ウミガメのスープ

ある凄惨な殺人現場にて

作者: 黒井由紀

とある作家が、殺された。
執筆作業中だった彼は死の寸前、作業机のペン立てからボールペンを取り出し、木製の机に自身を殺害した犯人の名を書き残した。
ところがそのダイイングメッセージは、警察に発見されたにも関わらず捜査の参考には一切されなかった。
一体なぜ?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

警察はダイイングメッセージの意を正確に読み取ることが出来ましたか?

YES? 少なくとも、字が読めない、人名らしくない名前だったので人名だと思わなかった、ということはありません。が、ミスリード注意!

いいえ

犯人の名前がもろに書いてあれば、犯人が回収するはずなので、この事件とは無関係だと判断しましたか?

NO そもそも、そんな推測は成立し得ないのです!

いいえ

ダイイングメッセージは作家に記された時点から警察に発見されるまでの間、意図的であれ偶発的であれ手を加えられましたか?

NO! 一切手を加えられていません!

いいえ

犯人の名前が、明らかに偽名だったため、考慮に値しないと判断されましたか?

NO 本名であり、調べればちゃんと誰だか分かったでしょう。

いいえ

被害者は左利きなのに、右にペンを握らされていたため、犯人の偽装工作と考えましたか?

NO 偽装工作は関係しません。

はい

核心殺害状況からして、被害者は犯人を確認することは出来なかった。そのため、被害者の憶測に過ぎないと考えられましたか?

YES! 正解です!

はい

ボールペンではなく、鉛筆でも成立しますか?

YES 筆記用具は何でもいいです。

はい

2 警察は殺人事件の捜査をしていますか?

YES 殺人事件の捜査をしています。

被害者は推理作家ですか?

関係ありませんが、そうだったかもしれません。

答え

その作家の死因は、青酸カリによる中毒死だった。それも、ゆっくりと溶けるカプセルに入れられた状態の。
その作家は執筆作業中一切のものを口にしない。そんな中、急に襲った苦しみに彼は困惑した。何故自分が苦しんでいるのか分からないまま、作家は思考を巡らせた。そして彼は、驚異的な推理力と閃きで、その日一緒にお茶をした編集者がケーキに毒を盛ったという真相を見抜いてしまう。ところが、真相を書き記すには時間が足りない。作家は、自身を殺害した編集者の名前を机に書いたところで息絶えた。
でも、事件を捜査した警察はそんなことは何一つ知らない。ごく当たり前に
「いつ盛られたのかも分からない毒薬で殺された人物に、犯人が誰かは分かるまい。犯人の偽装か何かだろう」
と考え、ダイイングメッセージをスルーしてしまったのだった。
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