ウミガメのスープ

しあわせの鳥

作者: az

臆病なユウキ少年に、ラブレターを書く決意をさせたのは1羽の鳥であるという。
いったいどういうことだろう?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

鳥の種類は重要ですか?

No

その鳥は生身の生物の鳥ですか?

YesNo

手書きであることは重要ですか?

それなりにYes

いいえ

ユウキ少年と鳥とラブレターの相手以外に重要キャラはいますか?

No しかしモブはたくさんいます。

いいえ

ユウキ少年は臆病すぎてペンを買いに行けなかったので、鳥の羽が手に入ったことで文字を書けるようになりましたか?

No

いいえ

その鳥は食材ですか?

No

いいえ

食用の鳥ですか?

No

その鳥は生きていますか?

"YesNo"

いいえ

ツイッターですか?

No

いいえ

鳥以外の動物でも成立しますか?

No

8 シュレーディンガーの鳥という認識であっていますか?

多分あってません。

いいえ

鳥を見たことによって、手紙を書くと決心しましたか?

No

いいえ

鳥の羽を1本ずつ抜きながら好き、嫌い、好き、…の占いをしましたか?

Noww 面白いけどw

その鳥は、現実に存在していますか?

絵とか写真とかでなく、という意味ならYes

いいえ

今までどうして書かなかったかは重要ですか?

No 臆病だったからです。

いいえ

ユウキ少年は鳥に触れましたか?

No

いいえ

非現実要素はありますか?

No

いいえ

ラブレターを書いた後は宛先の相手に届けますか?

No

いいえ

青い鳥は関係ありますか?

No

はい

ラブレターの相手は生きている人間ですか?

Yes

いいえ

全てユウキ少年の夢の中の出来事ですか?

No

いいえ

その鳥は有名な話に出て来るなど、特定の鳥ですか?

No

いいえ

鳥が何かを咥えていましたか?

No

はい

ラブレターは、相手に愛の告白をするために書きますか?

Yes

いいえ

鳥がラブレターを運んでくれますか?

No

18 届けるつもりで書きますか?

YesNo 届けばいいとは思っています。

はい

鳥が2羽以上でも成り立ちますか?

Yes

いいえ

ユウキ少年は鳥の残した何らかの形跡を知覚しましたか?

No

いいえ

鳥を仮にペンギンだと想定しても成立しますか?

No

いいえ

鳥にラブレターを託しますか?

No

はい

現代日本で成立しますか?

Yes

いいえ

ことわざは関係ありますか?

No

はい

2 8 問題文中で、生きていた鳥が死にますか?

Yes

いいえ

ユウキ少年は鳥についての話を聞いたり読んだりしましたか?

No

いいえ

ユウキ少年は自宅にいますか?

No

いいえ

29 ではダチョウではどうでしょう?

No

いいえ

ニワトリで成立しますか?

No

はい

ラブレターの宛先の相手は健康ですか?

Yes

核心鳥が飛行機のプロペラに突っ込んで、もうすぐで墜落してしまう。死ぬ前に手紙を書きますか?

お見事!

はい

ユウキ少年は危機的状況にありますか?

Yes

ユウキ少年は屋内に居ますか?

屋内、とは言わない気がします。

いいえ

ユウキくんは、自分がラブレターを書けたのは鳥のおかげだと認識していますか?

No

ユウキ少年は自分の決意の原因となった鳥の存在を知り得ますか?

手紙を書いている時点では、No

いいえ

鳥が死んだことで、生き物はいつ死ぬか分からないから、仮に明日死んでも悔いが残らないように、何らかの形で思いを残しておこうとラブレターを書きだしましたか?

No

ユウキ少年も間も無く死にますか?

その可能性がありました。

はい

飛べない鳥だと成立しませんか?

Yes

答え

それは、離陸してから5分と経たないうちの出来事だった。遠方の親戚を訪ねるため飛行機に乗っていた木戸勇樹が座席から目撃したのは、爆音と共に突如として炎を吹いたエンジンだった。

次の瞬間、機体が大きくガクンと揺れた。窓から見えるエンジンは、真っ黒な煙を吹き上げている。何らかのトラブルが起きたことは火を見るよりも明らかだった。

「お客様にお知らせいたします。エンジントラブルの発生により、当機は緊急着陸いたします――」

にわかに騒がしくなる機内で、ユウキの脳裏をよぎったのは墜落の2文字。
真っ二つに割れた機体、燃え上がる炎、黒焦げの残骸。テレビで見た昔の飛行機事故の映像を思い出したユウキは、きっと自分は死んでしまうのだ、と思った。
恐怖と絶望の中、残された時間で何をすべきかを考えたユウキが、手荷物から取り出したのはペンとメモ帳だった。

死んでしまうのなら、せめて最後の言葉を残しておこう――。そう思ったユウキは震えるペン先を紙に走らせた。



まず家族への感謝のメッセージを書いた。ここまで育ててくれてありがとう。幸せな人生でした。


次に親友に宛てた言葉を記す。俺がいなくなっても、変わらず楽しくやってくれよ。


そして、あとは誰にメッセージを遺そう、と考えたとき、思い浮かんだのは高校のクラスメイトの長谷川サヤカの顔だった。中学で知り合って、一目惚れして以来、実に5年間も片想いを続けている相手だ。臆病なユウキには遂に告白などできなかったが、死んでしまうのなら、最後に想いだけでも伝えておきたかった。



「拝啓 長谷川沙也加様

残暑の厳しい候となりました。長谷川様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて、この度私は死ぬことになりまして」


そこまで書いて、ユウキはメモを破いた。
違う。なんだこれは。もっとストレートに想いを伝えなくては。



「ずっと前から好きでした! 僕と付き合ってください!」



違う違う。死んだら付き合えない。ユウキはまたメモを破いた。

落ち着け、自分の気持ちを正直に書こう――。ユウキは息をひとつ吐くと、真っ白なメモ帳にペンを向けた。





やっとの思いでラブレターを書き上げたとき、機体が大きく振動した。いよいよ墜落か、とユウキは覚悟したが、次の瞬間、機内は歓声と拍手で満たされていた。


ユウキが手紙に夢中になっている間に、飛行機は着陸に成功していたのだ。


「助かった……!」
安堵のため息を漏らすユウキ。ようやく少し落ち着いた彼は、自分が握りしめている紙切れに目をやった。


「君の声は小鳥のさえずり? 僕は君のために天上から愛のハープを奏でよう? なんだこりゃ?」


……そこにあったのは、勢いに任せて書き上げたあまりにもあんまりなポエムだった。


呆然としていたのも束の間、爆発の恐れがあるのですぐに機内から出よとの指示。そうだ、まだ完全に助かったわけではないのだ――。現実を思い出し、ユウキは慌てて乗務員の指示に従い脱出した。



――エンジンは未だ、黒煙を上げている。手負いの鉄の鳥を眺めてユウキは、自分が置かれていた危機をあらためて実感して震え上がった。そして同時に、その危機を脱した安堵感から、全身の力が抜ける思いだった。

「そうだ、ラブレター……」

さっさとあの恥ずかしいポエムを処分しようと思い立ったユウキだが、そのポエムを記したメモがどこにもない。握りしめていたはずなのだが、どうやら脱出の途中で機内に落としてきてしまったようだ。
ユウキの顔がみるみる青ざめていく。今後、調査などで機内に入った誰かが、あの手紙を拾ったら……

ユウキは天を仰いだ。


あぁ……



爆発してくれ。





――・――・――・――

ユウキの祈りも虚しく、エンジンの火災は無事に消火された。結局、この事故による死傷者は一人もいなかった。
やがて専門家による調査が行われ、事故の原因は1羽の鳥がエンジンに巻き込まれたこと――いわゆるバードストライクだったことが判明した。




【要約】
ユウキの乗っていた飛行機が、バードストライクによりエンジントラブルを起こした。
墜落による死を覚悟した彼は、最期に自分の想いを遺しておくため、ラブレターを書こうと思った。
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