ウミガメのスープ

ステイガーの日本食歩記6

作者: 長串望

女たちはいつもより遠くに働きに出かけたのだが、それを邪魔する奴らがいた。
しつこく追い掛け回して家までついてきたそいつら。
近寄るなと警告したものの、まるで気にも留めない不遜な連中。
しかたなく皆で追い払おうとしたのだが、なんと火を放たれた。
あまりの暴虐に混乱しているうちに女は煙にまかれ、みんなも次々と倒れていく。
女が目を覚ました時、家は崩れ家族は散り散り、何もかも失っていた。


最初から乗り気ではなかったのだ。
目の前の光景に戸惑い、ため息を一つ。
しかし抑えきれない期待があるのも確かだった。


状況を補完してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

女たちは食材ですか?

YES 女たちは食材でした。

いいえ

私たちにとって一般的な食材ですか?

NO 多くの日本人にとってあまり一般的とは言えない食材でした。

いいえ

場所は厨房ですか?

NO 場所は厨房ではありませんでした。

その「女」だけが残されたということですか?

おおむねYES 多くのの家族は食材にされましたが、「女」の他にも残された者はいたようです。そして残されたことに深い意味はありません。

はい

女たちは動物でしたか?

YES 動物界の生き物でした。

はい

女たちは全て同類のもの(私たちが同じものと認識するもの)ですか?

YES 女たちは同類でした。少なくとも働きに出ている女たちは全て同じ姿でした。

いいえ

女たちは蜂の子ですか?

NO 働きに出ていた女たちは「蜂の子」ではありませんでしたが……。

いいえ

「奴ら」の目的は女ですか?

NO 奴らの直接の目的は女たちが守っているものでした。まあ奪う際に家の中の女たちも連れていかれましたので、女たちも含むと言えますが。

いいえ

蜂蜜ですか?

NO 目的は蜂蜜ではありませんでした。ということは。

はい

「乗り気ではなかった」のは女たちではない者ですか?

YES 視点が別の誰かの者に切り替わっていたのでした。

はい

とりあえず、女たちは蜂ですね?

YES 女たちは蜂でした。食べ物を取りに出かけていたのでしょう。

はい

蜂の巣関係ありますか?

YES 蜂の巣は関係ありました。

はい

蜂の子は飛べないですよね^^; とりあえず、「不遜な連中」とは、火を放った人間ですか?

YES 不遜な連中とは火を放った人間でした。

はい

「最初から乗り気ではなかった」は、元々そんなものを食べる気はなかった、「抑えられない期待」は、未知の味覚に対する期待、ですか?

YES ステイガー視点でした。食道楽の彼があんまり食指が動かないものだったのでしょう。それでも期待が抑えられないのは食道楽のさがと言ったところでしょうか。

いいえ

ローヤルゼリーは関係ありますか?

NO ローヤルゼリーは関係ありませんでした。もしかしたらついでにとれたかもしれませんが。

いいえ

蜂の巣自体を食べますか?

NO 蜂の巣自体は食べませんでした。美味しかったら食べてみたいですね。

はい

もしくは、7の質問の仕方が悪く、「女たち」ではなく、「ステイガーさんが食べることになる目的物」が蜂の子ですか?

YES 1、7及び8の回答で惑わされたかもしれませんが、メインの目的物は「蜂の子」でした。

はい

核心ステイガーは蜂の巣を燻し、働き蜂が気絶?している間に食材獲得。そしていざ! ですか?

YES 概ねその通りです。しかし違うところもあります。解答に参りましょう。

答え

変わったもの食わせてやる。
食道楽の上司に誘われて、のこのこついて行ったのが悪かった。

食道楽の同僚たちと連れだって向かったのは上司の田舎。
カエルの肉を餌におびき寄せたのはなんとスズメバチ。

餌につけた白い綿を目印に、追いかけること三十分。
ついに見つけた蜂の巣だが、またなんともでかい。
そして怖い。
ぶんぶんかちかちと飛び回る蜂たち。
しかし上司もなれたもので、防護服に身を包んで平気で突撃。
腰の引けた部下たちをしり目にマッチを擦り、煙幕に火をつけた。

もくもくと立ち上る煙に蜂たちはやがてバタバタと落ちていく。

蜂が気絶している間に全員で巣を掘り出し、手に入れたのは「はちのこ」。

変わっている。
確かに変わったものだ。
しかし、これは………。

ユダヤ圏でイカに手を出したステイガーも、さすがにこれは、引く。
何せ見た目がはっきりと虫だ。
しかも成虫や蛹も交じっている。

ざらざらと並べられた虫の姿に思わずため息を一つ。
しかし好奇心と食欲が抑えられない食道楽の悲しいさがよ。

_____________________
お疲れ様でした。
ステイガーの日本食歩記6~はちのこ編~、如何でしたでしょうか?

大事な答えを守るため、小粒のナゾが二重に守ります。
しかし棘も毒もはないのでご安心を。

女たちが何者か、皆さんはすぐに分かったようですね。
でもこの時点では蜂蜜と思う方も多かったかもしれませんね。
蜂の巣に住むのが成虫だけではないことに気付けばこの変わった食材に気付いたことでしょう。

二つの視点からの描写はあからさますぎたでしょうか。
しかしこれが似通った文体であれば難易度は一つ桁が変わります。

もともとあまり身近ではない蜂捕り。
蜂たちを黙らせる手段こそが最大の謎だったかもしれません。
火を放てば全て焼け死んでしまう→火をつけたのは巣ではない。
このナゾはどなたも言及されませんでしたので割愛させていただきました。

少し風変わりな品でしたがいかがでしたでしょうか?

それではまたお会いいたしましょう。

— 女たちの悲劇。難易度は中。

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