ウミガメのスープ

優秀な女

作者: えぜりん

ラテ国で暮らしているシン国の女は、ラテ語には全く不自由しないのに会話を極力避けている。

なぜか?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

ラテ語で会話をすると不利益を被りますか?

Yes! 女にとっては不利益なのです。なぜでしょう?

はい

彼女がシン国人であることが分かると、不利益を被りますか?

Yes! 不利益です。

いいえ

参加します。

No 男でも成立します。

いいえ

声帯ポリープを取ったばかりなので、言語問わず会話はご法度ですか?

No 喋ること自体が女の体に影響するわけではありません。

いいえ

女は周囲にラテ語が喋れることを隠していますか?

No 隠しているわけではありません。ラテ語でコミュニケーションは取っています。

はい

女の身分は重要ですか?

Yes! 身分と言いますか…

△

ラテ国とシン国は交戦状態にありますか?

YesNo! どちらかというと絶交状態と考えていただければよいです。

△

両国は対立していますか?

YesNo 仲は良くないです。

?

女はシン国のスパイで、ラテ語がわからない振りを貫きとおしつつ、ラテ語で交わされる会話を聞きとり情報を得ますか?

スパイYes!しかし、わからない振りはしていません。

いいえ

1より 不利益とは経済的な不利益ですか?

No 経済的不利益ではありません。

はい

ラテ国の公用語はラテ語ですか?

Yes ラテ語です。

△

ラテ語はわかるけれど、ネイティブのイントネーションでしゃべることは難しいですか?

YesNo! 難しいというわけではありませんが…

いいえ

ラテ語の読み書きができませんか?

No できます。完璧です。

△

7より、女は両国の関係を良好にしようとしていますか?

YesNo 両国間をどうしようとしているかは重要ではありません。

はい

訛りは関係しますか?

Yes! 訛ってるのです。

△

女は、シン国の言葉では人と積極的に会話しますか?

YesNo 重要ではありません。

はい

なぜ全く不自由しないのかは重要ですか?

Yes! 女はとても優秀なので、全く不自由しないのです。

?

女の任務は情報収集ではないのですか?

…ええと、否定形の質問は答えにくいんですが、情報収集OKです。でもあまり重要ではないです。

いいえ

9より ラテ語はわかるけれど、喋れば喋るほどちょっとした発音の違いや文化の違いに気付かれるなど、ボロが出てシン国人だとバレる要素が出てくるかもしれないので、なるべく喋らない寡黙キャラを演じますか?

No! シン国人だとバレる心配はありませんが…

いいえ

ラテ語で話すと、ネイティヴ出ないことが周囲にばれますか?

No! ネイティブでないとは思われないのですが…

いいえ

シン語を忘れることを恐れていますか?

No 重要ではありません。

はい

女はラテ国においてラテ国人のふりをしていますか?

Yes そして、それには成功しています。

いいえ

女は本当はラテ国のスパイ(Wスパイ)ですか?

No シン国のスパイです。

いいえ

女はラテ語を訛りまで含めて完璧に話すことができますか?

No! そこまではできないのです。

いいえ

15より 訛っているのは女ですか?

No! 女は全然訛っていないのです。

いいえ

ラテ語をスラスラと話せる人は、ラテ国に少ないですか?

No! ラテ人は基本ラテ語を話しているのですが…

△

女はラテ人が嫌いですか?

YesNo 好き嫌いは重要ではありません。

いいえ

女はラテ国のある地方の訛ったラテ語を喋るので、同じ地方のラテ国人に「あれ? 同郷? どこ出身?」と尋ねられるとマズいですか?

No! むしろその方がマシだったかも。

いいえ

女が演じている人物のキャラクター設定(一匹狼キャラ、内気キャラなど)のせいで、会話を避けがちになりますか?

No 本当は会話したいのです。

はい

女がどこでスパイしているのかは重要ですか?

Yes! 町なかだと思ってください。

はい

訛りのないラテ語を話せる人間は殆どいないのですか?

Yes! 少数派です。

はい

女のラテ国での立場や職業は重要ですか?

Yes! 重要です。

はい

核心ラテ国は方言の多い国なので、全く訛っていない完璧なラテ語を話せるのは中央官庁のお役人か、必死に勉強した外国人のみなので、訛っていないことこそが怪しく見えますか?

Yes!そうなのです!

★
はい

スパイとして、訛りのひどい地域に潜入していますか?

Yes! 一般人はみんな訛りがひどいのです。

はい

核心ラテ国の中でも訛りの強い地方に潜入しているが、さすがに地方の訛りまでは真似できないので喋りすぎると目立ちますか?

Yes! 目立っちゃいます。

★
いいえ

ラテ国ではクーデターが起こりましたか?

No 基本平和みたいです。

答え

女はシン国の諜報部員で、ラテ国で一般市民を装いつつ情報を集める仕事をしている。
女のラテ語は、発音が完璧すぎて逆に目立ってしまい、仕事に差し障るため、一般市民の使う言葉を習得するまではボディランゲージと文字に頼ることにしたのであった。



以下、いつもの無駄に長い解説。



女はラテ国に潜入する初めてのシン国人諜報員だった。

諜報部はラテ国から発せられるメディアの微弱な電波を高性能の受信機で視聴し、可能な限りの情報を得た。
ほとんどLANと変わりないほど閉鎖的なネット上の情報も、ハッキングでなんとか集めた。

もちろん言語も大事な情報の一つ。
ラテ語は、シン語とそれほど大きな違いはないので、習得は比較的容易であった。
しかも女は、厳しい訓練と試験をトップの成績でパスした優秀な人材だったのだ。


しかし、ラテ国に潜入した女は、しばらくして「困ったことになった」と思った。
女の言葉は完璧過ぎて、国内のどこに行っても目立ってしまうのだ。

標準語というのは、メディアに登場するような超エリート集団が帝王学や英才教育の過程で身に着ける言葉らしい。
…少なくとも、ラテ国の一般市民はそう思っているとみえて、標準語に対して一線を引く向きがある。
しかし、官営放送しかないラテ国のメディアには、民衆の文化に関する情報はほとんど流れないし、ネットの利用者も基本的には上流階級の者ばかりなので、潜入前にはわからなかったのだ。

「この辺じゃ見ない顔だね」などと言われたことは一度もないが、会話をすると必ず「どこからいらっしゃったんですか?」と聞かれてしまう。
「アナウンサーのように完璧な話し方ですね」などと言われて喜んでいられるほど、女の立場はお気楽ではなかった。
女はまさしくエリート中のエリートなのでエリート扱いされるのは慣れているのだが、これでは一般市民を装っていることにはならないではないか。


結局女は、会話そのものをできるだけ避けることにより、この問題を克服した。
誰かに会ったら、はにかむように微笑んで頭を下げてあとは黙っていれば、ただの無口な恥ずかしがり屋と思ってもらえる。

どうしても意志の疎通が必要なときは、まずは身振り手振り。
風邪をひいたふりをして筆談で。
複雑な話ならアドレス交換をしてメールで。

少々不便だが、諜報活動の成功のためには致し方ないことだ。

優秀な女のことだから…そのうち俗っぽい市民の話し方も完璧に身に着けるだろう。
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