ウミガメのスープ

暗病み

作者: 滝杉こげお

口数少なく電話を切った女は、
人ごみをかき分けると男の無事を願いトンネルを見つめた。

なぜ?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

トンネルに男がいますか?

NO

はい

電話で何を話したかは重要ですか?

YES

△

女は一言だけ話しましたか?

YESNO 一言とは限りません

いいえ

女の電話の相手は男ですか?

NO

はい

女のほうがトンネルにいるのですか?

YES

?

トンネルとは、山の横っ腹に開いた穴のことで、自動車も通れるヤツですか?

一部NO

いいえ

非現実要素はありますか?

NO

いいえ

電話の相手は警察ですか?

NO

はい

男に命の危険はありますか?

YES

いいえ

女、男、電話の相手以外に重要な登場人物はいますか?

NO あとはモブだけです

いいえ

トンネル内で事故がおきましたか?

NO

はい

人ごみは生きていますか?

YES? 人ごみの人々は生きています

?

女の乗った電車がトンネルの中を走行中なので、女は電話を早々に切り、車窓から暗いトンネルの壁を見て男の無事を祈っていますか?

ほぼYES ではどうしてトンネルを見ている?

△

トンネルは海底トンネルですか?

YESNO それでも成立すると思います

?

女はもっと電話で会話出来ましたか?

しようと思えばYES

はい

人ごみをかき分けないとトンネルを見つめられませんか?

YES

はい

女はトンネルの出口を見つめましたか?

YES!! まとめられますか?

はい

女と男は恋人同士ですか?

YES

いいえ

職業は重要ですか?

NO

はい

女は、男が危篤という知らせを受けて男に会いに行くところで、何とか生きているうちに到着して欲しいと思っていますか?

YES

いいえ

女は駅員なので男には生きていてほしいと思いましたか?

NO

いいえ

トンネルから出たら、また電話しようと思っていますか?

NO

いいえ

トンネルには広告が貼ってありますか?

NO

いいえ

知人の男が命の危機にいるので救急を呼ぼうと電話をかけたが電車がトンネルに入って電波が切れて通話が途中で切れてしまったので、一刻も早く電車がトンネルを抜けてまた電話をしたいと思ってトンネルの出口、つまり電車の向かう方向を見ましたか?

NO

はい

駅に着いたらすぐに出られるようにドアの前に立っていますか?

YES!! まとめられますか?

いいえ

トンネルとは、地下にある駅のことで、女は降りる駅かどうか確認するために駅名表示を見ましたか?

NO

はい

核心女は男が危篤との連絡を受け、急ぎ駆けつけるところで、駅に着いたらすぐ降りるつもりでドア前に立っているところで、たまたま乗っている電車がトンネル内を走っているため、ドアの外のトンネルを見つめる格好になっていますか?

YES!! 正解です!!

★
はい

核心20,25 知人の男が命の危機だと知って、電車に乗っていた女は1秒でも早く男の元に駆けつけるために、電車のドアの前に陣取って駅についたらすぐに降りられるようにしましたか?

YES!! 正解です!!

★
はい

核心女は電車で病院に向かっている最中に病院から男が危険な状態であると連絡が来て、すぐに降りられるようにドアの前に行ったということですか?

YES!! 正解です!!

★

答え

私には最愛の人がいる。
名をカメオ。付き合ってすでに5年になる。

出会いは勤め先のスポーツ大会だった。
彼の走り、そして大腿四頭筋に私は釘づけ。
その場ですぐに交際を申し込んだ。

会社では頼れる上司、週末は二人で自転車デート。
そこには確かな愛と幸せがあった。


~~~~~~~~~~~~~~~~
薄明りの灯る病棟で私は彼のベッドの前に立っていた。
原因は交通事故。彼は愛用の自転車と共に車に吹き飛ばされ、頭部を地面に強打。
ヘルメットをかぶっていた為幾らか衝撃は軽減されたものの意識不明の重体、回復の見込みは薄いと診断される。


それからと言うもの私は毎日のように彼を見舞った。
会社でいやなことがあったときも、
通勤の道中雨に降られたことも、
家に財布を忘れ遅刻ギリギリで出社したことも、
彼は私の話を黙って聞いてくれた……そう、黙って。


日常から彼が消えた。
その悲しみもけれども何度も彼の元へ通ううちに、薄れていく。
募るのはその消えていく感情に対する焦燥や、彼への後ろめたさ。
そしてそんな自分に嫌気がさす。

私の目から色が消えていく。
擦り切れた感情に、枯れた涙。
彼がいたころは自転車通勤だったのに、今ではその気力も失せた。
おぼつかない足取りで上る階段の先、プラットフォームに電車が近づいてきていた。


ふと、身が軽くなる気がする。それは死を背に生きているからか。
けれども私が線路から身を投げることはなく、電車は定位置にきちんと止まる。

人ごみに流されるまま電車へと押し込まれる私。



――プルルルル

周囲の怪訝な顔。私は身をかがめ、携帯電話の通知を見る。


『アルカーノ総合病院』
息をのんだ私は、その震える手で電話を取る――『カメオさんの状態が急変しました』


電車内のため余り詳しく状況を聞くわけにもいかず、電話を切った私は、
少しでも彼の元へ早く駆けつけるため、人ごみをかき分け、電車の出入り口の前に立つ。

扉のガラス越しに流れゆくトンネルをながめながら私は、そのガラスに映る私の顔が涙で歪んでいるのに気づく。
そこには確かな愛があった。


要約解説
電車に乗っている際、彼の危篤を電話で聞いた女は、
人ごみをかき分けると、少しでも早く彼のもとに駆けつけるため出入り口の前に立ち、ガラスの外を見つめていたのだ。







「いい天気ね」
「ああ」
タイヤを4つ付き合わせて走る。
そこには確かなしあわせがあった。
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