ウミガメのスープ

ここが繋げたもの

作者: ikoano

ずきずきと痛む頭を手で押さえながら男が喚く。
「いったいお前は誰なんだ?」
顔をぐしゃぐしゃに濡らしながら女が諭すように語る。
「私はあなたの妻よ。」

女はさらに振り絞るような声で、思い出を語った。

 初めて会ったときのこと。
 初めてキスしたときのこと。
 告白してくれたときのこと。
 喧嘩したときのこと。
 仲直りしたときのこと。
 プロポーズしてくれたときのこと。

「私のことを忘れてしまったの?」

男は必死に記憶を辿り、綻びを直そうとする。
それでも、一つの違和感が頭にこびりついて離れない。

その後、その男は死ぬことにした。

本当に夫婦だった2人に、いったい何が起きたのだろうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

男には記憶障害などはありますか?

Yes! ミスリード注意

いいえ

男の頭痛の原因は、女にありますか?

No. 頭痛の原因は探らなくても大丈夫です。

いいえ

登場人物は2人だけですか?

No!!

いいえ

男が死ぬことにしたのは、違和感のせいですか?

No! ですが、そこから解くのは難しい。

残酷な写生はありですか?

残酷な描写はしておりませんが、内容的にはYes

告白するより先にキスする男は、ダメですよね?

まぁこの男がタカさんなんで。

いいえ

場所は重要ですか?

No.

女は男を騙そうとしていますか?

「騙そうとしている」はNo!!

いいえ

演技の最中?

Noです お芝居ではありません

いいえ

浮気相手が出て来ますか?

Noです。

男は浮気をしていますか?

同じく浮気No

いいえ

女に双子の姉妹はいますか?

No

いいえ

外堀を固める作業に入ろう。思い出の内容は重要ですか?

No. 男は思い出の内容に違和感を感じました。が、その特定は必要ないです。

いいえ

女が語った思い出は事実ですか?

No! 一部事実もありますが。

はい

男と女が「本当の夫婦」だったのですか?

Yes 男はこの女にプロポーズし、結婚しました。ミスリード注意

いいえ

「プロポーズしてくれた」とは、女が男にプロポーズしたということですか?

No 思い出の言い回しは妻視点ですので、男が女にプロポーズしました。

いいえ

思い出に欠落している部分はありますか?

No 決定的に欠落している部分はありません。

はい

男の見ている(聞いている)のは現実の風景ですか?

Yes 全て現実で起きている話です

はい

二人とも、人間ですか?

Yes 登場人物は全員人間です

いいえ

むしろ登場人物は1人だけですか?

No あと一人、女が出てきます。

はい

女は整形をしていますか?

Yesですが、していなくても成立しますので、重要ではないです。

はい

女は何か思い違いをしていますか?

Yesなのかな?女は勘違いをしているところがありました。

日時は重要ですか?

時間の経過という意味ならYes

もう一人の登場人物は、女と入れ替わりましたか?

入れ替わりYes ですが、この質問だとニュアンスが違います。

はい

誰か殺されましたか?

Yes ですが登場人物3人ではないです。死んだ人は重要ではありません。

はい

「お前は誰なんだ」この言葉は本物の妻に向けられたものですか?

Yesです

もう一人の女は結婚している女性にソックリですか?

21よりYes ですが、ソックリでなくとも成り立ちます

いいえ

二人の女は同じ記憶を持っていますか?

No

いいえ

記憶喪失 女のほうですか?

No! 23と合わせて考えてください。

いいえ

男は本当に死にましたか?

No!

はい

男は、記憶を失っている時に結婚をしましたか?

Yes!!

いいえ

男が死を選択したのは償いの為ですか?

No. 死ぬことにした理由は他の謎がとけていけば、自ずとわかると思います。

いいえ

男は記憶を失う前にも結婚しましたか?

No

いいえ

「その男は死ぬことにした」とは、男の記憶を消し去ったのですか?

No 死んだことにしました。

男は第二の人生を始めるため、精算の意味で死ぬことにしましたか?

YesNo そういう意味もあります

はい

男は妻の他に大事な人がいますか?

Yes! というより・・・

はい

仲直りした時のこと ←ここまで別の女との思い出ですか?

Yes!! さすがです

いいえ

別の女(本当の恋人)はもう死んでいる のですか?

No! 殺されかけましたが。

はい

男はエリーという恋人がいた。しかし記憶を失ってしまい、エリーのことを忘れてしまう。その事を知った海子は大好きな男をモノにするチャンスと思い、男と結婚した。しかし記憶が戻った男は恋人のエリーを思い出し、後悔した。までは合ってますか?

Yes.

はい

男は海子の家に遺書を残し、エリーの元へ行きましたか?

Yes! これ最後にしたかった。ちなみに男の名前はタカです。

はい

エリーはタカが記憶を失ったことを知っていましたか?

Yes.

いいえ

海子はタカと結婚する前に誰かと結婚していましたか?

No タカさん一筋です

いいえ

タカが記憶喪失になった原因の特定は必要ですか?

No

はい

タカは遺書を残し、海子の目の届かない所で自殺したとみせかけることによって、海子から逃げようとしました。

Yes 断定されたので、それでいきます。

はい

38より、海子はエリーを殺そうとしていましたか?

Yes!

はい

自殺のトリックは思いつけば誰でもできるものでしたか?

Yes 自殺のトリックは特定しなくていいですよー

はい

海子がエリーを殺そうとしたのは、タカが記憶を失ってからでしたか?

Yes.

はい

結局男はエリーのことを思い出した、つまり海子は何かを失敗してしまった?

Yes!

いいえ

喧嘩と仲直りは重要ですか?(ないと成立しませんか?)

No 全然いらないです

いいえ

エリーはとんでもなく遠くにいますか?(火星など)

No いつでも「お笑いって素敵(`・w・´)」にいます

はい

海子はエリーを監禁しましたか?

Yes 監禁しました 長期間ではありませんが。

はい

男は海子に告白などした覚えがなかった?

Yes プロポーズはしましたが

海子は男の記憶をまたなくそうと頭をなぐった?・・・男は海子の記憶をなくしたフリした?

どちらもNo 頭を打ち記憶を取り戻しました

はい

エリーのふりをしましたか?

Yes!

いいえ

タカはエリーを助け出しましたか?

No エリーが監禁されたのは記憶を失った直後です

はい

海子はエリーのふりをして、思い出を語ったけど、間違って語った思い出があり、それでTakaは違和感を感じて海子がエリーではないことに気付いたのであった。

Yesです。なぜ海子はタカとエリーの思い出を語れたのでしょうか?

はい

56 海子はエリーを監禁中、エリーからタカとの思い出を聞き出しましたか?

Yesです

いいえ

海子はエリーの親族でしたか?

No

はい

エリーはわざと間違った思い出を教えましたか?

Yes! その通りです

いいえ

タカはエリーのいる場所がわかったのですか?

No

海子が改名しましたか?

YesNo!改名ではなく・・・

海子はエリーの戸籍を買収し、あたかも自分がエリーであるように見せかけましたか?

買収No! もっと酷い行為です

核心今まではエリーのふりをしていたけど、さらに戸籍を奪って本物のエリーに変身した?

戸籍を奪うということでYES!!

答え

超長文注意
下の方に忙しい方向けにまとめ解説あります。
こんなの読んでられねぇ!って方はそちらへどうぞ。



タカとエリーは幸せな日々を送っていた。
共通の趣味で出会い、まるで幼馴染のように気が合う二人が
互いに惹かれ合い、恋に落ちるのに時間はかからなかった。

海子はそんな2人をずっと見ていた。
歪んだ恋心はいつしか、海子の中で狂気へと変化していった。


ある朝、タカは駅へと急いでいた。
想いと覚悟の詰まった紺色の小さな箱を大切に持ちながら。
はやる気持ちを抑えられず駆け出した瞬間、住宅街に甲高いブレーキ音が鳴り響く。
凍りついた空気の中、真紅に染まった指輪だけが、ころころと道路に転がった。


一命をとりとめたが、記憶を失った。
これでタカは私のものに!海子は狂喜し、エリーの殺害計画を立て始める。


薄暗く埃っぽい倉庫で目を覚ましたエリーは、自分の最期が迫っていることを直感で感じた。
ケモノのような殺意に満ちた目をした海子が自分を睨んでいたからだ。

海子は静かに、しかし有無を言わせぬ声で問いかける。

 タカと初めて会ったときのこと。
 初めてキスしたときのこと。
 告白されたときのこと。
 喧嘩したときのこと。
 仲直りしたときのこと。

あらゆることを問いただした。
エリーに抗う術はなく、ただ、タカの無事だけを祈った。


翌朝、一つの焼死体が見つかった。
海子の名が書かれた遺書とともに。

不幸にも、エリーは家族を早くに亡くしていた。
タカは誰にもエリーのことを紹介していなかった。

海子はエリーになり代わることに成功したのだ。
これで記憶を取り戻してもわかるはずがない。


タカは懸命に看病してくれる海子の言葉を信じた。
記憶をなくす前から海子は彼女だったのだと思い込んだのだ。

程なくして、指輪は海子のものになった。


そんなある日、風呂の掃除をしていると、
頭上からバスクリンが落ちてきて、その拍子に足を滑らせてしまった。

頭をしたたかに打ちつけたタカ。物音に気づいて風呂場に来た海子。
心配そうに声をかける海子には全く反応せず、焦点の合わぬ目を泳がせながら、
タカは取り戻した20年以上の記憶の海で漂っていた。
事故の前後の大きな隔たりを感じて、まるで今が2回目の人生であるかのような錯覚にとらわれる。

「お前はいったい誰なんだ?」

タカは思わず確証のない思いを呟いた。
海子はタカが記憶を取り戻したのだと気づく。
しかし、もう一度記憶を失ったと勘違いするフリをした。

「私はあなたの妻よ。」

海子は語る。

ケーキ教室で初めて出会ったこと。
公園の木陰で初めてキスをしたこと。
夜景の綺麗な丘で告白してくれたこと。
白身フライに醤油かソースかで大喧嘩をしたこと。
2人とも同じ時にケーキを買ってきて仲直りしようとしていたこと。

海子には自信があった。
名前も変えた。顔も変えた。行動も言葉遣いも。
反応のないタカを辛抱強く待った。


しかし、タカは確信を得た。こいつはエリーじゃない。
とにかく、今は騙されたフリをするべきだろう。

「ごめん…記憶が、記憶が戻ったみたい。」
「ほんとに!?良かった!!」
「ちょっと混乱してるから、一人にしてもらってもいいか?」
「…わかった。」

部屋に戻り、鍵を閉め、パソコンを開く。
2人の出会い、それはケーキ教室なんかじゃないはずだ。


ラテシンだ。2人の始まりはそこにある。
いつものチャットルームに入った。
なさとコウチャが反応したが、今はそんな場合じゃないんだ。

「今まで待たせてゴメン。明日あの日と同じ場所で待ってる。」

そう書き込むと履歴を消して、パソコンを閉じた。
生きててくれ。そう信じながら。


事故の日と同じ待ち合わせ場所で待つタカ。
電池がなくなるまでチャットルームをチェックしたが、エリーの更新はない。

日も沈み半ば諦めかけた頃、一人の近づいてくる女性を認めた。


数多の思い出が、フラッシュバックのように蘇る。
2人は目が合った。エリーが柔らかに微笑む。

嬉しさと驚きと怒り、そして悲しみが混ざった涙が目から溢れた。

「ごめん。」

タカはそれしか言えなかった。
エリーがあの日からどんな日々を送ってきたのか想像もつかない。

「やっと会えた…」

エリーが呟く。2人は静かに抱きしめ合い、泣いた。


エリーはすんでのところで逃げ出すことができたのだという。
困った海子は、自殺サイトを利用して、偽の遺体を作り出したようだ。
それを聞いたタカが静かな声で話す。
「逃げよう。」
「どうやって?」
「俺も死んだことにするんだ。」

3日後、タカは海の上にいた。
北海道へのフェリー。海に落ちればまず助からない。
自宅には遺書を置いてきた。

タカは港に着く前に、車両甲板へ急ぐ。
エリーの運転する車に乗り込み、身を隠しながらフェリーをあとにした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

都会の喧騒から離れた静かな街で2人は穏やかに暮らしている。
2人が出会った場所であり、再会できた場所、ラテシン。
チャットルーム「お笑いって素敵(`・w・´)」は今日も賑やかだ。




忙しい方向け解説
タカとエリーが付き合っていた。
海子はタカが好きだった。
海子はタカが記憶喪失になった時にエリーになり代わる計画を立てた。
エリーを海子の遺体として処理し、自分がエリーになるというもの。
それが成功し、二人は結婚。
その後、タカが記憶を取り戻す。(問題文)
出会い方に関してエリーが嘘をついていたから、タカは別人であることに気づくことができた。
エリーと再会したタカ。
自身も自殺したことにして海子から逃げた。
そして2人は平和に暮らしている。

— 元自信作

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