ウミガメのスープ

約束の拘束

作者: 水上

ある日を境にお洒落をやめた女と、ある日を境に女に頼ることをやめた男。

しばらくすると男は女に、一人では絶対外せない鎖をつけた。

その日を境に男はファッションを勉強し、その日を境に女は男に頼るようになった。

状況を補完し、男が一人では絶対外せない鎖を女につけた真意を解明してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

女は生物ですか?

YES! 人間の女です! 人間の女。

女は鎖をつけられることによって、日常生活に支障が出ましたか?

うーん、少しYES! ですがミスリード注意!

いいえ

どれだけ上手に酒を落とせるかを競いますか?お洒落

NOw 酒じゃないからね。 お洒←落

いいえ

とにかく定番。エイプリルフール関係ますか?

NOw すっかり忘れてたw

いいえ

男と女に血縁はありますか?

NO!!! ですがまたもや義姉弟!!

はい

鎖は、必要な時には男が外しますか?

YES!!! 男が外します!!

はい

鎖に実体はありますか?

YES!!

いいえ

女がお洒落をやめたのは、女の意思ですか?

NO!! やめざるを得ない事件がありました。

登場人物は「男」と「女」二人だけですか?

YESNO! 他にも出てきますが、重要なのは二人だけです! 基礎質グッジョブ!

いいえ

鎖をつけるとは、何か、大人の世界ですか?

NOw 水上ません!

はい

男が頼っていた女とは、文中の女ですか?

YES!! 5より義姉です。それはもう義姉です。

いいえ

男がファッションを勉強したのに学校は関係しますか?

NO!

はい

鎖は、本当に一人では外せないのですか?

YES!!! まあやってできないこともないでしょうが…

鎖は、男と女が協力すればはずせますか?

YESNO! 協力せずとも男一人で外せます!

はい

女は何らかの障害を抱えていますか?

YES!!! ある障害ができてお洒落をしなくなりました!

はい

鎖がついたのは、女も合意の上ですか?

YES!! 女は喜びました!

はい

鎖がついた体の部分は重要ですか?

YES!!!

はい

鎖を女の体のどの部分につけるかは、重要ですか?

YES!!! エロません!!!

はい

女は目が見えますか?

YES!

はい

鎖をつけたところの特定は重要ですか?

YES!!! ホントにエロませんから!

はい

鎖をつける前の「しばらく」の時間は重要ですか?

YES!! 重要とまでは言えませんが、8年くらい経ってます!

いいえ

女は五体満足ですか?

NO!!! 体の一部が欠落しました!

はい

男がファッションを勉強したのは女の為ですか?

YES!! 全ては女の為です!

いいえ

女はアル中でしたか?

NO!

いいえ

女はアル中でしたか?

NOw そこはikoanoさんと結婚オメw

いいえ

鎖のもう片方には、動かせるものがついてますか?

NO!

いいえ

女の足が欠落していますか?

NO! お洒落がめんどくさくなる部位です!

いいえ

女は義肢を使っていますか?

NO!

はい

その鎖を外すには手が二つ必要ですか?

YES!!!!!! 良い質問です!!!

はい

女、手がありませんか?

YES!!!‼ 右手(利き手)を失いました!!!

はい

女がかつてしていたお洒落は、服によるものですか?

YES!! 服も化粧もですね。利き手がなくなり、簡単な服しか選ばなくなりました!

はい

鎖の材質は金属ですか?

YES!!

いいえ

鎖は、服を着るときに、かけられていると便利ですか?

NO!

いいえ

鎖をつけるのは義手を固定するためですか?

NO! 女は義手をつけていません!

いいえ

鎖は、女の体を、何かに固定していますか?

NO!

いいえ

2より、鎖は、利き手が使えなくなった以上に、女の動きを制限するものですか?

NO! 女は鎖を喜んでいます!

ていうことは女の首にちょっと遊びができる程度に鎖をくくりつけて、壁にもくっつけて、そういうアレですか?

ていうことはNOw ソフトSMません!

いいえ

超科学的要素はありますか?

NO!

いいえ

鎖は女を助けるためのものですか?

NO! 助けるのではないんです!

鎖がついているのは、屋内で、ですか?

YESNO! 女の体のどこかにつけました!

いいえ

鎖というのはネックレスですか?

NO!!! しかし近づきました!

いいえ

鎖は右手につないでいますか?

NO!!

いいえ

鎖は、腕時計ですか?

NO!!! 鎖といえば…

はい

鎖を残った左手につけたから女は鎖を外せないですか?

YES!!!!!!

はい

ではブレスレットですか?

YES!!!!!!

女は手を失いお洒落をしなくなった。そんな女を男は気の毒に思い、ブレスレットを贈った

YESNO! それもあります!

はい

核心男はプロポーズの意味で女にブレスレットをつけましたか?

YES!!!!!! 重要なKWが出たのでこれを正解とします!!!

はい

ブレスレットを外すには男を頼らなければならなくした?

YES!!!

いいえ

義姉弟って、どっちかの配偶者は存在する前提ですか?

NO! どっちもフリー! エロゲ的展開です!

6より、必要な時に外す、とは男が女のブレスレットを外し、本物の鎖をつけ、壁にもくっつけて、身動きとれないようにして、とそういう「お遊び」の時ですか?

今から書き換えちゃうよ? 悲しい話になっちゃうよ?

てっきりフランキーみたく鎖で手と腕が繋がっててロケットパンチができるのかと思った

女にはロケットパンチのロマンはわかってもらえないだろうなw

身内に不用意にばれないように、必要なとき外すと?

いや、もう二人はオープンに行こうじゃないかと考えています。

はい

義姉弟っていう設定気に入ってますか?

YES!!! エロゲ脳バンザイ!

この二人はどういう関係?義姉弟ってどういうこと?

弟はもらわれっ子なのです。まあ解説をどぞ(´・_・`)

答え

もう、ヒロはホントにしかたないんだから…

義姉のサヨの口癖である。

あの頃の俺は思い出すだけでも恥ずかしい… サヨ姉に甘えっぱなしだった。
何をするにも姉と一緒。泳げない俺をスパルタで泳げるようにし、夏休みの宿題は半分以上サヨ姉がやってくれた。お風呂も…いや、流石に小学校卒業とともに一緒に風呂に入るのは卒業したよ? ん?それでも遅いって?

兎にも角にも、当時の俺は重度のシスコンでサヨ姉に頼りっぱなしで育っていった。

あの日がくるまでは。



あの日は忘れもしない…ヒロが中学2年生、私が成人したばかりの時だった。

その当時のヒロはなんだか子供から大人に変わる途中っていうか、ちょっと胸板も厚くなってきて、あの可愛らしい甲高い声から男っぽい声に変わって、生意気に身長も私より大きくなっちゃって、以前の可愛らしいヒロもすごく良かったんだけど、こっちはこっちでなかなか…

って、話がそれっちゃったね。私ってば重度のブラコンで、弟の話になるとつい…

そうそう、二階の部屋でヒロがちっちゃい時の写真を眺めてウットリしてる時だった。

下の居間から今眺めてる写真のヒロからは想像もできない怒鳴り声が聞こえてきたの。

急いで下に駆けつけてみると、ヒロがお父さんに食ってかかっていた。

どうやらヒロは自分が貰われっ子だということを何かで知ったらしい。

お父さんを跳ね除け、振り返った時に私と目があった。

ヒロは一瞬戸惑いの表情を浮かべたけど、すぐに目を逸らして家を飛び出して行ってしまった。

「私、追っかけてくる!」

私は両親にそう告げて、ヒロを追っかけるために家を飛び出しんだ。



俺はこの家の実の子供ではないと知って親父に問い詰めた時、悲しい気持ちもあったが、実は嬉しい気持ちもあったんだ。

サヨ姉が実の姉ではない…

その事実が持つある可能性に俺は希望を見出してしまった。

そして、今俺がこの家を飛び出せば、サヨ姉が追っかけてくれるだろうと浅はかで愚かしい考えも浮かんだ。

親父を跳ね除け、振り返り、そのサヨ姉と目があった時、全てを見透かされたような気がした。

俺は羞恥で顔が赤く染まっていくのを感じ、すぐに目を逸らした。
先ほどの愚かな打算も吹っ飛んで、俺は靴も履かずに飛び出した。

すぐにサヨ姉が追っかけてきた。

俺はなんだか合わせる顔がなくて、どこまでも走って逃げた。

サヨ姉はどこまでも追っかけてきた。信号が赤に変わっているのに…



気付けば私は宙に浮いていた。

全てがスローモーション。

驚いているヒロの顔も視認できる。

地面がゆっくり近づいていき、そこで

私の意識は途切れた。



サヨ姉は奇跡的に無事だった。しかし失ったものが一つ。

彼女の右手。

車に撥ね飛ばされ着地の際に、側溝に右手が引っ掛かり、そのまま千切れてしまった。

その右手もグシャグシャになってしまい、再生治療は不可能だった。

サヨ姉は右手首から先を失ってしまったのだ。愚かな俺の行動のせいで。

俺は自分を呪い、恥じ、責めた。

サヨ姉が入院中、学校にも行かずに自室に引きこもり、3日経った時に鍵が掛かっているドアが蹴破られた。

鬼の形相の親父だった。

有無を言わさずぶん殴られる。

「いきなり何すんだっ!!」
「お前が今やるべきことはなんだ!? ここで不貞腐れていることか?サヨが帰ってきて今のお前を見てどう思う?お前が今優先すべきことを考えろッ!!」
「・・・」

そう、俺の優先すべきことはサヨ姉だ。俺が引きこもることで事態は何一つ好転しない。

「俺、殴られたの、生まれて初めてだ…」
「俺はお前の父親、だからな」
「・・・」
「…どした?」
「いや…殴られたところが超痛てぇ…」

そう言って俺は親父の胸に顔を埋めた。サヨ姉が入院中でホントに良かったと思った。



ううむ、やってしまった。右手までなくしたのに、傷ついて出て行ったヒロを抱きしめてあげられなかったとは…
しかもアレもなくしちゃうし…
利き手がなくなるとオシャレがめんどくさい。
着る服は簡単なものだけで、化粧もあっさりメイクになっちゃった。
そ・れ・に・し・て・も・だ。退院してからヒロが冷たい。
右手を失くして不自由なお姉ちゃんにかまってくれない!
あれだけおねぇちゃ〜ん、おねぇちゃ〜んって甘えていたヒロが一体どうしてこうなったのだ?



俺はガムシャラに勉強した。

クラスで中の下だった俺の成績は、学年3位にまで上がった。
地元の高校へ進学してからは三年間、学年1位の座を譲らなかった。
そして当時は試験を受けることさえも想像していなかった県外の難関大学に合格した。



「右手を無くして不自由な私をおいて行くのね、ヨヨヨ…」
「もう左手だけでなんでもできんじゃん。大学出たらこっちに戻ってくるからさ」
「チッ、4年間長え、まじ長え、まじパねえ」
「…月に一回は戻ります」

私とヒロとの別れは意外とあっさりしたものだった。
私はヒロの負担にならないようにと快く彼を送り出したのでした。


4年後…


地元で大手の会社に就職した俺は、ある決心をしていた。

プロポーズ、である。

決行はサヨ姉の誕生日。プレゼントは指輪ではなく…

「ブレスレット?」

「うん、今付けてあげる」

俺はサヨ姉の左手首にブレスレットを着けてあげた。

「昔の記憶だとサヨ姉はいっつもブレスレット着けてたイメージがあるんだ。だから社会人になって初めてのプレゼントはブレスレットにしようって決めてたんだ」

「私、別にブレスレット好きだったわけじゃないよ?」

「…え?マジ?俺なんかやらかしちゃったっぽい?」

「でもヒロの記憶は間違いではない。ていうかちゃんと覚えてなさいよ。私が毎日着けていたのはヒロからの初めてのプレゼントだったから。まあ、縁日で買ってもらった安物だったけど」

「え?………え?」

「ヒロからブレスレット貰うのは二回目だと言っております。一回目のはゴメン。あの時壊れちゃったんだ… だから、すごく…嬉しいよ」

「そう、だったんだ。…うん、喜んで貰えたのならこっちも嬉しいよ。あとこのブレスレットにはもう一つ意味があるんだ」

「ん?なに?」

「右手首だと抜けちゃうから、左手首にしか着けれない。でも左手首だと着けるのも外すのもサヨ姉一人じゃ絶対に無理なんだ」

「………ホンマや!?」

「これからは俺がブレスレットを着けてあげる。ブレスレットだけじゃない、俺はこれからずっとサヨ姉のそばにいて、サヨ姉を支えたいんだ。ようやくサヨ姉を支えられるだけの力を手に入れることができたから」

「…それってプロポーズってこと?」

「いやっ………じゃない、うん、プロポーズだ。サヨ姉、俺と結婚してください!」

「私達は義理とはいえ姉弟なんだよ? そんなの無理に決まってるじゃない。 ちゃんとわかって言ってるの? でも超うれしい。結婚式はどこがいいかな?海外もいいね!」

「どっち!?」

「フフッ、でも本当に私達が結ばれるには色んな障害が出てくるね。ヒロが何とかしてくれるの?」

「おうとも! 世界中を全て敵に回してもサヨ姉を守って見せる!」

「その台詞はダセぇ! …でも嬉しいよヒロ」

「俺と結婚してくれますか?」



「ホントに…しかた、ないんだから…ヒロはぁ…」
今までふざけながら何とか我慢していた涙腺が決壊してしまった。

私は自然とヒロの胸に吸い込まれた。

生意気にもちょうど私の顔の位置にヒロの胸板がある。

私はそこに顔をうずめ、さらにワガママを重ねる。

「私、もっとオシャレしたい、ヒロが着せてくれる?」

「うん、俺もファッション勉強するよ。サヨ姉をカッコ可愛い女にするのだ」

「あんまり、料理のレパートリー多くないよ?」

「サヨ姉のカレーがあれば、半年続いても楽勝」

「一年続いたら?」

「カレーうどんにアレンジして食う」

「ハハッ、合格だ。ヒロ…結婚、しよ?」


一年後…


昼下がりの公園。
散歩をしているカップル。
彼女は右手首から先が無い。
しかし、全然悲壮な感じはしない。
むしろ、この公園の中で一番幸せそうだ。
左手首には銀色のブレスレット。
お揃いの指輪が薬指にはまっている。
その手を強く握っている男の顔も、
彼女の次に幸せそうな顔をしている。

— 80問目。今回も長文解説で。

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