ウミガメのスープ

【無茶振り三題噺18】

作者: 黒井由紀

帰宅後居間のソファに座った加賀男は、今日学校で貰った二つのチョコレートを見て考え込んだ。
バレンタインということで、同学年の有名な双子・千代子と心愛の二人から貰ったのはいいのだが、メッセージカードの類が付いてないうえに、見た目がそっくりで判別できないのだ。ラッピングの袋、留めているリボンが一緒などころか、中身も、融かしてハート形に固めたチョコに、アラザンを全く同じ位置に3つと、まるっきり同じだ。しかも、加賀男は、エンドウ豆とインゲン豆の区別もつかないほどの味音痴だ。
ところが、それらのチョコをちょこっとかじったところ、加賀男には二つのチョコの送り主が分かったのだという。
千代子と心愛は仲良しの双子のため、ラッピング用品も含めた材料は一緒に買い物に出かけて同じものを買ったし、作ったのも一緒。二人の器用さやお菓子作りの腕も、大体同じ位だ。二人とも、鞄に直接チョコを入れずに、保冷材にくるんで紙袋に入れて学校に持って行ったので、潰れたりもしていない。
さて、なぜ加賀男には、二つのチョコレートの送り主を判別できたのだろう?

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※この問題は「チョコ」「豆」「双子」
のお題をもとに作られた三題噺の問題です。

~無茶振り三題噺とは?~

「三つのキーワードから問題を作ろう」という企画です。
詳しくは、掲示板『ラテシンチャットルーム』の『無茶振り三題噺』をご覧ください
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出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

チョコをもらった時の状況が関係しますか?

NO. ミスリード注意!

はい

チョコレートは本当に双子が作ったものでしたか?

YES.

いいえ

味は違いますか?

NO. 味も同じでした。

加賀男は、千代子よりも心愛の方が好きですか?

関係ありません。

いいえ

加賀男はチョコの味で送り主を判別しましたか?

NO. “味”ではありません!

いいえ

チョコの内側の見た目(かじって見える部分)は関係ありますか?

NO.

チョコは義理ですか?

関係ありません。

いいえ

「ちょこっとなめた」でも成り立ちますか?

NO. それだと成り立ちにくいとおもいます!

加賀男は一人で食べてますか?

関係ありません。

はい

加賀男は本当の本当に二人のチョコを判別しましたか?

YES. 少なくとも、確信を得られるだけの推論は立ちました。

双子はどちらも女性ですか?

関係ありません。

いいえ

チョコの中からメッセージカードが出てきましたか?

NO.

いいえ

一方のチョコは噛み切れないくらい超硬かったですか?

NO. ですが、キーワードが出ています!

双子はどちらも加賀男のことが好きですか?

関係ありません。

いいえ

8より。かじったことで、チョコの中身がある程度見えるようになるのは重要ですか?

NO.

はい

核心もらったタイミングが数時間くらい違ったので少し柔らかかった方が先にもらった方だと判断しましたか?

YES! 正解です!

はい

双子に重要な違いはありますか?

YES. 二人は別のクラスでした!

はい

加賀男は、チョコを両方とも食べましたか?

YES.

これだけ同じなら、もう誰からの物でも同じじゃん?・・・っと悟りを開きましたか?

あ、それは問題書いてて私も思いました。でも、気持ちが大事なのです。ね?

いいえ

異物混入はありましたか?

NO.

双子は体格が違いますか?

関係ありません。

いいえ

19より、むしろ区別する必要もないやw と、悪い顔になりましたか?

NO. 今回は区別出来ちゃいました。

答え

千代子と心愛は仲良しの双子。学校も一緒、部活も一緒、成績も同じくらい、趣味も一緒、身長も同じくらい、好きな人も一緒、etc.でも、クラスは違うのです。
だから、憧れの加賀男君へのバレンタインチョコを渡したタイミングも違いました。
加賀男君と同じクラスの千代子は、朝一番。加賀男君がクラスに入ってきたのと同時に渡しました。
心愛は、加賀男君とクラスが違うので、一緒になれるタイミングは一番早くても部活の時。だから、部活が終わってから渡しました。
千代子が渡したチョコは、朝から放課後まで、お弁当箱と一緒に、暖房の効いた教室内にありました。
心愛が渡したチョコは、朝から放課後まで、しっかりと保冷剤でくるんで冷やされていました。
この二つの違いにより、加賀男が食べた時、二つのチョコはこのような状態だったのです。
一つは、口の中にふんわりとカカオ豆の香りの立つような食べごろの柔らかさ。
もう一つは、パキンと小気味よく割れるような硬さ。
一口かじったチョコの状態の違いと二つのチョコを貰った時間の相違を考え合わせた加賀男は、前者が千代子、後者が心愛のものだと結論付けましたとさ。

— タイトルを入れ忘れました。「君のだもの、一口で分かるさ」です。

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