ウミガメのスープ

白パイナップルは伝統の味

作者: 蔵-kura-

とある白パイナップルの缶詰工場がありました。
その社長室での出来事。
「大変です社長!いま巷では黄金のパイナップルブームです!」
「なんと!」
「見てください!我社の白パイナップルの缶詰の売り上げが激減しています」
「なんと!」
「そして、この在庫の数!」
「なんと!」
「このままでは、我社も倒産の危機です!」
「なんと!」
「・・・真面目にきいていますか?社長!」
「き、聴いてるよ、なんと由々しき事態なんだ!」
「えー、おほん、我社も他社のように黄金のパイナップルの缶詰を売りましょう」
「えぇ~。」
「・・・。」
「あ、ごめん、専務怒った?怒らんでよ~」
「じゃあ、我社も黄金のパイナップルの缶詰を売りましょうよ」
「えぇ~めんどくさいなぁ~」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
「でもでも~、いまこの土地では白パイナップルが生産の主流だし、一から黄金のパイナップル作らないといけないでしょ?」
「いえ、ほかの企業は白パイナップルを合成着色料で黄金色に染めてるだけです。」
「でもでも、合成着色料は体に悪いってママが言ってたよ」
「会社が倒産するよりましでしょう!?」
「でもでも、白パイナップルが売れなくなっちゃうじゃん」
「時代はそうなってるんです!お客様のニーズに応えない企業は早々に潰れるんです」
「でもヤダ!」
「キー!社長!」
「専務!」
「はっ!」
「白パイナップルの缶詰は我社の看板商品だ!先代から受け継いだこの味をそう簡単に諦めることはできない!今でもこの味を求めて買ってくださるお客様がいるんだ!そのお客様のためにも、この味を守らなければいけない!」
「しゃ、社長!私としたことが、大事なことを見落とす所でした」
「わかってくれたか、専務」
「でも社長どうするんですか?」
「いい考えがあるよ、ちょっと耳を貸しなさい専務」
「はい・・・」
「ゴニョゴニョ」
「う~ん、話は分かりましたが、本当にそれで大丈夫なんですか?」
「いいから、いいから。これだったらすぐにできるでしょ、まだすぐ倒産するわけじゃないし、試しにやってみたっていいじゃん」
「分かりました、じゃあ手配します」
「よろろ~」
「本当にうまくいくんだろうか・・・。」
本当にうまくいきました。
さて、社長は伝統の白パイナップルを味をどう守って会社の危機を脱したのでしょうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

何か白パイナップルを良く見せるための広告などを掲げましたか?

NO ただし広告につながりました。

いいえ

白パイナップルを別のものに加工しますか?

NO 製品自体には一切の変更はしませんでした。

いいえ

缶の色を黄金にしましたか?

NO 缶のデザインも変更しませんでしたが・・・。

いいえ

良い噂を流した?

NO

いいえ

パイナップルとは違うものとして売り出しましたか?

NO 社長は同じ物を売り出しました。

いいえ

プラチナ桃として売り出した?

NO 商品の名前も変更はしていません。

いいえ

他者に黄金のパイナップルを売るよう勧め、白パイナップルを作る唯一の会社になりましたか?

NO ただ消費者の信用を得ました。

いいえ

珍しい白いパイナップルとして改めて宣伝しましたか?

NO 今までと同じことを売りにしました。

いいえ

あれは合成着色料だ!と、バラした?

NO むしろ、合成着色料を使用してないことを売りにしました。

はい

パイナップル以外でも成立しますか?

YES 実際に同じことをしている商品を見たことがあります。

いいえ

合成着色料の恐ろしさを教えた?

NO 教えたのは、自社の商品が使用してないことだけです。

いいえ

生産者の顔や、生産過程等に問題がないことをパッケージに載せましたか?

NO ですが、非常に近いです。もっとシンプルです。

いいえ

収穫したばかりのパイナップルの写真をつけて売りましたか?

NO こちらも非常に近いです。もっとシンプルに。

いいえ

缶詰に使っているパイナップルそのものを店頭で販売しましたか?

NO 売ったものは缶詰です。

いいえ

売上No.1の表示をつけましたか?

NO 売上については書いてありません。

いいえ

白い紙をつけて「これを他社製品につけてみてください、黄色くなります。それは合成着色料です。わが社は使用してませんので、紙は黄色くなりません」ですか?

NO 社長がつけた「ある物」とはすごく見慣れた物です。もっとシンプルです。

はい

「ある物」とは元々の缶詰にシールを貼るようなイメージですか?

YES そのものズバリ「シール」と言ってもいいです。回答では「ラベル」として紹介いたします。

いいえ

そのラベルを貼ることで元々あった缶詰の表記の一部を隠しましたか?

NO むしろ隠しませんでした。

いいえ

そのシールには「元祖」と書かれていましたか?

NO

はい

ラベルに書かれてた文字が何かが当たればFAですか?

YES その通りです。実際もう答えが出てるような感じなのですが、あともうちょっと一言です。

はい

核心「無添加無着色」ですか?

YES 素晴らしい質問です。少し解説とは異なりますが、意味は全く一緒です。おめでとうございます。

答え

「本製品は合成着色料を使用していません」
中身も缶のデザインも前と全く一緒。
ただ変わっているのは、きらりと光る赤いラベル、注意書きのラベルだけが新しく追加されたのでした。
そう、社長の考えは、今ある在庫と、これから出荷する全ての缶詰に、この注意書きが書いてあるラベルをはって、そのまま出荷したのです。
すると、右肩下がり売り上げが見る見るうちに右肩上がりへ、しかも、他の黄金のパイナップルのマイナスキャンペーンにもつながり、売上は元通りにどころか、前年より売り上げがアップしたのです!

「しゃ、社長大変です!」
「えぇ~今度は何~?」
「実は、ほかの会社から営業妨害だとクレームが来ているんです!」
「なんと!」
「売上をよこせと弁護士を通して言ってきてます!」
「なんと!」
「場合によっては裁判沙汰も厭わないと!」
「なんと!」
「ど、どうしましょう!?」
「そ、そんなこと言われても・・・。」
「キー!社長!」
「専務!」
「はっ!」
「会社をたたんで逃げるぞ!」
「何言ってるんですか!?社長!?先代の味は守らなくていいんですか!?」
「この会社は僕が起業したんだよ?」
「なんとぉ!!!」

このあとの社長と専務の話はまた別の話。
因みに白パイナップルはフィクションです。

— ちょっと、雰囲気を変えて

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