿を書き変えるぐらい、どうってことなかった。
しかし、彼女の寂しさは、悲しみに変わった。何で、何で何で何で。裏切られたんだ。もう愛する理由なんてないのに。人間って分からない。僕は頭を掻き毟った。
彼女を寂しがらせる男なんて死んでしまえばいいんだ。愛しきれない奴なんて近付くな。僕なら最期まで彼女を――

気付いた。これが「愛」だということを。本当にどうしようもない、悪魔のような、けれども天使のような感情。ああ、僕も振り回されてしまった。
そしてもう一つ気付いた事があった。しかし、もう、手遅れだったのだ。
気付くのが遅かった。もし気付ければ、こうにはならなかった。

だから、社長はあんなことを言ったのか。
「人間の愛を理解しようとしてはいけない」なんてこと。やっと分かったよ。
あまりの自分の愚かさに、僕は乾いた笑い声を漏らした。
その間にも、彼女は階段を上がっていき、屋上の扉を開ける。
「やめときなよ、そんなこと」「あの男にそんな価値なんてない」
僕はそう言ったが、彼女には聞こえない。触れる事もできない。視認される事もないのだから。

フェンスが揺れる音。夜風が彼女の綺麗な神を揺らす。
上には黒一色の夜空。下には煩い星が散りばめられた、人工の夜空。

僕は、とある愚かな死神は、「死」に愛された女性が星空へと堕ちていく様を、ただ唇を噛み締めて見つめるばかりだった。
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