ウミガメのスープ

死して屍拾うものなし

作者: ゆきも

山の中で動物に引っ掻かれた傷や、爪で突き刺されたような傷を負った男が息絶えていた。多くの人はこの事実を知っているが、しかし誰もそれを通報することはないし、弔う者もいない。
状況を補完してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

男は生身の人間でしたか?

Yes

いいえ

すでに土葬されているからですか?

No

?

この質問文は「現代」でも通用しますか?

多分No!

いいえ

男は事故死ですか?

No!

いいえ

息絶えていた男は何らかの遺言を残していましたか?

No

いいえ

息絶えていた男は大昔に死んでおり、今更それを事件として扱う必要が無いからですか?

No、それも確かに面白いですね!

はい

多くの人、とは山の近くの住人の方ですか?

Yes!

いいえ

男が人形だからですか?

No

いいえ

周囲が未曾有の災害に遭っており、通報や弔いの余裕がないほどの世紀末状態ですか?

No、ヒャッハー!水だ水だァー!!

いいえ

猛獣のいる山の中へ放すという死刑制度がある国で、男は処刑として殺されたからですか?

No

いいえ

息絶えていた男がだれでも成立しますか?

No!

いいえ

発見した人は警察関係者ですか?

No!警察関係者では成立しません!

いいえ

山の神への生け贄ですか?

No

△

男は多くの人と知り合いですか?

YesNo!多くの人に知られていますが、知り合いというよりは…

はい

男の死因は重要ですか?

Yes!

△

死因は獣による傷が原因ですか?

YesNo!死因は傷ですが、普通はこの動物を獣とは呼びません

はい

多くの人が共謀して男を殺したのですか?

Yes!!

いいえ

非現実要素はありますか?

No

いいえ

男は生贄ですか?

No

はい

"多くの人"の中に通報されてしまうと困る人間はいますか?

Yes!恐らく困るのは…

はい

核心男は山の近くの人間たちに殺され、犯人たちは当然それを通報したりしない、ですか?

Yes!!

★
いいえ

山の近くの住人たちは男を食べるために殺しましたか?

No、カニバりはしません

いいえ

男は犯罪者でしたか?

No

はい

この質問文の世界に通報を受け付ける機関自体は存在しますか?

Yes、あるでしょう

いいえ

男は死んだ後に生き返ることはありますか?

No

いいえ

その男は動物を扱った仕事(動物園の飼育員やサーカス団とか)をしていたとか?

No

いいえ

参加します。よろしくお願いします。

No

はい

爪で突き刺されたような傷、は山の近くの住人たちがつけた傷ですか?

Yes!ただし直接手を下したのは一人です

いいえ

男は死んだ後、山近くの住人達の信仰の対象になりますか?

No

△

山近くの住人達の中に農家の方はいますか?

YesNo!犯人一人ではなく…

いいえ

男は何かの悪行で有名であり、住人たちに恨まれていましたか?

NoYes、むしろ悪いのは…

?

男は刃物で殺されましたか?

うーん…ちょっと明確な定義がわからないんですが、刃物ではないと思います

いいえ

山の住人達は罠や飛び道具を用いて間接的に傷をつけましたか?

No

はい

核心山の人間は組織ぐるみで悪事を行い、反目した男を殺しましたか?

Yes!!

★
いいえ

山の住人達は男と誰かを殺し合わせましたか?

No

はい

山の住人は悪事を働いていましたか?

Yes!村長が悪人でした

いいえ

山の住人達は山賊で、裕福そうな男を殺して金品を奪いましたか?

No

はい

犯行現場の特定は回答に重要ですか?

Yes!解説の中ではわりと重要です

いいえ

直接手を下したのは村長ですか?

No!村長は指示を出しただけです

はい

男は村長ともめごとを起こしたから憎まれ殺されましたか?

Yes!揉め事を起こした結果…

いいえ

村長が村人たちにに提案した悪事は村人にとっても収益があり、多くの村人は賛成したが、反対した男だけが村長に殺され、他の村人は見て見ぬ振りをした、ですか?

No

いいえ

男は村の外から来た人ですか?

No、村の住人でした

答え

ある山奥の村に、村長の不正を告発してからというもの、村全体から差別を受けているカメオという男がいた。カメオは村の人々から疎まれながら、細々と畑仕事をしながら暮らしていた。
さて、そんなカメオが呼ばれようはずもない村内会議。ある日、村長からこんな意見が出た。

「あの男を始末してしまおう」

カメオの畑の近くに自分の農場を持つラテオに白羽の矢が立った。なんとかしてカメオを殺すようにと。
「カメオを誘い出して、なんとか殺すんだ。お前なら家も持ち土地も近い。ラテオが呼び出すのが最も自然に見えるだろう」
カメオと家が近いというだけで殺害を押し付けられることとなったラテオはもちろん気が進まなかったが、引き受けなければ自分が迫害されるかもしれないと思い殺害を承諾した。

数日後、土砂降りの雨の翌日にラテオはこんな口実でカメオを山に誘い出した。

「昨日は大雨が降ったろう。どうだ、一緒に土地の様子を見に行こうじゃないか」

普段避けられているカメオは久しぶりに人に罵倒以外の言葉を受け、喜んで同行した。カメオの先を歩くラテオが重い表情をしていることも、これから自分が殺されることも、カメオは何も知らない。

ラテオの農場の入り口にたどり着くと、ラテオは
「少し様子を見てくるから、お前は自分の畑を先に見に行っててくれ」
とカメオを送り出した。わかった、と歩き出したカメオ。ラテオは農場に入ってすぐの場所に用意しておいたピッチフォークを掴んで、背を向けたカメオに叫んだ。

「カメオ、済まないが死んでくれ!」

声をかけられ振り返ったカメオに、ラテオは鋭利なピッチフォークを振り下ろす。袈裟懸けに切りつけられ、カメオは崩れ落ちるように地に伏せった。ラテオはその背にフォークをさらに数度突き刺して、完全に絶命させた。カメオが死んでいることを確認した後、遺体を少し離れた林の中に移動させ、凶器のフォークを証拠として持ったまま山を降りて村長の家を訪れた。
村長はラテオの証言した場所に遣いをやってカメオの死を確認させ、ラテオのフォークにこびりついた血を改めて眺めてからこう言った。

「これでこの村も安泰だ。幸いラテオが死体を移動させてくれたおかげで、死肉もじき獣の餌になるだろう。よくやってくれた」


山奥の村のさらに奥まった場所、歩道からも離れた藪の中に転がる死体が一つ。獣に啄まれ、やがてただの骨と化す。
墓も弔いもなく無惨に殺されたカメオの魂は、果たして村を呪わずにいられるだろうか?


解説:差別(村八分)を受けている男が呼び出されて計画的に殺されたので、誰も男の死を悲しまないし、通報も弔いもしない

— お付き合いありがとうございました

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