ウミガメのスープ

【会いに行こう】

作者: かもめの水平さん

ある日、息子が知らない人を描いたんです


息子は「この人に会いに行こうよ」というので


私はその人に会いに行くことを決めました

いったい何故だか、わかりますか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

息子が描いた人は、私にとっては知らない人だけれど、息子にとっては知ってる人ですか?

いいえ、そうではなくて……

はい

核心息子が生まれる前に夫と私は離婚したにも関わらず、息子が父親の絵を描いたので、父親に会わせてあげようと思いましたか?

はい、そうなのです、そうなのですが……少し違うのです

いいえ

2より。息子が描いたのは既に死んだ人の絵ですか?

いいえ、そもそもですが……

いいえ

私が父親ですか?

いいえ、私は母親です

いいえ

息子さんは自分で何を描いたのか、わかっていましたか?

いいえ、そもそもですが

いいえ

日現実要素はありますか?

いいえ、ありませんよ

はい

私と息子は、普段父親と同じ家で暮らしていますか?

はい。私と息子は普段一緒にいます

はい

1より。息子が描いたのは、私は知ってる人だけれど、息子は知らない人ですか?

はい。ではあるのですが、そもそも……

はい

私は現在独身ですか?

はい。昔も今も独身です(2より離婚でも成立はします)

はい

私は父親のことを知っていますか?

はい、よく知っています

はい

息子の父親を描いたのは母親ですか?

はい。私が彼のことを描いていました

いいえ

息子は成人してますか?

いいえ、まだです(が。重要ではありません)

はい

核心シングルマザーの母親が、息子の父親である人を懐かしんで描いた絵を見た息子が会いに行こうと言いましたか?

はい、その通りです

答え

※【息子が知らない人=父親を描いていた私は

知らない人にも関わらず、息子が会いに行こうと言うで

父親に息子を会わせてあげたいと心に決めた】


―――――――――――――――――――――――――


私には……昔愛し合っていた人がいました。

私なんかとは住む世界が違う人


私はしがない絵描きで、彼は或る大財閥の御曹司

相手の親のなすがままに別れ別れになってしまった。愛しい人


もう会えなくなる……そんな時に【私は彼との子供を身篭っていたのです】





それから幾年が過ぎました

私は子供を育てながら細々と絵を描いていました


今日、描いていたのは―――あの時愛したあの人、息子が知らないあの人を描いていました


「その人、誰?」

背中から、息子の声がしました

「母さん、その人のこと、よく描いているよね……好きなの?その人のこと」


私は「そうよ」と、ただ一言返すことしか出来ませんでした


「―――会いに行こうよ」



息子が、そう言いました



「そんなに好きな人なら、会いに行こうよ。母さんがそれくらい好きな人なら僕も会いたいよ」



息子にそう言われて、私は自分の気持ちに、改めて気付かされました



―――私は彼に会いたい。そして、彼に息子を会わせてあげたい



私は、そう心に決めたのです




―――――――――――――――――――――――――

今、私は変わらず絵を描いています


絵の中には、私と、小柄な男の子



そして、私の肩に手を添えている男の人が一人います



――【会いに行こう】――
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