ウミガメのスープ

レッドドラゴン

作者: ゲッシュ

これはまだ世界に魔法が存在し、魔王が全てを支配していた頃のお話です。

一人の勇者が両親の仇である魔王を倒すため、相棒である魔犬ケルベロスと一緒に旅に出ていました。

この世界では人間とモンスターが「契り」を交わすことができます。「契り」を交わせば相手の力を手に入れ、お互いに強くなることができます。勇者とケルベロスも「契り」を交わしていました。「契り」を交わした勇者とケルベロスはまさに運命共同体で一心同体。お互いが協力し合い数々の強敵を打ち倒してきました。

そして今日もまた強敵が勇者とケルベロスの前に立ちふさがりました。ドラゴンです。

ドラゴンの力は今まで戦ってきたどんな敵よりも強大で圧倒的でした。ですが少しも怯むことなく果敢に戦い続けました。

長き戦いの末、ついにドラゴンを打ち倒すことができました。しかし、ドラゴンを倒したというのに勇者はちっとも喜びませんでした。それどころか何故か大粒の涙を流していたのです。戦いが終わるまではドラゴンに対して敵意むき出しで情に流されるような素振りは一切なかったのに・・・。

一体何故でしょうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

ケルベロスと契りを交わしたことが原因で涙しましたか?

NO.

いいえ

戦いの末、ケルベロスは死んでしまいましたか?

NO。ミスリード注意を覚悟で申し上げますが、この問題ケルベロスが死ぬと成り立たなくなります。

いいえ

ケルベロスが死んじゃいましたか?

NO!

△

戦いの末、ケルベロスは瀕死状態になりましたか?

YESNO。あまり関係ありません。

いいえ

ドラゴンと「契り」を交わしていた人が勇者にとって大事な人だった?

NO!むしろ・・・。

いいえ

ケルベロス「このドラゴン俺の父ちゃんなんだ・・・」ケルベロスの両親の仇が始まりますか?

NOwでも発想の仕方はそう遠くないかも・・・?

?

ドラゴンと魔王が「契り」を交わしていたため魔王が超弱体化しましたか?

前半YES!!ドラゴンと魔王は「契り」交わしていました!後半NO。問題文の通り「契り」を交わしたもの通しはお互い強くなるというルールがあります。

いいえ

ケルベロスは以前に魔王と契りを交わしていますか?

NO。

いいえ

勇者は自分の損になるから泣きましたか?

NO。損得の問題ではありませんでした。

?

魔王と契約していたドラゴンを倒したら、魔王も死んじゃった?

!?YES!!よく気付いてくれましたね!

いいえ

そして「直接仇を討ちたかった…」 ?

NO。そういうのではないです。

いいえ

支配者の魔王が死んだことで、魔犬のケルベロスが超弱体化して、勇者も一緒に弱体化しちゃいましたか?

NO。魔王は確かに世界の支配者ですが、魔王が死んだからといって全ての生命が弱体化するような設定はありません。

いいえ

ご両親は健在ですか?

NO。魔王により殺されています。勇者は問題文の通りその仇を討つために旅をしていました。

いいえ

勇者が泣いた原因にケルベロスが関係しますか?

NO!実は関係ありません!

いいえ

魔王は、実はいいやつでしたか?

NO。RPGゲームの王道をいくような悪者です。

はい

ドラゴンは、実は勇者の知り合いでしたか?

YES!知り合いというよりもむしろ・・・。

はい

勇者が泣いたのは悲しかったからですか?

YES!厳密にいうと悲しみの他にもいろんな感情が混じっていますが、悲しみで泣いたというのが一番わかりやすいと思います。

いいえ

勇者の本当の両親は実は魔王とドラゴンでしたか?

NOwそれはそれでおもしろそうですけどねw

いいえ

魔王はモンスターですか?

NO。人間です。7のとおり魔王とドラゴンが「契り」を交わしており、ドラゴンはモンスターの設定です。そのため、モンスターと「契り」を交わすのは人間ということになります。

はい

勇者はドラゴンが死んだことを悲しんで泣いたのですか?

YES!そうなのです!

いいえ

ドラゴンは勇者にとって恩師だった?

NOですが近づきましたね!

いいえ

ドラゴンは、前の勇者だった?

NO。

いいえ

命の恩人?

NO。それも遠くはないですが・・・。

いいえ

ドラゴンと勇者の両親は過去に契りを交わしていますか?

NO。

はい

ドラゴンはわざと負けてくれたのですか?

YES!!お見事です!

?

核心ドラゴンは平和を望み、自らを殺させることで魔王を殺したんですか?

前半、確かにその要素もありますがもっと大きな理由がありました。ただ後半はYES!正解です!

★
いいえ

ドラゴンは両親とともに魔王と戦っていた?

NO。両親はあまり関係してきません。

はい

22のyanさんの答えもかっこいい話が出来そうですね?

はい!出来そうですね!

?

ドラゴンは実は勇者orケルベロス

ケルベロスはNO。勇者もNOですが・・・。もう少し単純に考えてもらっていいですよ。

いいえ

ドラゴンは魔王と「契り」を一方的に交わされた?

NO!むしろ逆なんです!

△

ドラゴンは人間と仲良く暮らしたかったのですか?

YESNO。その要素もなくはない、とは思いますがあまり関係ないです。

はい

魔王を倒す為に無理矢理魔王と「契り」を交わし、己を退治しにくる勇者を待ちわびていた?

YES!無理やりというわけではないですがドラゴンの方から「契り」を魔王と交わし、勇者を待ちわびていました。

いいえ

ドラゴン族の未来のため?

NO。

?

何故自分を殺させてまで魔王を殺そうとしたのか、今までの質問の中にヒントはありますか?

うーん・・・。ない

いいえ

ドラコン(息子)の仇。

NO。ドラゴンに息子はいない設定です。ただ・・・。

△

ポケモンですね?

?すいませんどういう・・・?多分関係ないとは思いますが・・・。

?

核心22の応用で ドラゴンは「前の勇者のパートナー」だった?

惜しい!!「前の」はいらなかったんです!でももうほぼ合ってるんで正解にします!詳しくは解説をご覧ください!

★

答え

ドラゴンはかつて勇者の相棒でした。勇者の両親が魔王によって殺されてからは、勇者が故郷を旅立つ前から互いを知る唯一の仲であり、旅の中で一緒に強敵を倒してきました。互いを信用しあい、「契り」も交わしていました。勇者にとってドラゴンは親友であり、肉親のような存在でした。

勇者とドラゴンは宿敵魔王のいる城へ突入し、ついに魔王と戦う時がきました。しかし、魔王の力はあまりにも凶悪で全く歯がたちませんでした。勇者とドラゴンは命からがら魔王の城を脱出しました。

その頃からだったでしょうか?相棒であるドラゴンが何故か勇者に対して冷たく接するようになったのです。勇者とドラゴンは次第に仲を違えるようになりました。

そして別れの時が訪れました。

ドラゴン「もう我はお主と肩を並べて戦うことは出来ぬ。我はここにお主と交わした契りを破棄する。」
勇者「・・・勝手にしろ。俺もお前とはもう無理だと思っていたんだ。最後に教えてくれ。・・・契りを破棄する理由と、これからお前はどうするつもりなのかを。」
ドラゴン「魔王との戦いのとき、我はお主に失望したのだ。お主は我の期待を裏切りあまりにも弱く情けなかった。我は弱き者を嫌う。そして我はこれから魔王の元へ行く。」
勇者「何!?」
ドラゴン「奴は我が出会った中で最も強い人間だ。奴に興味が出てきたのだ。」
勇者「魔王の仲間になるっていうのか!」
ドラゴン「お主と一緒にいるよりもはるかにましであろう。」
勇者「・・・そうか。もういい、勝手にしろ。次に会った時、俺とお前は敵同士だ。」
ドラゴン「敵同士・・・。お主に我の相手がつとまるかな?」

ドラゴンは去っていきました。でも追う気にもなりませんでした。それほどにまで彼らの関係は冷え切っていたのです。その上両親の仇である魔王の仲間になるというのです。勇者は次にドラゴンと会ったときは躊躇なく殺すつもりでした。

そして新しい相棒、ケルベロスと「契り」を交わし、今度は魔王に勝てるよう修業を兼ねて旅を続けました。

修業を終え、自分に自信をつけた勇者は再度魔王の城へと向かいました。そしてその道中でかつての相棒、ドラゴンと遭遇したのです。

ドラゴン「久しぶりだな。残念だがここは通せぬ。どうしてもというのなら我を倒してからにしろ。最も、弱きお主に勝機は無いであろうが。」
勇者「俺はこんなところで立ち止まっているわけにはいかないんだよ。あの頃の俺とは違う。お前を殺してここを通してもらうぞ!!」

かつての相棒同士の戦いが始まりました。やはりドラゴンは強大でした。今まで戦った誰よりも、あの魔王よりも強く感じました。しかし・・・。
(おかしい・・・)
ドラゴンとの戦闘中、勇者はある違和感を感じました。確かにドラゴンは今までの敵よりもはるかに強大でした。でもどういう訳か手応えが無いのです。まるで手加減をされているかのような・・・。

戦いは長きにわたり、ついに勇者の剣がドラゴンの体を貫きました。ドラゴンの返り血を浴び、真っ赤に染まる勇者。勇者はかつての相棒であるドラゴンを打ち倒したのです。

(これなら魔王に勝てるかもしれない。だが・・・あの違和感は何だったんだ?)

そう思った矢先でした。ドラゴンの口から全く予期していなかった事が言い渡されました。

ドラゴン「お主・・・強くなったな・・・。お主のはたらきにより、世界は救われた・・・。仇を取ることができて良かったな・・・。」
勇者「・・・何を言っているんだ?魔王はまだ生きている。俺の両親の仇はあいつだ。あの魔王を倒さない限り世界は救われない。」
ドラゴン「だから、言っただろう?世界は救われたんだ・・・。」

どうにも話が見えません。勇者は困惑しました。何を言っているかがさっぱりわからないのです。そしてその時、またしても予期せぬ出来事が起こりました。とてつもない轟音が聞こえてきたのです。勇者は思わず音のありかを探りました。

(あの方向は・・・魔王の城があるところだ。)
ドラゴン「気付いたか?あの城は魔王の魔力によって維持されていた。魔王がいなくなった今、あの城もじきに崩れ去るであろう。」
勇者「一体どういうことだ?」
ドラゴン「簡単なことだ。我は魔王と契りを交わしていた。契りの片方の命が尽きようとしている今、もう片方の命が先に尽きたのだ。」
勇者「お前、魔王と契りを交わしていたのか!?どうりで魔王よりも強く感じたはずだ。お前は魔王の力も手に入れていたということか。」

その時、勇者はふとあの違和感の正体がわかった気がしました。あの手応えの無さは・・・。

勇者「まさか・・・。お前わざと俺に・・・?」
ドラゴン「・・・。」
勇者「何でだ。一体どうして・・・。」
ドラゴン「魔王の力は我が怯えるほどに凶悪なものであった。あまりにも奴は強すぎた。だから、これが魔王を倒す最も確実な方法であろう?」
勇者「そんな馬鹿な・・・。じゃああの時俺の元を去ったときからずっと・・・?」
ドラゴン「ああ。我がお主に殺されることで魔王を倒してくれることを望んでいた。厳密にはあのとき命からがら魔王から逃げ帰ったときからだがな。」
勇者「そんな馬鹿な・・・。俺はそんな事に全然気付かずに・・・。」
ドラゴン「気付かぬように我が仕向けたのだ。気付いたらお主は我を止めたであろう?お主は妙に優しいところがあるからな。我はお主と小さいころからずっと一緒にいた。お主の方は知らないが、我にとってお主は唯一の友であり、実の子のような存在であった。だからどうしてもお主の両親の仇である魔王を倒して欲しかったのだ。ほら泣くな。世界を救った勇者の顔が台無しではないか。」

勇者はもう声が出せなった。ただ泣くことしかできなかった。

ドラゴン「心配するな。これは我が望んだことだ。お主と一緒にいて楽しかった。幸せであった。最後に殺される相手がお主でよかった・・・。」

死にゆくドラゴンの目は本当に穏やかでした。そして静かに息を引き取りました。

世界を救った勇者は相棒の亡骸に抱きつき、ずっと、ずっと涙を流していました・・・。

— 10問目終了。解説もっと長文ですいません。

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