ウミガメのスープ

役に立っている男

作者: 世留子

とある海辺のホテルでの話だ。
雨が降ると、男はただ其処に立っている。
何をするわけでもなく、何を言うわけでもない。

しかしその男はとても役に立ち、時には人の命も救ったらしい。

どういうことだろう?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

男は人間ですか?

no! 早速やべぇ!(・∀・;)

はい

「其処」とはホテルの中ですか?

yes ホテルの一室です。

はい

雨の時しか其処に立ちませんか?

yes というのも……

いいえ

全ての部屋に現れますか?

no! とある一室のみです。

いいえ

海辺、は重要ですか?

no!  実は全く関係ありません!

いいえ

晴れの時は外にありますか?

no! そもそも彼は……

いいえ

どの部屋に現れるかの特定は必要ですか?

no 不要です。

はい

ホテルは重要ですか?

yes! ただ、ホテルではなくても成り立ちます。

いいえ

男は道具ですか?

no! 実は男は……

いいえ

男は生き物ですか?

noでいいでしょう! 既に生きていません!

いいえ

男は動物の死体ですか?

no! 死体ではなく……

はい

まさかのオカルト、ファンタジー有りですか?

yes!!! よくぞ訊いて下さいました!!

いいえ

性別は関係ありますか?

no!! 女でも成立します

はい

客は男の存在を知ってますか?

yes!! というより……

いいえ

妖怪ですか?

no それでも成り立ちますが

幽霊が名物のホテルですか?

わー!yes!!!! では、男が救った命とは?

はい

客が男目当てで集まってきましたか?

yes!!!!

はい

核心ホテルの経営者を救いましたか?

yes!!!!  正解です! 解説行きます!

答え


ある海辺のホテルで、雨の日に一人の男が自殺した。
男は何か未練を持っていたらしく、雨の日になると自殺したその部屋に化けて出るようになった。
とはいえ何か悪さをするわけでもなく、恨み言を呟くわけでもなく、ただ寂しそうに立っているだけだという。

ところでこのホテル、長年細々と続いていたのだが、かなりの経営難で借金まであった。
その矢先にこんな幽霊事件だ。
従業員は逃げ出すし、いよいよ客足も途絶えて潰れざるを得ないだろう……
オーナーは絶望し、此方も自殺を図った。

しかしいざロープに首を掛けようとしたその時ふと、彼のつるぴか頭が閃く。

───そうだ、客引きにしよう。

オーナーは直ちにロープを片付け“幽霊の出るホテル”をあちこちに宣伝した。
勿論客が食いつきやすいよう、幽霊が出るのは雨の日に限るということを伏せ、でっかい尾ひれを色々つけて。


世の中は実に物好きが多い。
目論見は見事に当たり、興味本位でひやかしにやってくる若者やら自称霊能者やら、マスコミやら、本物の幽霊を一目見てやろうとホテルにやって来る人々が後を絶えなくなった。

お陰でオーナーはすっかり経営を立て直し、借金も完済。
最近はみやげものの心霊ポストカードや幽霊クッキーで大儲けしているそうだ。


ただ……週刊誌に載った心霊写真の中で、男の幽霊は何だか迷惑そうな顔をしていたという。

— 思った以上にサクサク行きました。流石。

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