1+1は?
遠足、体育祭に修学旅行。いつだって、誰よりたくさん写真を撮った。そのうちに、写真の中でだって、一等目立つようになった。
こんな自分が嫌いだったから、僕は自分を変えることにした。
どういうことだろう?
こんな自分が嫌いだったから、僕は自分を変えることにした。
どういうことだろう?
過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。
はい
「写真の中でだって、一等目立つ」とは,「写真に写った人達の中で最も目を引く」という意味ですか?
yes! ※ミスリード注意
いいえ
太って指が入っちゃうので痩せる決意しましたか?
no!
いいえ
重要な登場人物は、僕だけですか?
no?全体的にモブ的な人物ばかりですが、それが一体として重要というか…とりあえず、写真に写っている人たちは重要といってよいと思いますが…!
いいえ
整形しましたか?
no!
△
★
核心僕はいじめられている。写真を撮るときもいつも撮影者を押し付けられ、しまいには集合写真でも周りから避けられ空間が出来るので目立つ。そんな自分を変えたいと決心しましたか?
yesno!真ん中部分を除いて正解です!
はい
★
核心僕は病弱だからイベントに欠席して集合写真の左上にワイプのように写真が乗せられますか?
yes!!…完敗です…笑
はい
★
核心集合写真で欠席者だとかが丸く囲まれるあれは重要ですか?
yes!!ものすごく!結婚正解おめでとうございます!
いいえ
成長期のクラスメートの中で僕だけ体があまりゴツくならなかったので,もういっそのこと性転換手術を受けましたか?
no!性転換系はつい前問でやったので笑(でも、面白いのでネタ良質)
答え
転校してきて数ヶ月。すでに仲良しグループが出来上がっていたクラス内で、僕はなかなかクラスに溶け込めずにいた。
別にいじめられている訳じゃない。隣りの席の子とは普通に話をするし、休み時間になんとなく一緒にいる子だっている。
それでもなぜか、奇妙な孤独感は常につきまとっていた。自分は、どのグループからも外れた存在なんだろうと、いつもぼんやり感じていた。
「写真撮ろうぜ」
郊外学習や学校行事中に、そんな言葉が聞こえてきたら要注意だ。仲の良い子同士で集まったみんな。そのうち一人が、僕に屈託のない笑顔を向けて言うのだ。
「あ、悪いんだけど、シャッター押してもらっても良い?」
悪気なく放たれた言葉は、見えない刃となって僕の胸に突き刺さる。
「良いよ」
そう言って受けとるカメラは、いつだってずしりと重かった。
いつしか、僕は、自分からバリアーを張るようになった。景色の良い場所に着き、みんながカメラを取り出したその瞬間。にっこり笑って、なんでもないことのように言うのだ。
「良かったら、シャッター押そうか?」
学年が代わりしばらくして、僕にも、友達と言っても良いかもしれない存在ができた。数人だけど、一緒にいて安らげる人達。だけど、一端身についた癖はなかなか抜けない。「シャッター押してくれない?」その一言を彼らの口から聞くことが怖くて、僕は相変わらずバリアーを張り続けた。
それが何度か続けば、最初のころは何か言いたそうに見えた友人達も、遂には無言で僕にカメラを渡すようになった。
そのうち、行事に参加することすら苦痛になった僕は、気づけば行事の度に休むようになっていた。
行事に参加していない僕は、集合写真にすら写れない。ただ、集合写真の左上に、四角く切り取られた僕ひとりの写真が合成されるだけ。
写真の中で、僕は、誰よりも目立っていた。だけど、それは、とても寂しい目立ち方だった。
このままじゃ嫌だな。そう思ったのは、さらに学年が上がり、卒業式も近づいた3月のことだった。
写真を整理していて、ふとそう思った。
成長するに従ってどんどん少なくなっていく写真。このままだと、本当にもう誰かと笑って写真を撮ることなど出来なくなる気がした。
(最後くらいは、僕だって)
卒業式当日。式を終えて教室へと帰るみんなは、涙と笑顔でぐちゃぐちゃで、それでもなんとなく晴れやかな顔をしていた。
当たり前のように、写真タイムが始まる。
意を決して、僕は、友人達の下に歩み寄った。そして、一番近くにいたウミオに告げる。
「写真、撮ろう」
僕の言葉に、ああ、と言った様子でカメラを差し出してくるウミオ。その口が、頼むよ、と動こうとするのを遮って、僕は言う。
「そうじゃなくて。写真、撮ろう。僕も一緒に写りたい」
きっぱりとそう言って、僕は自分のカメラを持ち上げた。インスタントカメラ。デジカメなんて持っていなかった僕が、昨日迷った末に購入したもの。そんな僕を見て、ウミオは驚いたような顔をした。
「お前、写真大丈夫なの?」
「は?」
予想外の反応に、つい聞き返してしまった。ウミオは戸惑ったように続ける。
「お前、写真とか嫌いなのかと思ってた」
「え?」
「だって、お前、普段は穏やかなのに、カメラが出てくると、いつも変な顔すんじゃん」
「変な顔?」
「張り付けたみたいな完璧な笑顔。なんていうか、触れてほしくなさそうな、踏み込んで欲しくなさそうな顔」
「……」
「いつも、当然のように写真係だし。そうかと思えば、写真なんか見るのも嫌って態度だったし。俺らの中で、お前の前ではカメラとか写真の話題は禁句にしてたんだぞ」
全然知らなかった。胸に温かいものが込み上げてくる。それと同時に、少しの後悔。彼らと、もっとちゃんと向き合えば良かった。
「全く。苦手じゃないなら言えよな。そうと分かってりゃ、いくらでも一緒に撮れたのに」
拗ねたように言いながら、ウミオは僕のカメラを取り上げる。そして、
「おーい、写真撮るぞー」
と、みんなに呼び掛けた。
【要約】
・いつも行事の度にカメラ係で、写真を友達と撮れない語り手。
・遂には、行事すら休んでしまい、集合写真にすら写れず、欠席者として写真を合成されるだけ。
・写真どころか記憶ですら思い出共有できないのが嫌だったから、友達に心を開こうとした。
【どうでも良い裏話】
最初は、ウミオの語り手への呼び掛けをカメオ呼びにしていたんですが、カメオとカメラがごっちゃのものすごく読みづらい文が出来たため、お前呼びしてもらいました。
別にいじめられている訳じゃない。隣りの席の子とは普通に話をするし、休み時間になんとなく一緒にいる子だっている。
それでもなぜか、奇妙な孤独感は常につきまとっていた。自分は、どのグループからも外れた存在なんだろうと、いつもぼんやり感じていた。
「写真撮ろうぜ」
郊外学習や学校行事中に、そんな言葉が聞こえてきたら要注意だ。仲の良い子同士で集まったみんな。そのうち一人が、僕に屈託のない笑顔を向けて言うのだ。
「あ、悪いんだけど、シャッター押してもらっても良い?」
悪気なく放たれた言葉は、見えない刃となって僕の胸に突き刺さる。
「良いよ」
そう言って受けとるカメラは、いつだってずしりと重かった。
いつしか、僕は、自分からバリアーを張るようになった。景色の良い場所に着き、みんながカメラを取り出したその瞬間。にっこり笑って、なんでもないことのように言うのだ。
「良かったら、シャッター押そうか?」
学年が代わりしばらくして、僕にも、友達と言っても良いかもしれない存在ができた。数人だけど、一緒にいて安らげる人達。だけど、一端身についた癖はなかなか抜けない。「シャッター押してくれない?」その一言を彼らの口から聞くことが怖くて、僕は相変わらずバリアーを張り続けた。
それが何度か続けば、最初のころは何か言いたそうに見えた友人達も、遂には無言で僕にカメラを渡すようになった。
そのうち、行事に参加することすら苦痛になった僕は、気づけば行事の度に休むようになっていた。
行事に参加していない僕は、集合写真にすら写れない。ただ、集合写真の左上に、四角く切り取られた僕ひとりの写真が合成されるだけ。
写真の中で、僕は、誰よりも目立っていた。だけど、それは、とても寂しい目立ち方だった。
このままじゃ嫌だな。そう思ったのは、さらに学年が上がり、卒業式も近づいた3月のことだった。
写真を整理していて、ふとそう思った。
成長するに従ってどんどん少なくなっていく写真。このままだと、本当にもう誰かと笑って写真を撮ることなど出来なくなる気がした。
(最後くらいは、僕だって)
卒業式当日。式を終えて教室へと帰るみんなは、涙と笑顔でぐちゃぐちゃで、それでもなんとなく晴れやかな顔をしていた。
当たり前のように、写真タイムが始まる。
意を決して、僕は、友人達の下に歩み寄った。そして、一番近くにいたウミオに告げる。
「写真、撮ろう」
僕の言葉に、ああ、と言った様子でカメラを差し出してくるウミオ。その口が、頼むよ、と動こうとするのを遮って、僕は言う。
「そうじゃなくて。写真、撮ろう。僕も一緒に写りたい」
きっぱりとそう言って、僕は自分のカメラを持ち上げた。インスタントカメラ。デジカメなんて持っていなかった僕が、昨日迷った末に購入したもの。そんな僕を見て、ウミオは驚いたような顔をした。
「お前、写真大丈夫なの?」
「は?」
予想外の反応に、つい聞き返してしまった。ウミオは戸惑ったように続ける。
「お前、写真とか嫌いなのかと思ってた」
「え?」
「だって、お前、普段は穏やかなのに、カメラが出てくると、いつも変な顔すんじゃん」
「変な顔?」
「張り付けたみたいな完璧な笑顔。なんていうか、触れてほしくなさそうな、踏み込んで欲しくなさそうな顔」
「……」
「いつも、当然のように写真係だし。そうかと思えば、写真なんか見るのも嫌って態度だったし。俺らの中で、お前の前ではカメラとか写真の話題は禁句にしてたんだぞ」
全然知らなかった。胸に温かいものが込み上げてくる。それと同時に、少しの後悔。彼らと、もっとちゃんと向き合えば良かった。
「全く。苦手じゃないなら言えよな。そうと分かってりゃ、いくらでも一緒に撮れたのに」
拗ねたように言いながら、ウミオは僕のカメラを取り上げる。そして、
「おーい、写真撮るぞー」
と、みんなに呼び掛けた。
【要約】
・いつも行事の度にカメラ係で、写真を友達と撮れない語り手。
・遂には、行事すら休んでしまい、集合写真にすら写れず、欠席者として写真を合成されるだけ。
・写真どころか記憶ですら思い出共有できないのが嫌だったから、友達に心を開こうとした。
【どうでも良い裏話】
最初は、ウミオの語り手への呼び掛けをカメオ呼びにしていたんですが、カメオとカメラがごっちゃのものすごく読みづらい文が出来たため、お前呼びしてもらいました。
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