ウミガメのスープ

生贄の台座

作者: 長串望

男は耐えられなかった。
やるしかなかったのだ。
男はわずかに震える手でマッチを擦った。

火はじりじりと熱を増し、彼女の体は焼かれていく。
彼女のお腹には子供もいるというのに……。

コトが終わった後、男はどこかほろ苦い感覚を覚えていた。
そしてそれに掻き立てられるような、得も言われぬ快感……。

杯に残った酒を飲み干すと、それさえも洗い流されていった。


一体何があったのだろう? 状況を補完してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

男と彼女は恋人同士でしたか?

NO 男と彼女は恋人同士ではありませんでした。

火あぶりですか?

YES 彼女が火であぶられたのは確かです。が、魔女狩りをイメージしておいでであれば、NOです。

はい

核心彼女は子持ちシシャモですか?

YES 彼女は子持ちシシャモでした。それでは解説に参りましょう。

いいえ

彼女は人間ですか?

NO 彼女は人間ではありませんでした。

はい

ほろ苦い感覚=焦げた部分の苦い味、ですか?

YES 焼いた魚には付き物の苦みです。あれがないと物足りないですね。

答え

父親に勘当され、居場所もなくしたユダヤ教徒ステイガー。
こうなりゃいっそ、ユダヤ教をやめちまおう。
そしてジャポンへ行ってイカを食おう。
不信心極まりない男である。

日本で過ごして早三年。
イカ以外にもうまいものがたくさんあることを知った。

そうだ、もう耐えられない。
異国の酒でほろ酔い気分のステイガー、ふらりふらりとベランダへ。
七輪に子持ちシシャモを並べて、二本にも三本にも増えるマッチを擦った。

子持ちシシャモはぱちぱち炙られた。
お腹にぎっしり詰まった卵たちのうまさを思い出して生唾一つ。

むしゃりむしゃりとシシャモをほおばると、
焼いた魚特有のほろ苦さと、そしてたまらないうまさが駆け抜ける。

そこに日本酒をきゅーっ……。

くはっ、たまらない。

変な後味も残さず、さっぱりとした酒の味。
今日もうまいものを地に満たしてくれた神に感謝するのだった。


____________________
お疲れ様でした。
生贄の台座改めステイガーの日本食歩記~子持ちシシャモ編~、如何でしたでしょうか?

問題自体は極めてシンプルに、甘塩程度のミスリードで焼き上げました。

説明すべきミスリードはありません。

食べ慣れた皆様には、一口二口で完食いただけたようですね。

それではまたお会いいたしましょう。

— 子持ちの彼女を焼いてしまう話。難易度は下。

保存しました

参加者に解説を表示中。各自が封を開けます。

💬 参加者チャット

この問題、気に入りましたか?

📺 配信・対面での出題にご利用いただけます。ご利用のルール(出典・改変について)