最後の迷宮入り
初めまして。
僕はカメオ。
同業者にはわりと名の知れたトレジャーハンターだ。
君達は迷宮と迷路の違いを知ってるかい?
迷宮は迷路と違って、道に分岐や袋小路がないんだよ。
だから、入口から入ってひたすら歩き続ければ、迷うことなく出口に到達するんだ。
さて、ある迷宮を探索した話でもしようかな。
ラテ国の、シン国との国境近くに古代遺跡がある。
破損がひどく、考古学的価値は全くないとされている。
現在は近づくのが困難なので、だいぶ昔に調査されたきり長年放置状態らしい。
その遺跡の片隅に神殿に似た建物があり、内部が迷宮になっているんだ。
僕が初めて迷宮に入った時、入ってから出るまで約3時間かかった。
2回目に入ったのはその1週間後のことで、この時は入ってから出るまでに約5時間かかった。
探索の目的はどちらも「迷宮内の撮影」で、僕はライトと超小型ビデオカメラをヘルメットに装着して歩いた。
両日とも、同じ時刻に同じ入口から入り、全く同じルートを端から端まで歩き通し、同じ出口に出ている。
僕の装備や体調などに大きな違いはない。
アクシデントも一切なく、立ち止まったり、戻ったりすることもほとんどなかった。
また、探索期間の前後数日間は毎日晴れていて、気象条件も似たり寄ったりだ。
ならば、1回目と2回目の所要時間の差は、なぜ生じたのかわかるかい?
※ これは【ウミガメのスープ】問題です。YesNoで答えられる質問をしてください。
僕はカメオ。
同業者にはわりと名の知れたトレジャーハンターだ。
君達は迷宮と迷路の違いを知ってるかい?
迷宮は迷路と違って、道に分岐や袋小路がないんだよ。
だから、入口から入ってひたすら歩き続ければ、迷うことなく出口に到達するんだ。
さて、ある迷宮を探索した話でもしようかな。
ラテ国の、シン国との国境近くに古代遺跡がある。
破損がひどく、考古学的価値は全くないとされている。
現在は近づくのが困難なので、だいぶ昔に調査されたきり長年放置状態らしい。
その遺跡の片隅に神殿に似た建物があり、内部が迷宮になっているんだ。
僕が初めて迷宮に入った時、入ってから出るまで約3時間かかった。
2回目に入ったのはその1週間後のことで、この時は入ってから出るまでに約5時間かかった。
探索の目的はどちらも「迷宮内の撮影」で、僕はライトと超小型ビデオカメラをヘルメットに装着して歩いた。
両日とも、同じ時刻に同じ入口から入り、全く同じルートを端から端まで歩き通し、同じ出口に出ている。
僕の装備や体調などに大きな違いはない。
アクシデントも一切なく、立ち止まったり、戻ったりすることもほとんどなかった。
また、探索期間の前後数日間は毎日晴れていて、気象条件も似たり寄ったりだ。
ならば、1回目と2回目の所要時間の差は、なぜ生じたのかわかるかい?
※ これは【ウミガメのスープ】問題です。YesNoで答えられる質問をしてください。
過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。
はい
1回目と2回で、遺跡内部の状態に違いはありましたか?
Yes 違いはあったよ。
いいえ
入り口から出口まで歩いた道のりの長さに差はありますか?
No まったく同じだ。
いいえ
迷宮内に階段や坂など上がったり下がったりする構造はありますか?
No 通路はすべて平坦で、高低差はほとんどなかった。
いいえ
一週間の間にカメオの身に起こったことは関係しますか?
No 僕には取り立てて言うほどのことは起こらなかったよ。
はい
水が関係しますか?
Yes いい勘してるね。水は関係あるよ。
はい
★
核心行きが下りで帰りが上りでしたか?
Yes いいだろう。正解だ。
はい
★
核心潮の満ち干きですか?
Yes その通りだ。
いいえ
水で迷宮内の植物が育って通りにくくなりましたか?
No 普段は真っ暗闇だからね。海藻は少しあったが。
いいえ
迷宮内の撮影は重要ですか?
No 撮影は重要ではないよ。
答え
迷宮は海辺にあり、大潮の満潮時には海水が中に入ってくる。
1回目は水のない通路、2回目は最大水深50cmほどの水のある通路を歩いたので、その分時間がかかってしまったんだ。
(以下、詳しい説明に興味がある方だけどうぞ。)
この遺跡は、海をはさんで向かい合うラテ国とシン国の、国境近くの無人島にある。
島は、かつてはもっと広かったのだが、200年ほど前の大地震で地殻変動が起こり、半分以上が海中に没してしまった。
遺跡は全部地上に残ったが、高潮や津波のたびに島全体が洗われてしまうから、損傷が激しい。
中でも、迷宮は遺跡全体の入り口の役割を果たしていたらしく、一番低い場所にあり、大潮の日は満潮が近くなると中に海水が入ってくる。
探索の1回目は小潮の日を選んだので、迷宮内に水はなく、3時間で歩き通した。
でも2回目は、水のある迷宮内を撮影したかったから、満潮前に迷宮に入り、しばらくの間は膝まで水のある通路を歩いていたもんで、その分時間がかかってしまったのさ。
普段の迷宮内は、じめじめとしていて、磯臭いというか生臭いというか、あまり気分のいいものではなかったけど、海水が入ると空気が入れ替わって少しはマシになる。
何より、水が溜まった迷宮は幻想的でね。
ライトのあかりが水面に映って。
反射光が天井でもゆらゆら揺れて。
3回目の探索の計画も立てていたのだけど、先日の暴風雨で迷宮の入り口が崩れてしまった。
危険だからこれ以上の調査は断念したよ。
土台部分の浸食も激しいし、数年以内に建物ごと海に崩れ落ちるだろう。
この映像が迷宮内部の最後の記録になってしまいそうだ。
人間の作った物なんて、いつかは必ず壊れるものだけど。
ちょっと寂しいね。
1回目は水のない通路、2回目は最大水深50cmほどの水のある通路を歩いたので、その分時間がかかってしまったんだ。
(以下、詳しい説明に興味がある方だけどうぞ。)
この遺跡は、海をはさんで向かい合うラテ国とシン国の、国境近くの無人島にある。
島は、かつてはもっと広かったのだが、200年ほど前の大地震で地殻変動が起こり、半分以上が海中に没してしまった。
遺跡は全部地上に残ったが、高潮や津波のたびに島全体が洗われてしまうから、損傷が激しい。
中でも、迷宮は遺跡全体の入り口の役割を果たしていたらしく、一番低い場所にあり、大潮の日は満潮が近くなると中に海水が入ってくる。
探索の1回目は小潮の日を選んだので、迷宮内に水はなく、3時間で歩き通した。
でも2回目は、水のある迷宮内を撮影したかったから、満潮前に迷宮に入り、しばらくの間は膝まで水のある通路を歩いていたもんで、その分時間がかかってしまったのさ。
普段の迷宮内は、じめじめとしていて、磯臭いというか生臭いというか、あまり気分のいいものではなかったけど、海水が入ると空気が入れ替わって少しはマシになる。
何より、水が溜まった迷宮は幻想的でね。
ライトのあかりが水面に映って。
反射光が天井でもゆらゆら揺れて。
3回目の探索の計画も立てていたのだけど、先日の暴風雨で迷宮の入り口が崩れてしまった。
危険だからこれ以上の調査は断念したよ。
土台部分の浸食も激しいし、数年以内に建物ごと海に崩れ落ちるだろう。
この映像が迷宮内部の最後の記録になってしまいそうだ。
人間の作った物なんて、いつかは必ず壊れるものだけど。
ちょっと寂しいね。
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