ウミガメのスープ

愛を選んだ男

作者: ナル子

彼は、それまで情けない男だった。
魔物に勝つ方法は知っていたのに、
大切な人を守ることを忘れていた。
「ごめんな」
殺風景な部屋で、彼は言った。
彼は大切な人のために、すべてを捨てる決意をしたのだ。

――そして・・・

「二人で頑張るから・・・。見守っててね」
写真の中の彼は、笑っているような気がした。

補完してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

彼は死にましたか?

ノー。誰も死にませんが…

彼、大切な人の他に登場人物はいますか?

ノー

大切な人は生きていますか?

イエス。

一行目の彼と六行目の彼と九行目の彼は同一人物ですか?

一行目と六行目は同じで、九行目は違います。

大切な人=九行目の彼ですか?

ノー。登場人物は一行目の彼と大切な人の二人です。九行目の彼は写真のみ登場します。

「二人で頑張るから・・・。見守っててね」とは一行目の彼と大切な人の二人ですか?

イエス。

序盤の舞台は分娩室ですか?

ノーです

参加させていただきます

イエス!!

二人で頑張るのはオンラインゲームですか?

ノーです。ゲームは一行目の彼しかしていません。

すべてを捨てる、とは、もうオンラインゲームをしない、ということですか?

イエス!!

大切な人とは母親ですか?

イエス!!!!

核心写真の中の彼、とは死んだ父親で、男は母親のために、ゲームを止めて働こうとしている、であってますか!?

イエス。解説行きますねー

答え

MMORPGが彼の全て、彼の生きる世界だった。見 たくない現実はそこにはない。彼にとって素晴 らしいものだけがそこにある。
彼は所謂廃人プレイヤーで、ゲームでもそれなりに名が売れていた。

ある日、彼の母が病に倒れた。 いつも置いてあった食事が見当たらず、久しぶりに部屋を出たところで倒れている彼女を発見 した。病院にて検査を受け、疲労によるものだ と判明した。
「ごめん、ごめんな、母さん」
謝る彼に母は言う。
「ご飯はちゃんと食べるのよ。私はお父さんに 貴方のことを頼まれているんだからね、何か あったら恥ずかしくて死にきれないわ」
彼の父は幼い頃に他界している。
それによって 現実から目をそらし、仮想の世界に逃避したの だ。

無言で、彼は細くなった母の手を握る。どうしたの、と笑う母は、想像よりも年をとっていた。

(最後に顔見たの、いつだっけ・・・)

(母さんを頼むって、言われてたのにな・・・)

彼はそれまでの世界を捨てることにした。 自分はこっちで、現実で生きるのだと決めた。
「母さんと二人で頑張るから・・・。見守っててね、父さん」
彼の眼差しは真っ直ぐだ。
それを受ける写真の中の無愛想な顔が、すこし 笑っているような気がした。
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