ウミガメのスープ

謝辞を投げる

作者: 屋上

制作などに対し(直接的・間接的どちらの意味でも)協力してくれた人々の名を連ねて謝辞とすることがあるのはみなさんもご存知のことかと思う。例えば、本のあとがきやCDのブックレットの最後のほうなどを思い浮かべるといいだろう。

さて、ここにカメオが書いた謝辞がある。

「最後になりましたが、わたしの決断を支持していただいた皆様に感謝の意を述べたいと思います。…」

ところがこのあとに書かれていたのは、カメオが蛇蝎の如く忌み嫌う人物や、会ったこともないような人物の名前ばかりであり、カメオの家族・親族や友人、仕事上の関係者・協力者の名前はなかったと言う。

なぜだろうか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

会ったこともないような人物に対して、カメオは何の感情も抱いてませんか?

NO. 何かしらの感情がなければ、この「謝辞」に名前を挙げることはないでしょう。

いいえ

カメオが何を作ったのかは重要ですか?

NO! 実は作っていなくても成立します。

はい

「わたしの決断」とありますが、カメオは何か重大な決断をしたのですか?

YES!! 重大な決断をしています。

いいえ

カメオは本当に感謝していますか?

NO!! 真意としては感謝とは呼ばないでしょう。

はい

カメオは死にますか?

YES!!!

核心これはカメオの遺書の文章であり、人生に嫌気が差していたカメオは、最後のふんぎりをつかせてくれた連中に皮肉の意味で感謝を述べましたか?

その通り!! PERFECT!!

答え

ある日、新聞の全面を使ってこんな広告が躍った。

「最後になりましたが、わたしの決断を支持していただいた皆様に感謝の意を述べたいと思います。
もちろん、この決断にご支持いただけなかった方々もいます。ご支持いただいた皆様に於かれましても、ご支持いただけなかった方々の思いを背負っていることを憶えていていただけたらと思います。」

それに続くように紙面を埋め尽くさんばかりに書かれていたのは、彼が忌み嫌っていた人物や会ったこともない人物の名前。
さらにはTwitterアカウント名やオンライン上のハンドル名、「この国の為政者各位」や「○○に賛同する人々すべて」…等々。
文末は「改めて、わたしの決断を支持していただき感謝します。ありがとうございました。」で締められている。そしてカメオ自筆の署名。

一方。
同じ日の社会面では、カメオの自殺が小さい記事ながら報じられていた。

お分かりだろうか。
カメオは、自分はこいつらの所為で自殺しましたということを大々的にかつ遠回しに示したのである。
もちろん、ここに名前の無い「ご支持いただけなかった方々」こそが彼が愛した・信頼してきた人々だ。

※余談ながら:全国紙に掲載する全面広告費用は千万円単位でかかるらしい

— たわむれに、真夜中のスープ

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