ウミガメのスープ

明るくなるまで待って

作者: 牛削り

ヤスシはサヤカに愛を囁くために、

窓の外が明るくなるのをじっと待った。

何故だろうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

窓の外が明るくなる=夜が明けるですか?

no!

いいえ

月蝕又は日食の終わりを待っていますか?

no

いいえ

愛をささやくのに必要だったのは太陽でしたか?

no

いいえ

2より ダイヤモンドリング(日食のとき出来る光の環)は関係しますか?

no

はい

窓の外が明るくなる⇒太陽光、あるいは月光でですか?

yes!

はい

ヤスシとサヤカは人間ですか?

yes

はい

登場人物は小野ヤスシと神田沙也加のみですか?

yes!  それでいいですw

いいえ

ヤスシとサヤカはお互い近くにいますか?

no!

ヤスシとサヤカは屋内にいますか?

yesno……

いいえ

サヤカが帰って来て部屋に電気が点いたら、愛してると電話をかけるストーカー、それがヤスシのスタイルですか?

no

いいえ

二人は同じ場所にいますか?

no!

いいえ

カーテンを開くとともに「ごらん、きれいな朝焼けだよ。でも、君の方がずっときれいだ…結婚しよう」という予定でしたか?

no

いいえ

ヤスシは外で、サヤカの部屋の窓を見ていますか?

no

いいえ

時差は関係ありますか?

no

いいえ

ストーカーのヤスシは、サヤカが帰宅したら即電話しようと、サヤカの部屋の灯りが点くのをじ~~~~っと凝視して待っていますか?

no

いいえ

小野は月明かりに照らされて神田のところへ行きますか?

no! 次からは下の名前で呼んでもらっていいすかw

いいえ

小野はスキー場で松明を持って滑るヤツでロッジにて待つ神田にサプライズですか?

no!

いいえ

9より ヤスシは屋外にいますか?

no! ※ミスリード注意

いいえ

今は曇りで暗いのですか?

no! 隠れてはいません。

いいえ

窓の外に何かがあるので、今は光が遮られていますか?

no!

いいえ

今の時間は昼間ですか?

no!

はい

ヤスシが今いる場所は暗いですか?

yes!

はい

明るくなってからではなく、今、愛を囁くことは不可能ですか?

yes!! 超重要!

いっそ愛を囁くのではなく、世界の中心で愛を叫んではいけませんか?

yesno 叫んでも物語的には何ら問題ありませんが、まあ普通は囁くでしょうね。

いいえ

ヤスシはサヤカに「月が綺麗ですね。」と囁きたかったのですか?

no! 夏目漱石ませんw むしろ……

いいえ

23より、今は暗くてサヤカの顔が見えませんか?

no!

はい

囁くのは電話越しですか?

yes!!

いいえ

愛を囁く際のセリフは重要ですか?

no

いいえ

太陽光発電は関係しますか?

no

はい

窓の外が明るくなるのはヤスシ視点ですか?

yes!

いいえ

犯罪要素はありますか?

no!

いいえ

5より、太陽光が何かに反射してヤスシの目に入りますか?

no!

いいえ

時差の都合でこちらが朝にならないと、相手は家にないからですか?

no! もちろんみっくみくでもありませんw

はい

核心ヤスシの乗っている電車は現在トンネルを通過中。携帯の電波が安定しない。トンネルを抜け窓の外が明るくなったら、きっとサヤカに愛を囁こう……ますか?

yes! 正解です。気になって調べてみたところ、僕の出した問題のうち3割以上がnattuさんにFAされてました。恐ろしや……

はい

核心25.より、「トンネルを抜けると……」からむしろ川端康成ですね?

yes! ここまで当ててくるとは……。サービスでもう一個正解あげちゃう!

いいえ

ヤスシは地下にいますか?

no!

はい

サヤカはヤスシに愛を囁かれると喜びますか?

yesと思いたいです。

はい

現代日本で成立しますか?

yes! もう余裕で。

はい

ヤスシは、今は電話が使えない状態ですか?

yes!

いいえ

電話が電池切れしていて、太陽電池に電気がたまるまで待っていますか?

no!

答え

上越新幹線「とき」
東京駅を始発に、埼玉、群馬を通り、新潟に至る。
山間部を突っ切るため、トンネルの数は非常に多い。

ヤスシは窓際の自由席に深く座り、ぼんやりと外を眺めていた。
東京駅のホームで、別れ際に見たサヤカの顔が忘れられない。


「新潟でやりたいことがあるんだ」
ヤスシがそう告げた時、サヤカは「私」と言った。

「……は、賛成だよ。ずっと夢だったんだもんね。頑張って!」

「私も」と言いかけてできた不自然な間。
ヤスシはそれに気付かないふりをした。


回想の中でホームに立っているサヤカは、新幹線を見送った後も、ずっと立ち尽くしていた。
そしてついに、堪えていた涙を落とした。
悲しそうな彼女を優しく包んであげることもできない自分を、どうしようもなく情けないと思った。

高崎駅を通過する頃、ヤスシは居ても立ってもいられなくなった。

客席を出て、携帯電話を開く。
もどかしい指でサヤカの番号を探す。

しかし。

──圏外

ドアの窓から見える景色は真っ黒だった。
トンネルに入ったのだ。
ヤスシは携帯電話を開いたまま、忙しなく体を揺すらせる。
窓ガラスに写る気弱な男。
早く、抜けてくれ。

永遠とも思える時が経ち、ついに、窓の外が明るくなった。
ヤスシはすぐに通話ボタンを押した。
6コール目で、サヤカが出た。

「……ヤスシ? どうしたの?」
「あのさ……聞いてほしいんだ」

新幹線の走行音が、妙に大きく聞こえる。

「今日、何も喋れなかったけど、本当はすごく大事な話がしたかったんだ。
 でも、勇気が出なかった」

言葉の一つ一つが、鉛のようだ。

「サヤカ、俺、本当はもっとサヤカと一緒にいたいんだ。だからサヤカの気持ちに答えてあげたかった。
 でも、俺と一緒に来ることが本当にサヤカの幸せになるのか、自信が持てなかったんだ。
 俺がやろうとしてるのは、全く先の見えない、夢物語みたいな仕事だ。
 人並みの生活ができるかどうかもわからない。
 "それでもついてこい"って言えたらカッコいいよね。
 でもやっぱり、今の俺にはそんな資格はない」

サヤカは黙っている。

「でもさ、サヤカ。
 俺、これからがむしゃらに働くよ。
 いろんなことを経験して、勉強も超する。
 今は真っ暗で、手探りでしか進めないけど、いつか自信をつけて、目の前が明るくなったら、
 そしたら俺はサヤカに……」

やはり大事なところで言い淀んでしまう。
目を瞑って、覚悟を決める。

「……サヤカに、結婚を申し込むよ。
 何年かかるかわからないけど、それまで待っててほしいんだ」

サヤカの声は聞こえない。
目を開けると、窓の外はまた暗くなっていた。


大清水トンネル。群馬と新潟をつなぐ、全長2万2千メートルのトンネルだ。
これを抜ければ、雪国である。


右手に握りしめた携帯電話は切れていた。
いつ切れたのかはわからない。

ヤスシは繋がっていない電話に向かって、
「頑張るね」
と囁いた。




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簡易解説

新幹線内でサヤカに電話しようとしたヤスシ。
しかしトンネルに入り圏外となってしまったため、
トンネルを抜けて窓の外が明るくなるのを待った。

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