ウミガメのスープ

《ロンリの罠・番外編》猛毒クライシス

作者: まぴばゆ

※この問題は牛削りさんの【《ロンリの罠・第一講》牛乳ラビリンス】http://sui-hei.net/mondai/show/19899の後の話です。


「おーい、佐藤!ちょっと聞いてくれよ」
「おお久松。どうしたんだ?」
「この間『ロンリ学』の授業で”ロンリの罠”というのを学んだんだけどな、それが凄く面白くてさ」
「ロンリの罠?」
「ああ。筋道だてて話しているつもりでも、論理的に正しくないということは多々ある。それを"ロンリの罠"っていうんだ。これは先生の受け売りなんだけどな」
「へー。そんなのがあるのか」
「ああ。例を出すからちょっと考えてみてくれよ」


(A)
男は、よく育つが致死性の毒を持つ植物kを育てることにした。
育ったら自分で食べるつもりである。
男は何故kを育てようと思ったのだろうか。


「自殺するためかな?」
「はは、論理的じゃないねえ」
「なんだと」
「まあ怒るなよ。こんな条件を加えてみよう」


(B)
植物kの果実には致死性の毒がある。


「ん? この条件で何が変わるんだ」
「わからないか? (A)では、植物kのどこに毒があるかは言明していないんだ」
「あ、そうか。果実には毒があるけど、茎や葉は無害かもしれないのか」
「そう。そして男は毒のない茎や葉を食べるつもりなのかもしれない。つまり、自殺と判断するのは早計だということさ」
「じゃ、じゃあ、これならどうだ」


(C)
男は、植物kを育てることにした。
植物kはよく育ち、果実には致死性の毒がある。
男は、植物kが育ったら自分でその果実を食べるつもりである。
男は何故kを育てようと思ったのだろうか。


「これなら、間違いなく自殺のためだろう」
「甘いな。残念ながらこれも想定内さ。実はこれ、実際にあった話を元に作っていて、状況もほぼ(C)そのものなんだ。だが男は服毒自殺の為にkを育てていたわけじゃない」
「ええ!?」
「これがロンリの罠だよ。真相がわかるかい?」
「うーん、男はそれ以外に食えるものを育てていたのか?」
「いや、kだけだ。ついでに言うと、この土地でk以外の植物を育てることは可能だ」
「それなのに自殺じゃない……わからん、降参だ」


降参してしまった佐藤のあとを引き継ぎ、ロンリの罠を回避しつつ(C)に回答せよ。

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SP牛削りさんです。SP&出題許可ありがとうございます。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

男は果実の毒を抜く手段を知っていますか?

yes!

いいえ

男は死にますか?

no!

いいえ

果実に含まれる毒の分量は関係しますか?

no!

はい

男はkの果実が致死性の毒を持つことを知っていますか?

yes!

いいえ

アリにとっては致死性の毒でも、男にとってはたいした毒ではないので、その果物が大好きな男はその果物を育てようと思ったのですか?

no! ですが非常に惜しい!

いいえ

遅効性の毒ですか?

no! 重要ではありません。

いいえ

男が食べる瞬間、果実は致死性の毒を持っていますか?

no!

いいえ

果実の一部に毒性が有り、男は果実の毒がない部分のみを食べますか?

no!

いいえ

男は本の知識より自分の経験を重視するタイプなので実際に食べて本当に果実に毒が存在するか確かめますか?

no!

いいえ

男は、果実に毒がある事を知らずに、その植物を育てようとしていますか?

no!

はい

1毒を抜いて食べますか?

yes!

いいえ

男の職業は重要ですか?

no!

はい

8タネを抜けば無問題ですか?

yes? 毒を抜けば問題ありません。

いいえ

毒はあるが毒を取り除く方法を知っており、手間がかかるのを差し引いても味が美味しいため、男はその果物を食べるためにその植物を育てますか?

no!! 5の惜しい部分はそこではありません!

はい

「よく育つ」ことは重要ですか?

yes ですがよく育ち無害な植物を育てることもできます。

いいえ

植物kの毒性は人間に対するものではなく、人体には無害なので普通に食べれますか?

no!! ですが…

いいえ

男はkの品種改良を研究し、成功の果実を噛み締めますか?

no!

いいえ

果実は成長の途中で無害なレベルまで毒が減りますか?

no!! それでは成り立ちません!

はい

毒が溶出するような調理の仕方があって、それをしないで食べれば問題ありませんか?

yes? 毒抜きをすれば問題ありません

いいえ

毒はあるが、男には効かない毒なので、男はその果物が食べられますか?

no!! 男にも効きます!

はい

核心自分は毒抜きができるが、虫にとっては毒で、よい虫除けになるために育てますか?

yes!! その通りです!

はい

そもそもその果実を、未加工で食べることはありえませんか?

yes!

いいえ

男は毒があるからこそその植物を食べますか?

no!

いいえ

子供にとっては致死性だが、果実が育って実をつける頃には男の体も大きくなるので、大丈夫ですか?

no!

いいえ

その果物の毒の抜き方を知っているのは男だけなので、毒のある果実を盗み食いされる心配がなく独り占めできるので、その植物を育てますか?

no! ですが惜しい要素があります。

答え

「モデルにしている植物はキャッサバといって、タピオカの原料にもなる芋の一種なんだ」
「タピオカ? 毒なんかないじゃんか」
「元々はあったんだよ。加工の過程で毒抜きをしているんだ」
「毒抜き? なんかずるくないかそれ。全然納得できないぞ」
「まあ待て。設問は、"男がkを育てている理由とは"だっただろ? 『毒抜きすれば食えるから』ではまだ半分だ。食えればいいなら、元々毒のない植物を育てればいいんだから」
「確かに……」
「加工後は毒が抜けているが、栽培中は致死性の毒がある。こんな植物を育てるメリットってなんだろうね?」
「うーん……」
「毒があるよわかっている植物を、君は食おうと思うかい?」
「まさか」
「当然だね。それは誰だって同じさ。俺も、この話の男も、それから野生の草食動物も」
「あっ!」
「わかったかい? 男がkを育てる理由」
「栽培中に、動物に荒らされないため……?」
「そう、それが真相さ。どうだい論理学、面白いだろう」
「おう、すげえ面白い! もうちょっと話聞かせてくれよ!」
「よし、じゃあカフェでも行こう」
「おごるよ。何がいい?」
「タピオカミルクティー」



【要約解説】
kは毒抜きをすれば食べられる。
元々は有毒の植物なので、野生動物に食い荒らされる心配がない。
上記理由から、高い収穫率が見込めるという理由で、男はkを育てているのだ。

— SP 牛削りさんです

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