ウミガメのスープ

この世界で最も大切な存在

作者: ふわっふぁするよ

この世界で最も大切な存在

男は知人から身近な人が死んだと聞くと、涙が止まらなくなる。
だが翌日は前日よりも前向きになっている。

男は「ずっと待っててくれたんだから……」とつぶやいている。

男に何があったのか推理してください。

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

前日と翌日の間に男に重要な出来事が起こりましたか?

noかな

はい

男は健康でしたか?

yes

いいえ

ファンタジー、オカルト要素はありますか?

no

?

その情報を、知人から聞くということは重要ですか?

いえ「身近な人が死ぬ」という情報が必要です

?

男はその身近な人に何か約束されていましたか?

友人の身近な人は知らない人です

はい

身近な人なら誰の死でも、このような流れを経ますか?

yes!

いいえ

ああ、つまり死んだのは男の身近な人ではなく、友人の身近な人か。男にとって大切な人で、この問題で重要な人物も亡くなっていますか?

no

はい

7の前半(。まで)の解釈はあってますか?

yes!

はい

涙が止まらないのは、悲しかったからですか?

yes!

いいえ

男は妄想が激しかったですか?

no

いいえ

男の言う「待っててくれた」の主語は、身近な人ですか?

no

はい

前向きになったのは男ですか?

yes

いいえ

死んだや、待ってたは比喩表現ですか?

no

いいえ

男、友人、友人の身近な人意外に重要な人物はいますか?

no

いいえ

待ってたとは、友人が、身近な人の死を男に伝えるのを待っていたということですか?

no

はい

人間以外の重要な生き物はいますか?

yes!!!

はい

人間以外の生き物は男の飼っていたペットですか?

yes!!!

はい

そのペットも亡くなっていますか?

yes!!

はい

そのペットのことを思い出して悲しくなったんですね?

yes!!

?

そのペットとの思い出を振り返っていたら前向きになったんですか?

まあyesで

いいえ

そのペットはブロリー…じゃなかった、犬でしたか?

no,犬も出てきますが、今回はスルーで。

はい

では、猫でしたか?

yes!!

いいえ

100万回生きた猫ですか?

no

はい

その猫とは、一時期離れ離れになっていましたか?

yesだけど、問題には関係ないかな

はい

その猫の死因は、老衰ですか?

yes!!

はい

その猫はいつも男の帰りを待っていてくれていたのですか?

yes!ですが、問題文の待つはそれではない

いいえ

男も死にますか?

no

はい

「男は知人から身近な人が死んだと聞くと、涙が止まらなくなる。」これは、男が感情移入しやすくて、涙もろいということを表していますか?

yes?かな。まあその猫の事を思い出してるんですよ

?

男は猫に生前「俺が〇〇するまで死んじゃダメだぞ」とでも言いましたか?

うわあほぼyes!!ミスリードかもだけどyes!!

?

「待っててくれた」というのは、結婚・成人など、何かの転換期まで、猫が生きていてくれたことを指しますか?

転換期という意味ではyes!!しかし結婚などの決まったものではない。

はい

「俺が強くなるまで」かな?

yes!!もっと具体的にどうぞ!

はい

待っててくれたのは、男自身以外の要因によるものですか?(男の家族・猫自身など)

yes!で

いいえ

猫がもうすぐ老衰で死ぬことを覚った男は「帰ってくるまで生きていてくれよ」と言う。猫はそれを忠実に守って最期は男の腕の中で逝った。

noです(´・_・`)

いいえ

まさか…! 「ボク強くなったよ、ドラえもん。だから安心して未来に帰っていいよ」ですか?

no(⌒▽⌒)

いいえ

男の病気・けがが治る…あるいは手術が終わるまで待っててくれた?

no

いいえ

「強くなる」は、何かを成し遂げること?

noです

いいえ

では、肉体的な成長を遂げること?

no!!

はい

「強くなる」とは男自身の事ですか?

yes!!

はい

強くなるとは、「お前がいなくても頑張って生きていけるほど強くなるまで」のことですか?

yes!!解説行きます!!

?

なる~。でもそれは、逆に猫が死んだことで強くなれたのかもしれないですね…

うん。きっとそうだね(⌒▽⌒)

答え

一年くらい前だったかな。
僕はその時の事を思い出す度に、喪失感に苛まれるんだ。

僕が五歳くらいの時に猫を飼ったんだ。
アメリカンショートヘアーの毛並みの悪い猫を。
姉が気まぐれで駄々をこねた挙句買った猫だ。
名前はミー。ありふれた名前だろ?

その時すでにマルチーズを一匹飼っていたんだ。
そいつは三歳の頃に飼ったんだが、とても凶暴な犬でよく僕は手を噛まれたんだ。
名前はジョン。ありふれた名前さ。

二匹とも仲が悪くてね。よく喧嘩してたな。
僕は幼いながら、二人を平等に愛そうと考え、二匹の頭を交互に撫でてやっていたのさ。

でも実際は違ったんだ。
僕は平等になんて愛してなかった。
僕が帰ってきて、ワンワンワンと嬉しそうに迎えてきてくれたジョン。
僕はその歓迎が嬉しかった。
一方知らんふりをするミー。
僕はそれがたまらなく寂しかった。
だからジョンの方が好きだったのかもしれない。

だからジョンが死んだ時、僕は現実を受け入れられなかった。
高校三年の時で、まだ僕はまだガキで、忙しかった。
ジョンが死ぬ事を受け入れられなかったんだ。

母の横で静かに眠るジョンを見ようとしなかった。
僕が学校に行っている間に、ジョンは埋められた。
僕は死んだあとのジョンの形は知らない。生きている時しか知らない。

だからなのかもしれない。
ジョンが死んだ後、これといって生活が変わる事はなかった。
僕はその出来事を受け入れたわけではない。
目を反らしたんだ。

その後僕は大学へ進む。
一見順調そうに見える僕の中身は空虚感に満ちていた。
友達との噛み合わなさ、自分の無力感、家族との不和。
そして人には言えない忘れたい事件。
家に帰ると一直線にミーのもとにむかい、思いっきり撫でてやった。
それは家族と話したくないからでもあり、外での出来事を忘れるためだ。

ミーもそれに応えてくれた。
僕によくなつくようになった。
いやきっとミーは僕を慰めてくれていたんだろう。
もうミーも高齢だ。孫のように見ててくれてたのかな。

僕にとってミーはかけがえのない存在になっていた。

いつも「まだ死ぬなよ。お前がいなくなったら、僕は生きていけないんだからな」とミーに言い聞かせていた。

それから時間が経って、僕は全てを受け入れられるようになった。
あの事件も、友達関係も、自分の不甲斐なさも、家族関係も。
全て時間が解決してくれた。
僕はようやく胸を張って生きられるようになった。

多分その時を待ってくれてたんだろう。

ミーがおかしくなった。

おしっこはどこでもするし、毛は抜け落ちるし、何故か一箇所から動かない。
病院に連れて行けば、もう長くないという。

それからミーは檻に入れる事にした。
おしっこの事を考えれば当然だが、不憫でたまらなかった。
少しでも僕が離れると、ミーは僕を呼ぶのだ。にゃー、にゃーと。
僕は時間が許す限り、ずっとそばにいてやった。いたかった。

そして一年くらい前に死んだ。
僕は冷静だった。
ジョンの時とは違った。
その亡骸をずっと撫でていた。

僕が庭を掘り、僕が亡骸を抱え、僕が埋めた。
全てが終わった後、母は言った。
「あんたが一番可愛がっとったからね、あの子は幸せだったよ」

僕は黙って部屋に戻った。
布団に転がると、猫の毛が鼻をくすぐった。
この布団を洗濯すれば、これは消えていくのだろう。
いつも悩まされていた服についた毛も、きっとこの先綺麗さっぱり無くなるのだろう。

僕が一番辛かった時、一番生きる事をやめたかった時、そばにいてくれた存在はもういない。
その現実を受け入れた僕はようやく涙を流した。
ミーは僕が一人で生きられるよう、ずっと待ってくれていたんだ。
そしてようやく楽になれたんだ。
僕は生きなきゃいけない。
一人で立派に、生きなきゃいけない。

最近身近な人が死んだという知人からの報告を聞くたびに、僕はこの事を思い出す。
それは僕にとっての"死"の悲しさの象徴であり、"生"の目的でもある。
きっと僕はその報告を聞くたびに、今のように涙を流し、切ない気分になるのだろう。

でも僕は決してこの気持ちを忘れはしない。
何故ならそれはミーが僕に残してくれた僕の存在証明なのだから。
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