ウミガメのスープ

Please, catch this my…

作者: 蛇目

作詞も作曲もできる世界一のミュージシャンを目指していた彼は、
たった一人練習を見守ってくれていた彼女に告白した日、
彼女が彼の言葉を受け取ってくれたあの日から、

小説家になることにした。

どうしてだろう?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

彼はミュージシャンとの兼業ではなく、小説家だけになりましたか?

はい。

はい

愛の告白でしたか?

はい。

はい

彼女は人間ですか?

はい。

2より、彼女は彼の愛の告白に「はい」という返事の他に彼に何かを伝えましたか?

はいいいえ。そもそも「はい」とは…

いいえ

彼はミュージシャンは目指していて未熟だが、小説家ならすぐに成功しますか?

いいえ。

いいえ

思いを伝えるのに歌詞では短すぎましたか?

いいえ。しかし重要な考え。

いいえ

手が使えなくなったので音楽活動はやめましたか?

いいえ。

いいえ

お義父様がミュージシャンでは結婚を認めてくれないのですか?

いいえ。

いいえ

母体への影響を考えてシットやファッキンを使うデスメタを卒業し我が子に絵本を描き続けますか?

いいえ。

いいえ

告白のセリフが歌詞にできそうなくらい抽象的なものだったのに彼女にきちんと伝わったため、自分の文才に気づきましたか?

いいえ。しかし才能というのは重要な考え。

彼女は読書家なので小説の方が読んでくれますか?

前半は重要でないが、後半ははい。

彼女は耳が聞こえないので伝えるには文字しかないですか?

前半はい。後半ではミュージシャンを目指さない理由にならない。

彼女は耳が聞こえないのでミュージシャンでは彼女のための曲を作れないですか?

前半はい。上記参照。

いいえ

男がどんなに思いを込めたメロディーでも音符だとドレミファソラシドしか伝えられないので小説家になり点字にしますか?

いいえ。

いいえ

「彼の言葉を受け取ってくれた」とは、「彼女が彼の告白を聞き、OKした」と言い換えて成立しますか?

いいえ。

ミュージシャンから小説家への転身は告白の後に彼女が言った言葉が要因ですか?

はいいいえ。彼女が伝えてくれたことに原因がありました。

いいえ

彼は彼女が耳が聞こえないことを告白するまでに知っていましたか?

いいえ。

はい

愛の告白は彼が作詞作曲した歌でしましたか?

はい。

一人練習を見守っててくれた彼女に歌で告白をしたが、実は耳が聞こえないことをその場で知り、一番に聞いてほしい彼女に伝わらないなら文字で伝えることのできる小説家になろうと考えましたか?

前半はい。後半は12、13参照。

はい

彼女には彼の告白は伝わりましたか?

はいで。伝えました。

はい

彼は健常者ですか?

はい。

はい

核心今まで見守っていた彼女に誉められていたので、自分には才能があると信じていましたが、実は彼女には曲は聞こえていないと知ったので才能があるのは文章の方だとわかったからですか?

はいで。重要なとこ抑えてるので解説だします。

いいえ

彼は彼女に想いを伝えるために小説家へ転身しましたか?

いいえ。

彼は小説家として直ぐにデビューできるほどの文才はありますか?

重要ではありません。

いいえ

彼女の耳が聞こえなくなった為音楽の力ではなく文章の力で彼女へ再び愛を伝えようとしましたか?

いいえ。

いいえ

告白した日と受け取った日は別日ですか?

いいえで。

答え

いつも彼は公園でギターを奏でて歌っていた。
曲も詞も、自分で作った自分の歌。
いつか世界に名をはせるミュージシャンになるのだと信じ、日夜練習に励んでいた。
しかし彼の歌は理解されず、近所迷惑だと公園の利用者から苦情が来ていた。

けれど彼がその公園で歌うのをやめなかったのはひとえに彼女がいたからだ。
いつも彼女が座るベンチの前だ彼は歌う。
彼女は彼にうるさいと言わない。音程がどうのと知ったかぶりのアドバイスなんかもしない。
正真正銘自分の歌を気に入ってくれる理解者と考えた彼は、彼女に歌で告白することにしたのだ。

彼女を思って作ったのは、いつものハードなロックではなく、甘いバラード調の愛の歌。
それを聞いた彼女は彼の気持ちを受け入れてくれる…はずだった。

しかし現実はどうだ。
いくら音を、言葉を奏でても、彼女の反応は変わらない。ニコニコとみているだけ。

もしかして伝わっていないのでは?
そう思って今度は彼女の目の前に行き、大事な愛の言葉だけを歌って見せた。
彼女は困ったように首を振る。

ダメですかーっ。
諦めかけたその時、彼女は彼にジェスチャーをして見せた。
自分の耳をトントンと叩き、そして手で×を作る。

耳が、聞こえないのか。
しかしこれでは歌を贈ることはできない。
落ち込んだ彼に彼女はスマホを見せた。
「ずっと、歌っていうものに憧れていたの」
聞こえないから。

そんなのは、悲しい。
彼は大急ぎで自分の作った歌の歌詞をスマホに打ち込み彼女に見せた。
それを見た彼女はふんわりと笑い、
「すてきなことばね」
と伝えてくれた。
想いは届いた。

しかしところで彼は気づく。
あれ?俺って音楽の才能ないんじゃね?
だってみんなにうるさい、音痴だって言われ続けてたし、
唯一聞いてくれてたと思った彼女には聞こえてなかったわけだし。

それでもまあ、彼女に褒めてもらった言葉は捨てきれず、小説家を目指すことにしたのである。



【要約】
唯一彼が歌うのを見ていてくれる彼女に恋をした彼は、歌で彼女に告白したのだが、耳の聞こえない彼女には届かなかった。
しかし彼女は筆談で示した彼の書いた詩をほめて受け取ってくれた。
ところで彼の曲を受け入れてくれる人が誰もいなかったことに気づいた彼は、曲を諦め文章一本、小説家の道を歩くことにしたのである。
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