ウミガメのスープ

【無茶振り三題噺19】男はバックドロップを決める

作者: 黒井由紀

時は世紀末。私は、荒廃した世界を、希望を求めて旅していた。
「明け方や宵の口に出るのは間違いだったかしら……」
ガラの悪い男に絡まれた私は、ひとりごちた。仕方なく剣を取りだして構えようとすると、
私とガラの悪い男の間に誰かが入ってきて、そのままガラの悪い男にバックドロップを決めた。
「もしかしたら、彼は――」
私は、私を助けてくれた男とコンビを組んで動くことにした。一人よりも二人で動いたほうが、安全だろうし。
そしてある日、逆襲してきたガラの悪い男にバックドロップを決める相方を見た私は、彼とのコンビを解消することを決めた。
一体なぜ?

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※この問題は「せいきまつ」「やよい」「バックドロップ」の
お題をもとに作られた三題噺の問題です。
~無茶振り三題噺とは?~
「三つのキーワードから問題を作ろう」という企画です。
詳しくは↓
http://sui-hei.net/app/webroot/pukiwiki/index.php?無茶振り三題噺
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出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

いいえ

安全を確保する必要がなくなったからですか?

NO. まだまだ世界は荒廃しているので、安全を確保できるに越したことはありません。

△

時代は、過去で考えてよいですか?

関係ありません。北斗の拳的な意味での世紀末です。一行目の2文目の内容だけで世界観に対する理解は十分です。

いいえ

彼といると危険が増しますか?

NO. 危険は増しませんが……

いいえ

私のもしかしたらは、当たってましたか?

NO! 外れと言えるでしょう。ただし、ここから攻めるのは難しいかと。

いいえ

彼は裏切りましたか?

NO. 彼は裏切っていません。

いいえ

コンビ解消は、相方である男を思いやったからこその行動ですか?

NO! 私にそんな思いやりはありません。

はい

彼は相方のことですか?

YES. 問題文中に書かれている「助けてくれた男」「相方」「彼」は同一人物です。

いいえ

彼とはこれからも行動を共にしますか?

NO.

?

トワイライトに出た事を後悔した事は重要ですか?

「明け方」と「宵の口」は普通に時間帯を表しており、それ以上の隠喩はありません。

はい

登場する「ガラの悪い男」は一人ですか?

YES. ですが……

?

私の性別は重要ですか?

そんなに重要ではありません。ただ、こっちの方が状況を理解しやすいかな、くらいの背景はあります。

はい

彼がガラの悪い男を倒した状況は1回目と2回目で同じですか?

YES! 「彼がガラの悪い男を倒した状況」は、同じです! が?

はい

私と彼以外に重要なキャラはいますか?

YES!

はい

期待が裏切られたのでコンビを解消しますか?

YES. そのくらいの感じでOKです。

いいえ

(このままこの男といるとガラの悪い男が何度も何度も逆襲に来て迷惑だ。コンビを解消しよう)ますか?

NO.

△

逆襲してきたガラの悪い男にバックドロップを決める相方←私を助けるための行為ですか?

YESNO. 非常に微妙です……

いいえ

最初のバックドロップと二度目のバックドロップには、何か違いがありましたか?

NO. バックドロップそのものに違いはありません。

?

バックドロップではない別の攻撃技でも成立しますか?

ものによってはYES. 成立する技としない技があります。

△

コンビを解消した方が、自分が生き残る可能性が高まると判断しましたか?

YESNO. 14より、期待外れだったからです。ただ、背景の理解を助ける(あまり重要ではない)ある事情により、コンビを解消した方が良い理由もちょっとあります。

いいえ

重要な登場人物は「私」「相方」「ガラの悪い男」の三名ですか?

NO!

いいえ

私にいいところを見せる為にガラの悪い男に私を襲わせ、バックドロップで倒すという八百長を行っていたことに気づき幻滅して、コンビを解消しましたか?

NO. 八百長はしていません!

いいえ

私は誤認しますか?

NO. 期待外れだっただけで、私は一切の誤認・勘違いはしていません。

いいえ

コンビを組んだのに、独り相撲しかできないので、コンビを解消することにしましたか?

NO. 共闘しなくても助かりさえすれば良かったのです。

はい

彼は私と一緒に行きたいですか?

YES. 私がこの荒廃した世界でもまだ価値を保っているもの(特定不要)で彼を雇っていたので、付いていけると彼にとっては利益になります。(こちらが、状況を理解しやすくなる事情です。これ以上の特定は必要ありません)

はい

最初、彼のバックドロップは私にとって魅力的でしたか?

YES. まあ、助けてくれたので魅力的ではありますし、普通に強くはありました。

いいえ

2回目のバックドロップは1回目よりもたもたしましたか?

NO. バックドロップそのものに違いはありません。

いいえ

彼は誤認しますか?

NO. 多分、バカだっただけです。

はい

私の仲間は彼のみですか?

YES.

はい

核心ガラの悪い男は大軍を連れてきたのに、バックドロップなんて一対一の技をやってる相方に幻滅しましたか?

YES! 正解です!

★
はい

14の期待とは、自分を安全にしてくれるという期待ですか?

YES!

はい

バックドロップは、別の技(例えば、背負い投げなど)でも成立しますか?

YES. 背負い投げはどちらかと言うと成立する部類かと思いますが、バックドロップには及びません。

△

ガラの悪い男が逆襲してきた時、彼は足手まといでしたか?

YESNO. 一応、戦ってはいたのですよ?

はい

彼のバックドロップはガラの悪い男に対して有効でしたか?

YES. ガラの悪い男に対して“は”ですが。

答え

時は世紀末。荒廃したこの世界では、自分以外に頼れるものはない。
とはいえ、女の子の一人旅は、どうにも心もとない。こんな風にガラの悪い男に絡まれたりすることもよくあるのだから。
「明け方や宵の口に出るのは間違いだったかしら……」
私はそう言って、護身用に持っていた宝剣を取りだした。世界が荒廃して以来、こういうことは何度もあったので、いつの間にか剣術も上達してしまった。
ズガン!大きな音と共に、大男が降ってきた。私が面食らっていると、その男は流れるような動作でガラの悪い男にバックドロップを食らわせた。
「もしかしたら、彼は良いボディーガードになるかも」
自分とは関係のない女の子のピンチを救ってくれるような人間なのだから、信用出来そうだし、格闘技も得意なようだ。幸い私は、この世界でも価値のある宝石や貴金属を持っていたから、上手く使えばボディガードの一人くらい雇える。私は彼に交渉を持ちかけて、ボディーガードの契約を結ばせた。そのかわり、彼に関する出費を私が請け負うことにもなったが、自分の身の安全と比べればその程度の出費は安いものだ。

そしてある日、あの日彼が撃退したガラの悪い男が、また私に襲い掛かってきた。今度は、屈強な男数人を引き連れて。
今こそ大枚はたいて雇ったボディーガードの出番!と思ったら……彼は前回と同じガラの悪い男に、前回と同じようにバックドロップを決めている。いやいや、そっちじゃなくて、もっと倒すべき奴がいるでしょ? しかも、何で一度に一人しか相手できない上に数秒間かかる技をかけるかなぁ?
当然、他の屈強な男たちは、私に向かってくる。役立たずのボディーガードに対する怒りを胸に、私は宝剣を構えた。
「……まったく。宝剣が駄目になっちゃったじゃない。貴重なものだったのよ?」
屈強な男どもを倒した私は、その下敷きになってじたばたもがく格闘バカの彼にそう告げると、人っ子ひとりいない廃ビル街を颯爽と歩き出した。
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