ウミガメのスープ

肯定の否定(カクテル人気投票 第三位 その3)

作者: ツォン


うこそ、BAR LATEthinkへ。

早速ですが、こちらをどうぞ。

肯定の否定(イエス&ノー)
ブランデー - 60ml
キュラソー - 4dash
卵白 - 1個分

白さが際立つ天空の雲のようなカクテル。
これを飲むと思考が冴え渡り良い質問が浮かぶ質問者御用達のカクテル。
しかし飲み過ぎると無関係な質問が多くなる。
(以上、天童 魔子さんの文章引用)

口下手な方は、饒舌になる手助けに出来るかも知れませんね。
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実は私、このカクテルをある医師にお教えしたのです。
後から聞いたところ、自分ではなく患者さんに作ってあげるためでした。

それを聞いた私は、その医師にも飲むようにお勧めいたしました。

一体どういうことでしょうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

お医者さんという職業柄、患者さんに対して、どうしましたか?どこが悪いですか?という質問をすることが多く、このカクテルを飲むことでもっと鋭く『あなたは胃が悪いですね』のようなピンポイントな質問ができるようになって欲しかったですか?

ノーです。

お医者さんはうそをつくのが苦手でしたか?

重要ではありません。

医師にも飲むように勧めたのは、このカクテルに「良い質問が浮かぶ」ようになるというカクテルの効能があるからですか?

ノーです。

その意思が、患者さんにそのカクテルを飲ませようとしていた理由は重要ですか?

イエス!

その医者は不眠症でしたか?

ノーです。

患者さんがYESNOで的確に答えてくれるとありがたいですか?

ノーです

医者の不養生ですか?

ノーです

カクテルを飲むと患者の悩みが解決しますか?

ノーです。が、患者が求めていました。

無口で人見知りで強面のお医者さん。患者さん怖がってコミュニケーションが取れないので、患者さんがリラックスできるようにと思いつきましたが、まずアンタが飲んで、ジョークの一つも言いなされw と医者の方に勧めますか?

ノーです

医師は

ノーです。

死の淵にあるような患者にも、あまりに的確な質問ずけずけしてしまう医者なので、質問の精度を落とすために飲ませまくろうと思いましたか?

のー、ですが、死のふちにある患者重要です!

死の淵にある患者に対して、その状況を伝えることが苦手だった医者なので、このカクテルを飲むことでスパっとはっきり宣告できるようにするために、この酒を勧めましたか?

ノー、ここまで、全体的にミスリードに引っかかっていますね。

11より。医師の目的は、死の淵にある患者にカクテルを飲ませることでしたか?

イエス!なぜ、重篤な患者にわざわざ「このカクテル」を飲ませたのかが重要です

11より死の淵にある患者とは医者のことですか?

ノーです。患者さんは患者さんです。

3より。重視すべきは、飲みすぎると無関係な質問が多くなって饒舌になる、というカクテルの特徴のほうですか?

ノー、そのあたりすべてがミスリードです。

死の間際の患者さんと会話しようとすると、どうしても命や病状に関わる質問や会話ばかりしてしまうので、それらとは無関係な会話を楽しむためにカクテルを利用しようとしていますか?

ノー、問題文自体が半分ミスリードです。

重篤患者にこの酒をわざわざ飲ませたのは、饒舌になる効能に期待して、元気になってもらいたいからですか?

ノーです。

重篤な患者さんの、最後の願いでしたか?

イエス!GJ!どのような願いでしょう?

カクテルがアルコール飲料である事は重要ですか?

イエス!そしてさらに…

医師はその患者に、そのカクテルを本当に飲ませましたか?

イエス

13より。その患者さんはお酒が大好きなのに体調のせいでお酒が飲めず、苦しんでいますか?

イエス!さらに…

カクテルの名前が重要ですか?

イエス、重要ですが、まずはこのカクテルを患者に飲んでもらった理由から当ててください。

この医者は口下手ですか?

重要ではありません。

死期が近いことを伝えるために飲ませましたか?

ノー、すでに告知済みです。が、重篤=死期が近いと置き換えてお考えください。

患者とは、会話ができる状態の患者ですか?

イエスです。が、死期が近いです。

「この至高のカクテルを飲みたいか?飲みたきゃ、死の淵から戻ってくるんだな。」とツンなお医者さんですか?

ノーですwかっこいいなw

アルコール中毒は関係ありますか?

ノーですが、肝硬変などでアルコールは本来禁止されています。

最後に酒が飲みたいと患者は願いましたか?

イエスノー、酒だけではないのです。

最後に酒が飲みたいと

前半イエスノー、状況に不足があります。/後半の医師にお飲みいただいた理由はノーです。

「もう私は死ぬんですね」という患者に「YESNO。あなた次第です」と答えるためのカクテルですか?

ノーです。

24 死期が近いことを分かっていながら患者は飲んでいるということですか?

イエス!それが「最期の願い」です。

天空の雲のようなカクテルとのことなので、天国に行けるようにという意味を込めて、冥土の土産にこのカクテルを飲ませましたか?

ノーです

患者の最期の願いとは好きな物を思う存分たべたいですか?

イエス!!GJ!卵も禁じられていたのです!

その医師も死期が近いですか?

ノーです。

せめて最後は大好きな酒を飲んで死にたい、ですか?

イエス。ですが繰り返し。「酒」だけではないのです。

医師は患者の願いとはいえ患者を死に近付けることをしていることを悩みマスターにどうなのだろうと尋ね、マスターはどちらとも言えないことを含んだこのカクテルを出しましたか?

イエスノー、それに対して意見を述べる立場にないのです。が、この究極の悩みに対して…37に続く。あと「死に近づける」とはどういう意味でおっしゃっていますか?

マスターが医師にそのカクテルをすすめたのは、マスターの意見を伝えるためですか?

イエス。36を踏まえたうえで、私(マスター)の意見を伝えるために、勧めました。

あなたは死にますと宣告したことを、いいえ、あなたにはまだ生きる希望があります。といって欲しいからですか?

ノーですね。

医者はその患者のことを想い、疲労困憊状態ですか?

イエスノー、少なくとも相当思い悩んでいましたね。

マスターは「卵の入ったこれでも飲んで体力つけて」言う意味で医者にもカクテルを勧めましたか?

ノーです

マスターは「否定の肯定」を医者の不養生を戒めようと医者に薦めましたか?w

ノーですw

核心Bは、医者が患者の命を否定(死期の宣告)したことを、あなたは医者として正しいことをしましたよ、と肯定してあげるためですか?

おおむね正解です!死期の宣告ではなくて、「安楽死」ですが。長文解説をご覧ください。

医師と患者には医師・患者以外の関係はありますか?

ノーですね。

情に流されて患者の「最後に好きなものを飲み食いしたい」という願いをかなえようとする医者に対して、「それは患者の願いかもしれないけど、命縮める行為だよ?諦めず生きる道考えてあげて」という意味で「肯定の否定」をすすめましたか?

ノーです。

36に対して。肝硬変の患者に対してNGであるアルコール等を好きにさせるということですか?

イエス!

A.摂食制限はあくまでも病状を悪化させず延命のために必要なのだが、手の施しようがない今、それに意味はない。ならば、せめて最後の望みは叶えてあげようと思い、カクテルを飲ませてあげましたか?

イエス!

答え

ショート解説

*余命幾ばくもない患者に安楽死処置をすることになった医師。
卵と酒を断っていた患者に、最期の願いとしてその両方を使ったカクテルを飲んでもらってから処置した。
その判断は善悪にかかわらず、その医師の血肉となり経験としなければならないとかんがえ、マスターは医師にカクテルを勧めた。

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解説本文

その医師の方の言葉です。

……

患者さんは、いくつもの病気を抱えてらっしゃいました。

肝硬変、アレルギー、その他合併症…。
どれもこれも重篤で、正直長く生きられない体でした。

苦痛も相当なもののようで、ある日、彼から安楽死を求めてこられたんです…。

彼はおっしゃいました。

どうせ死ぬなら、好きなことをしてから、スパッと逝きたい、と。

彼は肝硬変になってから、好きだったブランデーを断ちました。
彼は若い頃は問題のなかった、卵アレルギーを発症してしまった。
肝硬変が悪化し、心疾患やその他の内臓疾患を併発してしまい、趣味だったマリンスポーツすら失った。
年齢もあり視力も低下、遠くに住む孫の顔をパソコン越しに見ることさえ、困難になってきた。

何を食べられるのだろう?
どうやって気晴らしをすればいいのだろう?
何を糧に生きればいいのだろう?

私と二人きりになった彼は、むせび泣くという言葉以外に形容しがたいほどに泣いていました。
孫や身内を呼んで、大好きだった卵やブランデーを飲みながら、安らかに死にたい。
そう、懇願されました。

私はまずご家族と弁護士をお呼びいたしました。

患者様は投薬などによる積極的安楽死を強く希望されていること、その希望をかなえてもよいのか。

私の責任問題などどうでもいい。
何せ、もう何も出来ないのです。
このまま治療しても今までどおりの痛みが長く続く。
治療しなければより強い痛みが彼を襲う。
どちらにせよ、いつ亡くなられてもおかしくはない。

ならば、私が責を負い、安楽死を与えてあげるべきではないのか、と感じたことを正直に話しました。

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後日、彼の病室で、彼が好きだったブランデーと卵の両方を使ったカクテル…、マスターに教わった「肯定の否定」を作って差し上げました。
久しぶりのブランデーと卵をおいしそうに飲み、当然ながらアレルギーがおきました。

苦しいはずですが、彼の表情はにこやかで、お孫さんの頭をなでながら私に合図を出しました。

…たった数分で眠るように意識を失い、鼓動が止まるまでに数十分もかからなかったでしょう。

お孫さんは、患者さんの腕に抱きつきながら、眠っていました。

それを悲喜様々な表情で見守るご家族。

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「結果として、私はその患者さんを死なせてしまいました。…もちろん法的には合法な積極的安楽死です。本当は気に病む必要はないと思います。が、それでも私は彼を、殺しました。」

「…こういうときこそ、私はこのカクテルをお飲みいただくようお勧めいたします。」

「どうしてですか?」

「イエスアンドノー、つまりどちらも正しく、間違っているのです。逆説的に、ノーアンドイエスとなり、間違っているけども正しいともいえます。」

「…」

「死を選ぶことが医師として正しいとはいいません。ただ、ただ。先生はその患者様に感謝されているのだと思います。そのご家族も、他人である先生に死の責を負わせたことに申し訳ないながらも感謝しているはずです。患者様の、人間としての尊厳を守る意味では、正しい行為だったと思います。」

「…それで<肯定の否定>であり、<否定の肯定>である、と。」

「はい。だからこそ、貴方には飲んでいただきたい。これからも、医師であるために、貴方の血肉としていただきたいのです。」

「ふふふ。そうですね。…そうさせていただきます。」

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それから、彼は通常の診療に加えて「尊厳死・安楽死」についての考察をブログでアップするようになりました。

イエス・アンド・ノー、ノー・アンド・イエス

という表題で。
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