神をも恐れぬ悪党ども
生存者のいなくなった空の家々を、滅亡の原因である数人の盗賊が家探しして金品をありったけ袋へ詰めていく。
「あいつら最後まで神なんてもんに縋りながら死んでいったんだろうなぁ、ざまぁない。
結局最後にアテになるのは人間よ、自分自身の力よ!」
死者を嘲り、盗賊の頭である男は高笑いをあたりに響かせた。
さて。この村は老若男女全て合わせて100と少しを数える人々が暮らしていた。
それに対して盗賊は数人。数倍の人数差を殺し尽すというのは普通に考えれば容易ではない。
盗賊たちはいかにして、大量殺戮の大罪を犯してのけたのだろうか?
過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。
盗賊は強力な武器を持っていましたか?
No!
盗賊たちが村人を殺しましたか?
Yes! 問題文にもあるように、村が滅んだ原因は盗賊たちにあります
無双ゲーの世界ですか?
No! ボタン1つで爽快アクションではありません
村人は決まった日時に決まった場所に集まる習慣がありましたか?
Yes!! その通り!重要です!
村人の死は災害が関係しますか?
No!
食料危機につきカニバリますか?(゚Д゚)
No! カニバリません!
井戸に毒を混ぜて一網打尽ですか?
No 毒殺ではありません
水源に毒を混入しましたか?
No 毒殺ではありません
盗賊達は直接、村人を殺しましたか?
No! 村人そのものに手をかけたわけではありません!
4より、神への礼拝に村全体が集まり、お祈り中に焼き討ちですか?
Yes!!! そこまで正解です! あとは何故抵抗・逃走無く全滅したかを明かしてください!
村の御神体を放射能を放つ廃棄物と入れ替えましたか?
No! 放射能は出ないんですなあ・・・
教会に集まっていましたか?
Yes!! その時村人は全て教会に集まり礼拝を行っていました!
村人を閉じ込めましたか?
Yes!!
10 神の偶像を人質にとりましたか?
No 盗賊は教会の中に1歩も足を踏み入れていませんでした
10より、全員が目をつぶりお祈りしていたので、火がまわるまで気付きませんでしたか?
maa
盗賊は神の言葉を代弁しましたか?
No
12、13より、唯一の出入口をふさいでいましたか?
Yes! 正規の扉はカンヌキで塞いで逃げられないようにして火をつけました
協会に集まった隙に出入り口を封鎖して火をつけるファラリスの牡牛作戦ですか?
Yes!
村人は敬虔な信者でしたか?
Yes!! とても敬虔な信者でした!
心頭滅却すれば火もまた涼しとお坊さんは言った手前にみんな熱さを我慢しましたか?
No! 精神論じゃ焼死は回避できないよお坊さん!
神殿を壊すしかなかったが敬虔な信者である彼らにはできませんでしたか?
ほぼYesなんですがすごく惜しい!神殿というよりはもう少しピンポイントな「ある物」を壊す決心がつきませんでした!
教義で物を壊すことが禁止されていますか?
No! 教義が逃走を阻んだわけではありませんでした
神のシンボルを置いて逃げるなんて言語道断でしたか?
No!
教会のガラスには神がモチーフにされているので割ることが出来なかったんですか?
Yes!!! 窓ガラスは神を描いたステンドグラスだったので割れませんでした!!
教会のガラスには神がモチーフにされているので割ることが出来なかったんですか?
Yes!
建物を壊せるような鈍器が神仏しかありませんでしたか?
No! 偶像クラッシュしません!
ステンドガラスや絵画は重要ですか?
Yes!! ステンドグラスが重要でした!
神をモチーフにしたスタンドガラスを割ることが出来ずに村人は全員焼け死んでしまったんですか?
Yes!! 敬虔な信者であった村人はたとえステンドグラスであっても神を壊すという行為に踏み切れませんでした!
核心まとめると、教会への礼拝に全員が集まったのを見計らって入り口をふさいで焼き討ちにし、村人は脱出しようにも神が描かれたステンドグラスを壊すことができず、全滅しましたか?
Yes!! まとめていただきありがとうございました、正解です!解説に移らせていただきます!
核心盗賊は村人が教会に集まったところで出入り口をふさいで火を放ち、敬虔な信者である村人たちはステンドグラスを割っての脱出に踏み切れず全滅してしまいましたか?
Yes!!! まとめていただきありがとうございました、正解です!
答え
その時を見計らい盗賊たちは村人を教会の中に閉じ込めて火を放っていっぺんにまとめて殺した。
教会であったために、封鎖された扉を諦め窓から逃げようとしたところ、
神を描いたステンドグラスを割らねばならず信仰が厚かったのが災いして割る決心がつかないまま村人は全滅してしまった。
この村の者たちは残らず敬虔な神の信者であった。
毎日欠かさず神に祈りを捧げ、定期的に教会へ集まって礼拝や儀式を執り行うなど、信仰のためには無尽蔵に労力と時間を捧げて惜しくないほど、
村の人々は神を信じ心の拠り所としていたのである。
その日の夜も教会に村人たちが顔を揃え、静かに神に祈りを捧げていた。
敬虔な村人全てが建物内に収まるほどの、村の規模にはいささか不釣り合いとも言えるくらい立派な教会。
その中に村人を外からカンヌキなりで封じて閉じ込めてしまえば、後はとても簡単だった。
教会のまわりに油を撒き火をつけ、中身を蒸し焼きにしていく。
しばらく経つと中からは自体に気が付いて慌てふためき悲鳴を上げる村人たちの声が聞こえた。
正規の入口は盗賊たちが塞いだので中からは開けられない。ならば窓はどうか?それも無理である。
教会の窓はステンドグラスで、1枚の例外もなく神の御姿をその中に描いていた。
命の危機であっても、敬虔なる信徒が手ずから割って神の姿を崩すのは神への冒涜であるように思われた。ゆえに窓に手出しはできなかったのである。
村人たちに取れる手段はもはや無く、悲痛な叫び声を喉から絞り出しながら神の救いの奇跡に縋るより他に無かった。
やがて人間の声は少なくなっていき、教会が燃え尽きると、村はすっかり静寂に包まれた。
「お行儀よく皆揃って神なんてもん信じたから全滅だ、皮肉なもんだねー。
おかげで俺たちゃ楽して大儲けよ、ウッハウハだぜ!」
村から盗んだ酒をラッパ飲みすると、下衆を絵にかいたような笑みで頭の男は空を仰いだ。
「俺たちみたいな輩に天罰ひとつ落ちてきやしねぇんだ。
祈る暇があったら自分の手足使って良い暮らしを勝ち取る方が賢いやね」
神がこれほど怠慢であるならば、どれほど悪行に手を染めようが怖いものはあんまりない、と男は思っていた。
空になった酒瓶を焼け跡に放り投げると、盗賊たちは次の得物を求めて何処かへと去って行った。
おしまい。
— 天罰は在るや無しや。 28杯目
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