マッドサイエンロマンチスト
博士と私は究極の蘇生薬の原料となる『エリ草』の研究をしていた。
博士の最愛の人、エリさんを生き返らせるためだ。
「エリ待っておれ!これで元通りじゃー!」
嬉しくてたまらないのだろう。
博士はお気に入りの写真をしきりに見せてくる。
そこに写った博士とエリさんは最高に幸せそうな顔で笑っていた。
「では博士。エリさんを蘇生します。」
そして博士はすべてを失った。
どういうことか。状況を補完し説明してください。
過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。
エリは人間ですか?
YES 人間です。
エリは生き返りましたか?
YES 「そうなのです...!確かに私は生き返ったのです!」
博士は死にましたか?
YesNo 「博士が死んだか...。それはとても難しい判断ですね。」※ミスリード注意
私はエリですか?
NO 私は博士の助手の者です。
エリ草は人間を生き返らせる効果だけを持つ薬ですか?
YES そのように考えていただいて結構です。
エリはれっきとした「人間」として生き返りましたか?
YES きっちりかっちり生き返りました。
博士はエリの蘇生前には生きていますか?
YesNo 「博士が死んでいるか生きているかというのは大変難しい問題なのです。」
博士は社会的な死を受けましたか?
YesNo 社会的に見て博士が死んでいるか、ということでしょうか?でしたら7の回答と同じになります。
エリさんの死因は関係しますか?
NO 関係しません。
博士はお気に入りの写真を失いましたか?
NO 失いません。
博士はゾンビですか?
NO ゾンビ博士ません。
人が生き返る以外の非現実要素はありますか?
YES ございます。
博士は人間ですか?
NO 「いや、博士は人間ではないと思います。(キッパリ)」※ミスリード注意
博士はやがて、考えるのをやめましたか?
NO 博士は考えてこその博士です。が、関係ありません。
博士みずからがエリ草となり、エリに飲まれましたか?
YESとします。「そうじゃ。『エリ草』を作るのに私自身を使ったのじゃ。」
エリは博士の思うままのエリとして生き返りましたか?
YesNo 「エリさんの蘇生は完璧でした。しかし博士が思い描いていた形ではなかったのでしょう。」※ミスリード注意
博士=エリ になりましたか?
YES 15の結果としてそうなったと言えますね。
博士はロボットですか?
YESとします。「ロボット...確かにそうとも言えるかもしれませんね。博士はAIとして生きています。」
私は人間ですか?
YES 私は人間ですよ。
15より エリの体に博士の心が乗り移った状態になりましたか?
NO 博士の心はAIとなった博士のものなのです。
カニバリますか?
YES 15より、微カニバリアリマス。
博士がエリ草の原料になったせいで、それを飲んだエリは生き返ったはいいものの体臭がオッサン臭くなりましたか?
NO 私のイイにおいだったエリを返せません。
エリは生き返ったけれど、AIである博士が原料となっているエリ草を摂取したせいで、エリの人格は消えて博士自身の人格を持ったエリもどきが蘇生しましたか?
NO エリはもどきません。エリ(完全体)なのであります。
博士は元人間で人間の身体を原料にしましたか?
YES 「その通りじゃ。私の身体を『エリ草』の媒介としたのじゃ。」
「博士はすべてを失った」とは最愛の人を失っただけでなく、所持品や財産も失ったということですか?
YesNo 「博士は所持品や財産ももちろんつぎ込みましたが、一番ショックだったのは最愛のエリさんを失ったことでしょうね。」
博士の意識は無くなりましたか?
NO 博士は意識は失っておりません。
博士は壊れましたか?
NO というかすでに壊れてますね、自分を使って蘇生薬だなんて。
博士が思い描いていたのは「自分がすべてを失うことなく、エリが完璧に蘇生すること」でしたか?
NO 「私が思い描いていたのはエリが完璧に生き返る、それだけだったんじゃ。」※ミスリード注意
博士は壊れましたか?
無視してあげない!
24 博士は人間だった頃の体をエリ草に使用してしまいAIとして生まれ変わったので、「人間としての自分」を失いましたか?
YES ある意味、そういうことです。ですが生前と同じように人間としての意識ははっきりしています。
肉体が無いとエリ草は使えないので、博士は生き返ることができないという事ですか?
NO 博士は確かに生き返ることはできません。エリさんを生き返らせるだけの『エリ草』しか生成できませんでした。
博士はエリの記憶をも生き返らせるために自分の脳をコピーしたAIを作り、エリ薬に自分の脳を使ったがAIに不具合が生じ、記憶を失いましたか?
NO 博士もエリも記憶ばっちりちりです。
博士が元の体を原料にエリ草を作ってエリを生き返らせた後に、問題が起こりましたか?
YES エリが生き返った後に、博士はすべてを失います。それが大問題です。
問題文の時点で博士はAIとなっていましたか?
YES 博士はAIでした。
博士以外の人間から見ても「エリは失われた」と考えられますか?
YES 「助手の私から見てもエリさんは失われてしまいました。」
蘇生したエリさんと博士の最愛の人であるエリさんは同一人物でしたか?
YES 「えぇ...。生き返って驚きました。姿かたち、記憶まで死ぬ前のままなんですもの。」
他に登場キャラはいますか
NO 博士、私、エリさんの3人です。
エリさんの死因は重要ですか?
NO 重要ではありません。
36 死ぬ前の記憶で留まっているということは、現在の博士を見た時にその人を博士とエリさんが認識出来ませんでしたか?
YES 「そうです...。あれは私が愛したあのひとではなかった!」
エリは不老不死になりましたか?
YesNo 関係ありません。
エリさん「あなた誰?」博士(ToT)ですか?
NO 「えぇ。初めは誰だかわかりませんでした。ですがあの人の声がしたのです!」※限りなくYESに近いのですが...
失ったのは「エリさんの博士に対する気持ち」ですか?
YesNo 確かに博士に対する気持ちも失われたでしょう。が、もっと根本的に失われました。
エリ草には副作用がありますか?
NO ございません。用法用量を守ってご使用ください。
博士は人間の時と同じ姿をしてますか?
NO 「あれが私が愛した主人の姿なわけないわ!」※博士の姿を特定する必要はありません。
エリさんは死んだ時の記憶に苦しみ、狂いましたか?
NO 死んだときの記憶は想起されなかったようです。(ご都合主義で大変恐縮です。)
回答者は博士ですか?
YesNo 博士だけではありません。私やエリさんもいます。が、賑やかし程度だと考えてください。
博士はエリから視認できない状態になりましたか?
NO 見えてしまったのです。
エリさんは生き返ったあともう一回死んでしまいますか?
NO 「生き返った後、私は死にませんでした。もう死にたくはありません。」
AIである博士の外見は重要ですか?
NO 外見が重要というよりは、それを見たエリさんについて考えていただきたいのです。
39 エリさんは博士を博士と認識出来なかったために、生きていても変わらないと自殺しましたか?
NO 「生き返った後、私は死にませんでした。もう死にたくはありません。」
博士の姿が人間ではなくなったのを見た蘇生後のエリはショックで記憶を失いましたか?
YesNo 「そうですね...記憶は失いませんでしたが、ひどくショックでした...。」
エリがAIとなった博士の姿を見て、否定的な言葉を発しましたか?
YES ですが言葉よりも行動が重要です。
エリさんは博士を博士と認めることが出来ないのに、向こうはエリさんとの接触を試みてくるので、一方的に別れを告げましたか?
YES! 「そうなのです。あんなお喋りクソ機械のもとなんて去ってやりましたわ!」まとめてください!!
博士の姿が幽霊になっていたのでエリはショックで博士にかかわらないようにしましたか?
NO 後ろから轆轤を回しません。
AIとなった博士を見ることに耐えられなくなったエリさんは博士が入ってる機械の電源を落としましたか?
NO そこまでひどくはないのです。
エリは博士に近寄りましたか?
NO 「むしろ遠ざかってやりましたわ!」
核心53 エリを蘇生させるために人間の体をエリ草に使い自分はAIとなってしまった博士は、蘇生したエリにお喋りクソ機械と認識されるようになってしまい嫌われて避けられてエリを失いましたか?
正解とします。「「「ご名答!」」」
答え
カチャカチャ!ッターン!
「見てください博士!ついに成功です!」
私は目の前のPCに声をかけた。
PCのOSにはAIが搭載されており、それは博士の脳と同期している。
つまり博士の意識はこのPCの中にあるということだ。
博士の体はどうなっているか?
博士の体は『エリ草』培養装置につながれている。
『エリ草』は博士の体を養分として培養していたのだ。
全身を『エリ草』の根が這い、博士の体は養分をすべて吸い取られあたかも切り干し大根のようである。
「エリ待っておれ!これで元通りじゃ!」
嬉しくてたまらないのだろう。
PCのモニターに博士のお気に入りの写真が次々に表示される。
そこに写った博士とエリさんは最高に幸せそうな顔で笑っていた。
エリさんが生き返ればまた二人にこんな笑顔が戻るのだろうか?
もっとも、博士の笑顔は見られないのだが。
「では博士。エリさんを蘇生します。」
果たしてエリさんは蘇生した。
「...ここは?」
「エリ!」
「あなた...!あなたいるの?!」
「エリさん。あなたは一度命を落としてしまいましたが、博士の努力の結果こうして再びこの世に生を受けたのです。」
「あなた!どこ?!」
「後ろにいるのが、博士です。」
エリさんは『エリ草』培養装置を見た。
「これは切り干し大根...いや、まさか...!」
「エリ。私の体はもうない。じゃが脳は生きている。こうして話もできる。」
「うそ...」
「どうしたエリ?このPCには高性能カメラもついておる。また一緒に星も見に行ける。」
「...いやだ」
エリさんの様子がおかしい。
先程から顔が真っ青だ。
無理もない。
死後の世界から生還したエリさんが見たもの――。
それはグロテスクに干からびた博士の体であり、
博士の如く喋る、無機質な鉄のかたまりなのだから。
最愛の夫の姿はそこにはなかった。
「...ああぁあぁぁああ!!」
エリさんは奇声をあげて去っていった。
「エリが行ってしまった...。」
「行ってしまいましたね。」
「私は間違っていたんだろうか...。」
「......」
私は答えられなかった。
博士は本当にエリさんのことを愛していた。
『エリ草』培養にあたり、人の体を養分とすることが不可欠であった。
博士は自分を媒介とすることを選んだ。
他の誰でもなく、自分が、エリさんの体に宿り、彼女の助けになることを願ったからだ。
そして今、博士は一人になった。
博士は言った。
私はエリのためにすべてを捧げてきた。
エリが生き返り元通りの生活に戻ることを願った。
無論私はこのようになってしまったから、完全に元通りとはいかない。
しかしまた昔のような笑顔を見せてくれると信じていた。
そう。信じていたのだ。
エリは生き返った。
間違いなく、あのときのまま、彼女は生き返った。
変わっていたのは私の方だった。
エリは笑顔を見せてはくれなかった。
そして、私のもとを去った――。
私は、すべてを失ったのだ。
※要約解説
博士はエリさんを生き返らせるため、自分の身と引き換えに『エリ草』を完成させた。
蘇生したエリさんが見たものは、AIとして喋るキカイとなってしまった最愛の夫の変わり果てた姿であった。
それを見たエリさんは、ショックと悲しみのあまり博士のもとを去った。
自分のすべてを犠牲にした博士は、彼女が去った今、すべてを失ってしまった。
— お時間のある方どぞー。ゆるりと進行いたします。
参加者に解説を表示中。各自が封を開けます。
💬 参加者チャット
まだ発言はありません。
この問題、気に入りましたか?
📺 配信・対面での出題にご利用いただけます。ご利用のルール(出典・改変について)