ウミガメのスープ

オット三世の教育政策

作者: オットセイ三世

セイオット王国の子どもたちは、年々学力が低下しており、王国の国際的な地位も弱まりつつあった。
人口が少なく資源も乏しいこの国では、子どもの学力低下は由々しき事態である。事態を重く見たオット三世教育長は、自ら「オット教育再生計画」(以下、計画)を立ち上げ、抜本的な教育改革に乗り出した。

そして数年後、全国学力調査テストの結果が発表され、国民は大きな衝撃を受けた。
なんということだろう、子ども全体の学力が大きく低下していたのである。
マスコミ新聞各社は大きく騒ぎ立て、国民は怒り、オット三世は辞任を迫られた。

しかし実は、学力を向上させるという計画は成功していたのだった。

どういうことか?

【注意】
解答は①、②の二種類あります。どちらかについて尋ねたいときは、質問文に①か②を、両方について尋ねたいときは、何もつけずに質問ください。
①か②をつけて尋ねたときは、①か②のより近い方について、記号をつけて解答します(①についての質問が、②について良質だった場合の修正)。何もつけずに尋ねたときは、両方について解答しますが、良質をつけたときにミスリードが生じるかもしれません。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

核心① 素質のある生徒は優先的に英才教育を受けれるような制度にしたため。全体の平均としては学力は低下したが、少数のエリートの学力は劇的に伸びたので王国のためになりますか?

見事!一つ目正解です。以下、もう一つの解答について答えていきます

いいえ

大人の学力が向上しましたか?

no 子どもの学力に関するものです。

いいえ

子ども全体とは 国外も含めての全体ですか?

no 国内の子ども全体と考えてください

はい

「学力を向上させるという計画」とは、国内の子ども全体の学力を向上させる計画ですか?

yes

いいえ

計画前と比べて勉強の内容が格段に難しくなったため、見かけ上の成績は例年より低下するが、実質的な学力は計画前よりあがっていますか?

no 今回はそういうわけではありません。ただキーワードが出ました

いいえ

1種類の学問にのみ力をいれて ほかの学問の学力が下がったため平均ではさがった?

no 学問は全体的に学力が上がったとお考えください

「学力が低下」はテストの点数の平均で判断されましたか?

yesno 平均でも、それぞれの教科でも、向上したと考えてください。ポイントは違うところにあります

いいえ

セイオット王国以外の子供達を移民として受け入れた結果、他国人の子供達は問題文を十分に理解できなかったため平均点が下がりましたか?

no 移民など

いいえ

国家試験など、「全国学力調査テスト」とは別の試験の結果は関係ありますか?

no 「全国学力調査テスト」のみの話です

いいえ

成績などの数値化された見かけ上の学力があがっただけで実質的な学力は下がっていますか?

no 見かけも実質の学力も向上しました

はい

学力が低下したと言われる「子ども全体」とは、セイオット王国に住む子供達全員を指していますか?

yes

いいえ

誰かが国民を騙していますか?

no! 誰も騙していませんが、大きく勘違いはしていました

いいえ

毎回「子ども全体の学力が大きく低下していた!」と嘘の情報をマスコミ新聞各社を利用して発信させ、意識を改善させ向上心を持たせる計画でしたか?

no! 悪気はないのですが、マスコミはある大きな勘違いをしていました

核心オット教育再生計画は赤ちゃんの頃から英才教育をさせるという計画だったので、数年後に試験を受ける世代は対象ではなく、結果が出るのは10年以上先ですか?

ほぼ正解です!結果がでるのはまだ先、時間がかかるのでした!

はい

全国学力調査テストの全国とはセイオット王国内の全国ですか?

yes

核心単純に超長期的なスパンの計画だったので一時的に学力が落ちているように見えても最終的には向上しますか?

超長期的なスパン、最終的に向上という点で正解で!

いいえ

「順位」は数が小さいほど良い結果になりますがこれは重要ですか?

no

答え

①公表された学力テストの結果は、計画実施以前、あるいは計画が始まって間も無い子どもに対して行われたものだった。テストの集計、分析に時間がかかるため、実際の結果は数年分遅れて公表されている。さらに計画は長期に渡るものであったから、まだ数年程度では計画の成否は判断できない。このテストのさらに数年後に実施された学力テストを分析すると、学力の向上が有意に確認された。(時間のズレ)

②たしかに国民全体の学力は大きく低下した。しかし計画の目的は、一部の子どもの学力を飛躍的に高める、エリート選抜にあった。つまり、限られた超優秀な子どもをエリート養成することで、世界をリードする国民を育成するというオット三世の目論見は成功したのであった。そのために大多数のふつうの子どもをないがしろにしたという批判は、もちろん看過されるものではない。(目指す学力像のズレ)
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